ヴィンテージ・ソプラノ・カマカ2本を徹底比較!【Vintage】
2015-11-23 新宿店3Fに60’sと70’sのヴィンテージカマカが2本揃ってやってきました!
というわけで並べてみました。
今でこそソプラノは「HF-1」、コンサートは「HF-2」…といったようにきっちりとモデル・ネームが与えられ、製造工程に於いても作業ごとに担当者が分かれ効率的に製造されていますが、当時は基本的にボディサイズごとに担当者が決まっており、その職人が1本通して製作する方式で作られていました。
画像の2本共そういった良く言えば大らかな…悪く言えば非効率的な時代に作られて今に至る愛すべきヴィンテージ・ギア。現行のKamakaとは作りも、サウンドも違います。
細部を見ていきましょう。

左が60年代のGold Label期、右が70年代のWhite Label期です。
同じソプラノ・モデルでも形状が全く異なる事がわかります。
70年代に入るとGibsonのアコギで言うところの「スクエアショルダー」風のボディに変わり、ボディサイズも若干大型化されます。材もトップとバックはブックマッチの2ピースに変更されています。
ブリッジの形状も異なっており、60年代の方がボディべた付けの昔ながらのスタイルですね。

こちらは60年代のサウンドホールを覗き込んだところです。
V字型の指板縁がボディ側まで延長された所謂60年代前期型のスペックです。
よくよく見るとサウンドホールの大きさも2本で微妙に違いますね。

一方のこちらは70年代。ブレーシングがサウンドホール縁に寄った、「フォワードシフテッド」風になっています。

60年代のラベル周辺です。その名の通りのGold Label。

こちらは70年代。90年代頃までこのようなWhite Labelが使用されます。
バックブレースの位置も前方にシフトしていますね。

ボディ同様に大きく異なるのがネックジョイント部分の形状です。
こちらは60年代。非常に荒削りな印象の太いシェイプです。

こちらは70年代。幾分洗練された印象の細身のシェイプに変化しています。
肝心のサウンドですが、ボディサイズは小さいながら、60年代の方が明らかに派手でラウドに暴れる印象が強く、これぞ往年のハワイアン・ウクレレ!というサウンドです。
一方の70年代はKamakaらしい派手さはしっかりと持っているのですがやや均整のとれたタイトな印象もあります。バランスにも優れているため、レコーディングやマイキングしてのライブでも活躍できそうです。
楽器のサウンド/キャラクターはトータルバランスで決まる事の好例ですね。
いずれも現行のKamakaとはまた異なる魅力を持つ逸品です。
Kamaka カマカ / 1960年代製 Soprano Ukulele Gold Label
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Kamaka カマカ / 1970年代製 Soprano Ukulele White Label
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尚、もっと古いKamakaもございます!
Kamaka カマカ / 1930年代製 Soprano Pineapple Ukulele
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イシバシ楽器新宿店にて、是非お試し下さい!
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