電子ドラムのセットは、基本的にはどのメーカーも標準では、2タム1フロア、2シンバル仕様となっています。アコースティックドラムのセットはドラマーの違いでセッティング、シンバルの種類も様々です。それは、ドラムが上達してくることによって自然と自分の好みが生まれてきたということになります。

イシバシ楽器店では、DTX582KFSを基本に渋谷WESTでは3タム仕様のフュージョンキット、御茶ノ水本店SOUTHでは、1タム 2フロア仕様のロックキットというセットを展示しております。

DTX502音源は、最大でモノラルパッドを4枚追加出来るのも強みのひとつになっています。 実際にどのようにセッティングするのか、配線はどうするのかをご説明していきます。

SHIBUYA WEST フュージョンキット

メロディックなフレーズを演奏することを想定して3タム仕様として、スプラッシュとチャイナシンバルを追加しました。

ハイタムには、他のパッドとの打感を同様にする為、XP80を採用、シンバルはコストパフォーマンスを考え、PCY90ATを2枚追加する仕様となっています。

セッティングの方法としては、ハイタムは音源側のラックに追加、スプラッシュは、ミドル、ロータムの間に追加、チャイナは、フロアタムの隣に追加しています。

配線については、分岐アダプター『テック YPO-03』を使用してDTX音源のステレオ端子であるTOM1~3の端子をモノラルの2端子に分けて使用します。YPO-03には、端子にTIPとRINGの表記があり配線し易い仕様になっています。

初期設定では、TOM①端子は、タム(RING)とチャイナシンバル(TIP)、TOM②端子は、タムとスプラッシュ、TOM③端子は、フロアとカウベルが設定されています。

フュージョンキットではハイタムを追加しますので、TOM③端子を使って、カウベルの鳴るパッドを音源でタムの音に変更する設定します。シンバルについては、初期設定のままで使用可能です。

そしてもう1枚シンバルを追加する際は、キックパッドKP100の後ろの入力端子を使用してください。初期設定でクラッシュシンバルになっています。

TECH / YPO-03
  • TIP ⇒ 追加音
  • RING ⇒ タム音
  • PAD INPUT ⇒ 追加シンバル
  • OUTPUT ⇒ 音源KICK端子へ

カウベルからタムへの音色変更の仕方は、音源の矢印ボタンを押して、音色変更ページに入り、音色を変えたいパッドを叩いて呼び出します。現在は、音色カテゴリーがパーカッションになっていますので、タムに変更しセットに使われているタムの種類を選択します。ただこれだけではハイタムとミドルタムは同じ音になっていますので、追加ハイタム側のチューニングを上げることによって、3タムの音階のバランスを取れるようになります。

音色選択画面から矢印ボタンを押してチューニングの画面に入り、ジョグダイヤルで+3.0に設定してください。これで、ハイ、ミドル、ロータムの音階が出来ました。

これでフュージョンキットの設定は、完了です!設定をユーザーキットセーブするといつでもこのキットを演奏出来ます!

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御茶ノ水本店SOUTH ロックキット

ロックな見た目を重視し1タム2フロア仕様にして、カウベル、クラッシュとチャイナシンバルを追加しました。

カウベルには、演奏間違えが無いように、他のパッドとの見た目を変え、 TP70を採用、シンバルはPCY90ATを2枚追加する仕様となっています。

実際のセッティングされた画像を見てみると、カウベルはハイタムパッドの右側に逆さにロッドを取り付けラックに追加、ライドはラックの縦パイプに取り付けることで、低めにセッティングすることが出来ます。クラッシュは、ライドの隣に追加、チャイナは、2フロアの間に追加しています。

配線について、クラッシュは、KP100の入力端子より、カウベル、チャイナシンバルは分岐アダプター『テック YPO03』を使用してDTX音源のステレオ端子であるTOM1、3の端子をモノラルの2端子に分けて使用します。

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iOS専用アプリ DTX 502 Touchで音源を、より簡単に操作可能!


前のページでは音源で音色設定を行いましたが、iOS専用アプリDTX502touchを使用すると大きな画面でより直感的に音色変更が可能です。

DTX502touchを使用するには、apple純正のカメラコネクションキットと、プリンター等で使われるUSBケーブル(Aタイプ⇔Bタイプ)が必要になります。

DTX502Touchでは、それぞれのパッドの音量、リバーブ調整もスライダーで簡単に調整可能ですし、細かいパッドのトリガー設定も画面上で簡単に調整が可能です。

メトロノームの設定では、テンポはもちろん、アクセント、4分、8分、16分、3連のそれぞれのクリック音も変更可能です。

DTXのカスタマイズを考えている方には、DTX502Touchは非常にお薦めのアプリとなっています。

DTX 502 Touch を使ってカスタマイズしてみよう

では実際にDTX502Touchで先ほど音源で設定したようにハイタムパッドをカウベルの音からタムに変える作業をしてみましょう。

アプリを立ち上げると、キットを選ぶ画面になります。キットのアイコンをタップすると、Instrumentsのページに入ります。そこで、追加したタムパッドを叩くとPad12が画面上で選ばれます。画面上のPercussinの欄をタップすると、Inst Voice Selectのページに入ります。そこでCategoryをTom、Voiceで01MapleC Hを選んでください。それでカウベルの音がハイタムの音に変更されました。

そしてInstrumentsページに戻って、Tuningのスライダーを+3.00に上げてください。そうすると、ハイタム、ミドルタム、ロータムが綺麗に音のバランスが調整出来たと思います。最後にInstrumentsページ内でパラメーターを設定する部分をスクロールして一番下まで下りていくと、Kit Saveの項目が出てきますので、そこをタップすると、今音色変更をしたキットをUser Kitの何番に保存するのか、合わせてUser Kitの名前の変更も可能です。

直感的に音色を変更出来るという面ではInst Voice Selectのページでは、音色がCategoryで分けられており、Kickは48種類、Snareは47種類、Tomは76種類、

Cymbalは57種類、Hi Hatは22種類、Percussionは127種類、

Electric音は118種類、さらには自分で編集したWave音もアプリに取り込むことでパッドへのアサインが可能になります。

沢山の音色からあなただけのドラムキットを作る為に、DTX502Touchをぜひ活用してみてください。

DTX 502 Touch を使ってさらに深くカスタマイズしてみよう

オリジナルキットを作成してもなお、さらに深くカスタマイズされたいという方には、1つのパッドで2つの音色を同時に発音するStack機能を設定したり、叩いた強さによって2つの音色が変化するX Fade機能の設定が可能です。

まずは、スネアの音にタンバリンの音を重ねる設定をしてみます。

Stackの設定は、アプリのトップ画面よりキットのアイコンをタップしてInstrumentsページに入ります。Snareパッドを叩いて選択してから、右上のDetailをタップし、次のページではKit VoiceをタップしてLayer設定のページに入ります。

Layer Aは、MapleCustmが選ばれている状態です。Layer BをタップするとNo Assignになっていますので、そこをタップしてKit Voice Selectページで今回はPercussionのカテゴリーのTambarin1を選択します。

左上の矢印をタップして前のページに戻り、Stackをタップするとスネアとタンバリンの音が同時に発音され、Stackの設定が完了です。ページを上にスクロールすると、タンバリンのVolume、Tuning、Panning等も調整可能です。Layer Aを選択すれば、スネアのVolume、Tuning、Panning等も調整可能です。

続いては、1つのパッドで叩いた強さによって2つの音色が変化するX Fade機能の設定を紹介します。

ここでは、スプラッシュシンバルとチャイナシンバルでX Fadeを設定してみます。

まずは、アプリのトップ画面よりキットのアイコンをタップしてInstrumentsページに入ります。追加したシンバルパッドを叩いてPad11を選択してから、右上のDetailをタップし、次のページではKit VoiceをタップしてLayer設定のページに入ります。

Layer Aは、Splash 2が選ばれている状態です。Layer BをタップするとNo Assignになっていますので、そこをタップしてKit Voice Selectページで今回はCymbalのカテゴリーのChina19を選択します。

左上の矢印をタップして前のページに戻り、X Fadeをタップすると弱く叩くとスプラッシュシンバルの音が鳴り、強く叩くとスプラッシュとチャイナの音が混ざり、一番強く叩くとチャイナだけの音になります。Kit VoiceのページでStackをタップすると、先に紹介した同時の音が鳴る設定にも変更が可能です。

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