米ギブソン社・ナッシュビル工場、ギブソン・カスタム・ショップ(Gibson Custom, Art & Historic Division)では、2012年に「Custom Crimson」という部門が誕生しました。

 それまでアーチトップ・フルアコースティックは、ヒストリック・コレクション、カスタム・コレクションでのディビジョンでしたが、数名の熟練クラフツマンが主にアーチトップ・ギターを個人工房レベルで作成する部門として独立することになりました。

 ハンドセレクトでの高級グレード材の選択から始まり、パール材、アバロン材を加工した美しいインレイワーク、丁寧に重ねられたバインディング等、ギブソンの伝統的な技と革新的な技術を得意とします。(こうした技術を施したレス・ポールなどのソリッド・ギターも含まれています。)

 Custom Crimsonという名前の由来は、生産ラインに移る際、職人が認識できるようスペックシートと連結されたオーダー・ナンバーが記載された赤いテープからきており、製品に付属の認定書もCrimsonカラーになっております。

 Crimsonカラーの認定書

 1955年に登場したバードランドは薄型ボディのシンライン・シリーズの中では希少な削りだしのボディで、ハンドセレクトされた良質なボディのスプルース・トップとメイプル・バック材を、1枚の厚板から削り込み形成されています。

 他のモデルESシリーズの場合、ボディのトップとバックは薄い板をラミネイトしベンディングしているので、アーチに削りだしても、残る板で木目も素晴しい物となるとどれだけ希少か想像できます。

 右側のサウンドホールには選定された証として、ラベルに日付とサインが記入されています。

 ネックは、フレイムメイプルにウォルナット材をはさみ込んで強度を増した、太いゲージにも耐えられる構造になっており、指板は高級機種に使われるエボニー材で、木目の詰まった硬質な材はサウンドにも影響し、リッチでクリアーなタッチを得ることができます。

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 ボディのサイズはL-5と同じ17インチですが、スケールはショートスケールで、スリムなネックに仕上げてあります。難しいコードワークなどでもとても弾き易く、ショートスケールならではの甘い音で、クリーンから歪みまで幅広いスタイルが可能です。弦のピッチも狭く、それに合わせてピックアップのピッチも通常のハムバッカーに比べ、約1ミリ狭くなっています。

 カッタウェイは60年代初期から60年代後半までは、今回のバードランドの様なフローレンタイン・カッタウエイという先が尖ったポインテッド・スタイルでした。その後はまたベネチアン・カッタウエイという丸いラウンド・カッタウエイに戻ります。デイヴィッド・T・ウォーカー氏はフローレンタイン・カッタウエイタイプで有名です。

 先日、ビルボードLIVE東京でのデイヴィッド・T・ウォーカー&ラリー・カールトンのライブに行ってまいりましたが、Feel Like Making Loveのプレイは涙ものでした。

 今回は演奏動画も載せましたのでサウンドもお楽しみ下さいませ。

BEST, DUKE

Played by 林勇希

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デューク工藤・プロフィール

デューク工藤 渋谷店での6年間に数々のリジェンダリーを経験。その後池袋店にてスターキー☆星と出会いリジェンドを伝承する。ただいま横浜店で新たなるギターマンの夢を追いかけている。

 彼自身のフェイバリットミュージックはロック、カントリー、ブルースとサウンド面でもギターサウンドに精通。

 「宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店お待ちしております。」(Duke)

林勇希・プロフィール

林勇希 音楽学校メーザーハウスにてギターを養父貴氏、宮坂直樹氏、音楽理論を藤原泰樹氏に師事。ロック、ポップス、R&B、ファンク等幅広いジャンルにて活躍中。卒業後は様々なアーティストのレコーディング、ライブサポート活動を行う他、自身のバンド、Sweety Cokeで都内を中心に精力的に活動中。 R&B、Popsを中心とした歌ものバッキングには定評がある。

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