最初にご紹介するこちら Gibuson Custom Shopの2018年製、限定で生産された1974レスポール・カスタムのリイシューモデル ヘビー・エイジドになります。 今回取り上げたアーティストのスティーブ・ジョーンズがニューヨークドールズの機材からパクッたというあの白いレスポールカスタムが本人のお話によると74年製、 今回同じ生産年のリイシュー・モデルとしてこちらを選ばせていただきました。
ご本人のモデルに関してはギブソン・カスタムショップからも数年前にオフィシャルで出てまして、本当に弾いてた個体とどちらかと言えば近いのは こちらなんじゃないかというところもありますので、今回取り上げさせていただきます。 74年製なのでパンケーキ構造のボディにマホガニーの3ピースネックです。 やや厚みのあるネックシェイプに、ヘッドの裏にはボリュートもあったりします。 ピックアップはスーパー74ピックアップていうものでこれあの基本的に74年のリイシューモデルでしか基本使ってないんですけど、 ちょっと別のギタリストの話になりますが、ランディローズさんのギブソンの復刻モデルで、初お目見えしたピックアップになります。
70年代のギタリストはカスタムの印象が結構強かったりもするんですが、それはどうしてかっていうといわゆるバーストと呼ばれる レスポールですとかレスポール・カスタムの50年代のものはすべて1960年で生産が終了してしまって60年代に入るとSGにモデルチェンジしていくわけですね。 やっと68年でレスポールの再生産が始まるんですけどもいわゆる人気の2ハムバッカーの仕様っていうのがレスポール・カスタムのみだったっていうところがかなり大きいと思います。 スタンダードに関しては初年度だけゴールドトップでP-90を搭載したものがありましたが、その後レスポール・デラックスというモデルが出て、 ミニハムバッカーの仕様となり、デラックスとレスポールカスタムの二大看板という感じで70年代中盤まで作ってるんですけども、 それ以前までの2ハム仕様で選ぶとなるとギタリスト皆さんレスポール・カスタムしか選べなかったというところもありまして、 70年代以降、他のアーティストでも同じパンクロックのですねThe Clash のミック・ジョーンズですとかあとは忘れていけないデヴィッドボウイ相方ですねミック・ロンソン、 それにローリングストーンズの キース・リチャーズもそうですし、ジョン・サイクスなんかも挙げられますね。皆さんの印象に残っているのではないかと思います。
比較する74年製のレスポールカスタムです。これは74年オリジナルの個体になりまして、先ほどのモデルとちょっとノブだったりの 仕様が違いますがオリジナルの仕様というとこちらになります。 持った感じの比較でいうと、こちらの方がネックシェイプが薄いです。 それでいてボリュートの形ですとかそのあたりも大きく違います。 これは一本一本個体差のあるところなので違うと思うんですけどなんといってもやっぱり一番バッと弾いて感じたのはサウンドですね。 やっぱり作られてからかなり期間が経過してピックアップ自体の出力も落ちてきているかと思いますので、 アンプを同じセッティングで弾いても音量と低音域の再生の力というんですんかね。 そのあたりはやっぱりこっちの方がローパワーなイメージなのでヴィンテージスタイルのサウンドが好きな方はやっぱりオリジナルのものを求め てしまうのはないでしょうか。 あとは弾いてて思ったんですけどやっぱりなんといってもこのフレットレスワンダーの低いフレットですね。 先ほど紹介したモデルに関してはミディアムジャンボの太いフレットが打ってあるんですけど、うって変わって細くて背も低い なおかつ弾かれているので、さらに低いフレットがさらに低くなっているというところも、ぜひこのあたりも実際に店頭で触った際にはチェックしていただきたいと思います。
最後の3本目ですね、レスポール・スペシャルのダブルカット。 ご本人はサンバーストの個体を使っていましたが、色が違うんですけれども取り上げさせていただきました。 結構、スティーブ・ジョーンズさんレスポール・カスタムのイメージもかなり強いんですけど同じくらい この P-90のスペシャルとかジュニアっていうイメージも強い方が多いかと思います。 なんといってもハムバッカーよりもミッドの再生力、特にミッドの中でもローミッド、低音域に近い雰囲気のところがゴリッと出てくれるので 彼のこの右手のキレのあるピッキング、さらにこの P-90の再生力でもってそれを押し出していくという、 まさにピストルズのプレースタイルにはうってつけのサウンドが出るギターだと思います。 彼らのサウンドが好きな方、パンクロックのミュージシャンもよく P-90の載ったギター使っているので、ぜひ気になる方はP-90が載ったギター試していただきたいと思います。
ギターも大事なのですが、あと一つ彼のプレースタイルとサウンドにおいて大事な要素があります。 それがこちらのFender(フェンダー)の銀パネTwin Reverb(ツインリバーブ)になります。 アルバムを聴いているとこのギターアンプ何なんだろうとわりと想像はつきづらいサウンドがしてるとは思うんですが、 ミックスが結構複雑だったりとかそのあたりも関係あるんですけどギター単体で抜き出してみても、結構サウンドのイメージが湧きづらいギタリストの一人でもあったりします。 画像検索やいろいろ資料もあるので、何を使っていたかっていうのはすぐに判明するんですけど、それがなんと70年代のフェンダーの銀パネツィンリバーブのシルバーフェイス。 シルバーフェイスはブラックパネルから移行した後のフェンダーのアンプで、ツィンリバーブのイメージから、さらにですね高音域が綺麗に抜けてクリアーな ギターアンプというイメージが多いかと思うんですけども、実際ボリューム上げいっていた際ですね、自宅とか日本のライブハウスですと少し難しいかもしれないですが、 かなりヴォリュームを上げていくとまさにピストルズのようなちょっと割れたような、攻撃的なドライブサウンドが飛び出すというところがあります。 本人のシルバーフェイスは実はスピーカーはガウスっていうちょっとレアなものがついてたりするので、そのあたりも大きくサウンドには関わっていると思うんですけども、 日本だとまだSilverFaceのTwinReverbは値段が上がってなかったりするので、もし見にかけた際にはですね、音量をかなり上げるのは厳しいんですが、 是非試して頂きたいアンプの一つでございます。
そのときはレスポールカスタムも、もちろんいいんですけれども、 P-90の載ったギターで試すと、よりご本人の音色のイメージに近づけやすいと思います。 今回使用したアンプが現在、フェンダーからリイシューで出ているカスタムツインリバーブ68っていうモデルなんですけどこれはちょっと現代風にアレンジされてるアンプでして 今の時代に使いやすいように元のシルバーフェイスよりもちょっとロックな味付けがなされているアンプですので、これは結構音作りが楽なアンプではあるんですけれど もしオリジナルを弾くってなった際はですね、76年くらいから、一番右側にマスターボリュームっていうのがつくようになりまして 実はそこは引っ張れるようになっているんですが、それを引っ張ってマスターボリュームを下げた状態で元のチャンネルのボリュームをかなり上げていくだけで 実は簡単にピストルズっぽい攻撃的なサウンドが得られるのでもし見かけた際はそういったセッティングも試して頂きたいと思います。