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Vol.9 FIND! 特別編 Gibson ES-335 徹底解剖!!

2021.03.11 [FRI]

Vol.9 FIND! 特別編 Gibson ES-335 徹底解剖!!

第9回は特別編として、様々なジャンルのギタリストに人気の Gibson ES-335 を、Finest Guitars 店長・和田 と一緒に徹底解剖いたします。

FIND! Vol.9(特別編)Gibson ES-335 徹底解剖!

今回登場するギターの紹介

Gibson Custom Shop / 1959 ES-335 Reissue VOS Vintage Burst

Gibson Custom Shop

1959 ES-335 Reissue VOS Vintage Burst

SOLD OUT

Gibson Custom Shop / Japan Limited Run 1963 ES-335 Block Inlay VOS Antique Viking Red

Gibson Custom Shop

Japan Limited Run 1963 ES-335 Block Inlay VOS Antique Viking Red

SOLD OUT

Gibson USA / ES-335 Vintage Burst

Gibson USA

ES-335 Vintage Burst

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Gibson USA / ES-335 Figured Sixties Cherry

Gibson USA

ES-335 Figured Sixties Cherry

SOLD OUT

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ES-335とはどんなギター?

ES-335とはどんなギター?

1958年にGibson社が世界初のセミアコースティック・エレキギターとして作ったギターで、ESとは「エレクトリック・スパニッシュ」の略。

それまでにピックギターやマンドリンなどを作っていたギブソン社としてはホロウボディ構造のギターは得意分野だと言えます。

ES-335は、ホロウボディ構造にセンターブロックを入れた、セミアコースティックと呼ばれる構造のエレキギターです。

どんなプレイヤーが使っていますか?

真っ先に思い浮かぶのは、エリック・クラプトン、そしてMr.335の異名を持つラリー・カールトン、この間シグネチャーモデルも出したアルヴィン・リー、あとはデイヴ・グロール(これはトリニ・ロペス・モデルっぽいシェイプのものですが)。

海外アーティストだけでなく、もちろん国内アーティストも多いですね。ジャズ・ギタリストの小沼ようすけさん、あとは店長の大好きなトライセラトップスの和田唱さんなど。和田唱さんのES-335は1960年のモデルで、ボディ横あたりにクラックが入っていてこれがまたカッコいいんです! ネックは少し細めと言っていました。60年代ならではなのかな。ドット・ポジションマークのものだったと思います。

いろいろなジャンルのミュージシャンに使われているので、これから始めるっていう人がいきなり335を持つっていうのもカッコいいのかもしれません。

ES-335の歴史

初めて作られた1958年の仕様は(今手に持っている1959年モデルと比べて違う点として)、アンバウンドネック(バインディング=縁取りのないネック)です。

面白いことに、レスポールなどギブソンの他のモデルは今日までにモデルチェンジを繰り返していますが、ES-335はずっと同じ形で変わってないんですよ。長年、おそらく生産を止めたことはないんです。これってすごいことですよね。ロングセラーモデルなんです。

ラインナップごとの生産拠点について

元々はミシガン州のカラマズー工場で作られていましたが、1987年にテネシー州・ナッシュビルに工場を移して、カスタムショップ部門とUSA部門の2つの工場で作られています。

2000年に出来たメンフィス工場は惜しくも2018年閉鎖してしまいました。ヒストリック・シリーズなどすごい良かったんですけどね。

店長から一言いいでしょうか。メンフィス工場の創立メンバーでマイク・ヴォルツ氏という方がおられるのですが、聞いた話で、新しくES-175のヒストリックシリーズの新製品を作る際、自身の給料でヴィンテージギターを買い、ボディを半分に切って中の構造を調べた方です。なかなかこんなことする人いませんよね。

しかしそんなマイク・ヴォルツ氏が今年になり惜しまれつつ退職してしまいました。ナッシュビル出張へももう1年行ってないですが、また会えるとしたら、ハグしたいですね(笑)。

カスタムショップのリイシューモデルとUSAのレギュラーモデルの違い

まず1992年に設立されたカスタムショップは(NAMMショーなどで発表する)ショーモデル、ヒストリック・コレクション、そしてFinest GuitarsもよくオーダーしているM2M(Made To Measure)オーダー品を作っている工場です。

リイシューモデル(ヒストリック・コレクション)に特化し、歴史上でも希少なモデルを対象として、当時を再現したピックアップなどの開発や、ネックシェイプなどはヴィンテージ・ギターからCTスキャンをしたりと、かなりスペックの高いものを職人達が1本1本こだわりを持って製作しています。

USA部門ファクトリーは、メンフィス工場が閉鎖されたあと、レギュラーESシリーズを作っています。移転してきた当初はノウハウも乏しく苦労したとのことですが、現在では工場の一部にセミアコ専門のブースを作り、まだまだ少ない数ですが生産数を上げてきています。

基本USAファクトリーでもヴィンテージを意識していながらも、モダンで扱いやすく、カスタムショップよりもリーズナブルな価格で購入出来るのも魅力です。

カスタムショップのリイシューモデル

カスタムショップ・年代による違い~見た目の特徴

まずは1959年ですが、見た目で分かるのは、ボディホーン部分が大きい(ミッキーイヤー)、ドットインレイ、シングルリング(ペグボタンのコブが1つ)のクルーソンペグ、ブリッジ下あたりまでせり出すラージピックガード、ブラスサドル、プラスティック製のストラップピン、アンバートップ・ハットノブ辺りでしょうか。

1963年に関しては、ボディホーン部分がスリムになり、指板のポジションマークが豪華な見た目のスモールブロックインレイに変更、ダブルリング(コブが2つ)・クルーソンペグ、ショートピックガード、まろやかな音色が特長のナイロンサドル、メタルトップ・ハットノブになります。

カスタムショップ・年代による違い~ボディ内部、ネックの特徴

見えないところで言いますと、ボディ内部のセンターブロックは1959年はリアピックアップのキャビティ(穴)が配線が通るくらいの小さい穴であったのに対し、1963年~1964年にかけてキャビティ大きくなり(サイドウインドウと呼ばれる)ました。この1963年リイシューは過渡期のものを再現していて若干詰まった個体ですが、1964年リイシューモデルではキャビティが大きくなります。

ネックシェイプは、1959年はAuthentic '59 Medium C-Shapeで、結構太目な印象です。これは1963年ですが、1964年の場合はAuthentic '64 Medium C-Shapeで薄めのネックシェイプとなります。

現在販売中のリイシューモデルの仕様について

現在カスタムショップのリイシューモデルは、1959年、1964年共に、ヴィンテージをより忠実に再現したチューブレス・トラスロッドを採用、ハイドグルー接着(指板、ネックジョイント、ブレーシング接着など)になっています。

塗装は、経年により退色していくヴィンテージギターの風合いを再現できるアニリンダイ・フィニッシュを採用しています。

ピックアップはアンポッテッド(ロウ付けしない)・カスタムバッカーを採用。よりヴィンテージ感をフィーチャーした仕様です。

USAレギュラーモデル

レギュラーモデルの特徴

何年からレギュラーモデルの歴史かといわれると、難しいところですが、しいて言うなら1981年からではないでしょうか。ES-335 TDという名前から、ES-335 Dotに変わったこの年を基準としたいと店長は考えています。そう考えるともう40年ですか、歴史は長いですね!

現在Gibsonのレギュラーモデルでは、ドットインレイのES-335とブロックインレイのES-335 Figuredがラインナップされています。

基本的なスペックは、どちらもほぼ同じで、Rounded "C"シェイプとネックも変わりません。なので、華やかな木目が入ったFiguredモデルは少しお高いですが、見た目の違いで選んでもOKなのではないでしょうか。このネックシェイプは色んな人のストライクゾーンに入りそうな、弾きやすいネックになっていますね。

しかし、店長が注目したいのはピックアップです。現在販売中のレギュラーモデルには2020年から「Calibrated T-Type」というピックアップが搭載されています。店長が思うにTっていうのは「T-Backer」ではないかと思うんです。1969年から1974年に使われていたピックアップで、それをほうふつとさせるピックアップですね。

最近のGibsonは結構ピックアップいいですよね。甘いサウンドが心地よいです。

各モデルはどんなプレイヤーにおすすめか?

1959年リイシューモデル

335初期のスタイルを復刻したもので、ネックも今回紹介した中では一番太くて、いい意味で泥臭いサウンド。やはりルーツに沿ったブルースやソウルミュージックはもちろん、ファンクなどにもバッチリ合うと思います。どちらかというとコードでバッキングするというよりは、ガンガンリードを取るような人に弾いてほしいと思いました。

1963年リイシューモデル

1959と比較して、ハイ域の鳴り方がパーンと抜けるような感じで、低音の押し出しは1959の方が強いので、コードをかき鳴らすようなロック向きのサウンドと感じました。各弦の鳴りがわかりやすいですね。もちろん甘いサンドも得意なのでリードも大丈夫ですが、どちらかというとジャカジャーンという感じに向いていると思います。

USAレギュラーモデル

これは先ほどのリイシューモデル2本と狙っているところが全く違うと思うんですけど、リイシューは元から渋さを漂わせているのに対し、こちらはちょっと元気な若さのあるサウンド。よくスタジオなどにある現代的なアンプとのマッチングを考えると、こちらの方が音作りも悩まずできるんではないかと思います。価格もリーズナブルなので、初めて335を買うっている方には間違いなくオススメできる一本だと思います。

335を選ぶポイント

色やスタイルなどたくさんありますが、前情報抜きにまずはパッと見て気になるものを弾いてみて、思ったところを店員に伝えていただければ「こっちの方が好みかも?」とかアドバイスができると思いますので、どんどん店員に聞いてみてほしいですね。あとはルックスが渋くて大人の雰囲気があるんですが、近年は国内でもセミアコでロックを弾くギタリストもたくさんいますし、普通にロックバンドでも使えるので安心して選んでいただけるのではないかと思います。

SPECIAL THANKS

前川 正美 様

PROFILE

ジョニー柏崎 | Johnny Kashiwazaki

ジョニー柏崎

Johnny Kashiwazaki

御茶ノ水本店 Finest Guitars ギブソン&フェンダーフロア担当。埼玉県さいたま市出身。父親の影響で中学時代にロックンロールに出会い、エレキ・ギターに痺れてバンドを結成し演奏開始。FirebirdとJaguarが好き。トラディショナルなギターは何でも好き。腕やテクニックは抜きでかっこいいギタリストが好き。最近は唐突にやってきた猛烈なストーンズ期。あゝ早く来ないかなイエモンのライブ...。

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