米ギブソン社・メンフィス工場は、ナッシュビルのメイン・ファクトリー・レギュラーシリーズで製産されていた、セミアコースティック=ESシリーズの独立した製産工場として2000年にスタートしました。
2005年にはカスタム・ショップの傘下に入り、ヴィンテージリイシュー、カレントモデル、シグネチャーモデル等ESシリーズに特化しバリエーション豊かな製品をリリースし続けてきました。そしてこの実績が認められ、それまでギブソン・カスタム・ショップの一つのセクションでしたが、2013年よりMEMPHIS CUSTOMとして独立しました。
今回はそのギブソン・メンフィス・カスタム工場スタッフにより総力を挙げて製作された、1959ES-335TD HISTORIC BURSTをご紹介いたします。
外観上の最大の特徴はボディ・カッタウェイ。初期のミッキーマウスと呼ばれる丸みのあるオリジナル形状をスキャニング・データから忠実に復刻、カッタウェイ部の盛り上がったコブの箇所もリアルに再現しました。
登場当時のES-335のスペックに近づけるため、ギブソン・メンフィスのこだわりが詰め込まれています。
外観だけでなく内部にもこだわりが有り、オリジナルのようにメイプル材のセンターブロックは配線用のウインドウが無い詰まったタイプにし、アーチトップ、バックとセンターブロック間の補助材にはアディロンダック・スプルース(レッド・スプルースとも呼ばれ、戦前のアコースティックギターに使用されていた高級材で振動が豊かに伝わります。)を使用しています。
センターブロックのウインドウが無いのでロングドリルを使用して穴をあけて配線する、難しい作業となっております。
音への影響は更に考えられ、フィンガーボード、ネックのセットネック接着材はハイドグルー(ニカワ)を使用し、トップとバックの材料は秘蔵の希少材をハンドセレクトして使用しています。きらりと光るバーズアイが木材の硬さを語っています。
パーツは2013年のナッシュビル・ヒストリック製品に採用されたロング・スタッド(ブリッジ・ストップテイルのスタッドがオリジナル同様長くなり弦振動がより伝わりやすくなりました)、コントロールパーツはCTSパーツでバンブルビー・コンデンサー、ピックアップはバーストバッカー1&2をセレクトしました。バーストバッカー1&2はナッシュビル工場より使用許可がようやく出て使用できるようになったそうです。またロング・ピックガード、ペグに至るまでこだわりぬかれ仕上げています。ネックヒール部分のエンドピンにはプラスチックタイプが取り付けて有り雰囲気が上がっています。
ボディカラーは赤みの少し残るヒストリックバースト。渋いフェイド具合で厳選されたメイプル材が映えます。
握り心地の良いネックグリップ、メイプル・ソリッドセンターブロック、アディロンダック・ブレーシングから醸し出される極上なトーンはワンランク上の上質なサウンドが得られます。弾いて響いた音が降ってくる感じです。
メンフィスES-335シリーズの最高峰モデルとして完成された1959 ES-335TD HISTORIC BURSTは昔から変わらない部分と進化している部分が上手く調和されたギターに仕上がっています。
BEST, DUKE
渋谷店での6年間に数々のリジェンダリーを経験。その後池袋店にてスターキー☆星と出会いリジェンドを伝承する。ただいま横浜店で新たなるギターマンの夢を追いかけている。
彼自身のフェイバリットミュージックはロック、カントリー、ブルースとサウンド面でもギターサウンドに精通。
「宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店お待ちしております。」(Duke)
※商品、スタッフの所属等は2014年当時の情報です。予めご了承ください。
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