セルマー アルトサックス SERIE II JUBILEEとSERIE III JUBILEEの比較

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セルマー アルトサックス SERIE II JUBILEEとSERIE III JUBILEEの比較
世界最高峰のサックスと呼ばれるセルマーの代表的なモデルであるシリーズ2とシリーズ3のゴールドラッカー仕上モデルを比較してみましたので参考にしてください。
価格差はシリーズ2よりもシリーズ3が9.5万円ほど高くなっています。(2020年時点)

シリーズ2の全体像です。
現代のスタンダードとなっている形状で多くのサックスメーカーがこの形を参考にしています。
彫刻はレーザー彫刻と細かいところは手彫りをした繊細で美しい仕上がりとなっています。シリーズ2の正式名はスーパーアクション80シリーズ2ジュビリーです。スーパーアクションは1948年に登場した現代のサックスの元となったモデルでその次にマーク6、マーク7と続き81年にスーパーアクションの名前を再度使用したスーパーアクション80(80年代モデルと言う事で)が出て1986年に改良版のスーパーアクション80シリーズ2が出て2010年にセルマー125周年の節目に更に改良を施した現在のモデルであるジュビリーシリーズ2になっています。
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シリーズ3の全体像です。
パッと見た時は殆どシリーズ2と違いが分からないと思いますがよーく見ていくとシリーズ3の刻印が大きかったり右手で操作するサイドkeyの配置が勾配を付けてあったりLOW Eb、Ckeyの形状がやや小振りな作りになっているのがお分かりいただけたでしょうか?
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シリーズ2のベル刻印です。
ベルの刻印に 80 スーパーアクション セリエ2(80 Super Action serie II)を入れてあります。
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シリーズ3のベル刻印です。
シリーズ3はスーパーアクションの名前は引き継がずにSERIE III(Serie III)のみの刻印となっています。
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シリーズ2のネックです。
多くのメーカーが参考にしている形状でモデル名を刻印したプレートや裏側の中空の山形にした補強板の装着、セルマーサックスと一目で分かるSのマークを入れたオクターブkeyが特徴です。この時に比較で使用した楽器のネック重量は103グラムでした。
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シリーズ3のネックです。
シリーズ2では付いていたモデル名が刻印されたプレートは付いていません。裏側の補強も小振りなものを取り付けてあります。この比較に使用したモデルのネック重量は92グラムでシリーズ2に比べると大分軽量なネックを採用しています。
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シリーズ2の上部画像です。
とても均整のとれた形状をしていて現在のサックスのお手本的な存在になっています。Keyポストは一体座に取り付けられていて管体の響きにコシを与える作りとなっています。指貝は天然の白蝶貝(真珠の母貝)が取り付けられています。
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シリーズ3の上部画像です。
よーく見ないと分かりませんがkeyポストはシリーズ2が一体座を採用しているのに対しスポットのハンダ付を採用して軽量化を図っています。この写真の位置でフロントFの上が入り組んだ形状になっていますがこれはシリーズ3のみに採用しているダブルC#keyを作動させる連絡keyや調整ネジになります。指貝はもちろん天然の白蝶貝です。
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シリーズ2の下部画像です。
管体と並行にレイアウトされたサイドkey形状です。LOW Eb、Ckeyは独立した2つの芯金で動作させています。LOW keyガードはネジ式のkeyの高さを微調整出来るタイプが採用されています。
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シリーズ3の下部画像です。
サイドkeyはBb、C、HighEと高さが上がっていく勾配を付けたレイアウトになっています。LOW Eb、Ckeyは一本の芯金で動作しkeyの形状はシリーズ2よりも小振りになっています。LOW keyガードはシリーズ2同様の作りになっていますがベルにハンダ付けする部分の形状は微妙に変わっています。
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シリーズ2の下部裏側画像です。
サムフックはプラスチックが採用されています。2番管とU字管はネジ止めで修理、調整が楽な作りになっています。
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シリーズ3の下部裏側画像です。
サムフックはメタルを採用して管体の響きを増す工夫がされています。EbのLOWkeyガードのU字管ハンダ付け部分の形状がシリーズ2とは微妙に異なっています。
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シリーズ2のベル支柱付近の画像です。
ベル支柱は3点式を採用しています。2番管にハンダ付する板金の面積も広いパーツを採用し締りや重厚な響きが出るようになっています。左手のサムレストはプラスチック製を採用して管体の響きにあまり影響を与えないように考慮されています。
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シリーズ3のベル支柱付近の画像です。
ベル支柱はシリーズ3同様の3点式ですが2番管への取付は面積の狭い板金パーツでハンダ付されておりナチュラルな響きを重視した作りになっています。サムレストはメタル製を採用して管体の響きを増す考慮がされています。
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シリーズ2のサムレスト、オクターブkey付近の画像です。
現在の一番オーソドックスとなっているオクターブkeyと連絡keyの形状になっています。ボウガードがネックに当たらないようにストッパーが付いています。ボウガードは太めのしっかりしたパーツが付いています。
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シリーズ3のサムレスト、オクターブkey付近の画像です。
シリーズ2に比べオクターブkeyシステムは複雑な形状になっていてパーツ点数も多くなっています。ダブルC#keyシステムを採用している為でオクターブkeyを押さない中音C#の時は2つのC#keyが開きオクターブkeyを押した高音C#の時は一つ閉まる機構にすることによって音程、音質の改善を図っています。ボウガードは細めに加工されて軽量化を図っています。
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シリーズ2のベル彫刻です。
ジュビリーモデルになる前の彫刻は全て手彫りで彫の深い彫刻でしたがこのジュビリーからはレーザー彫刻と手彫りを組み合わせた繊細で品の良い彫刻が施されています。
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シリーズ3のベル彫刻です。
こちらもシリーズ2と同様の彫刻が施されています。
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シリーズ2のサイドkey形状です。
右手で操作するサイドkeyの拡大画像で管体と並行にレイアウトされています。
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シリーズ3のサイドkey形状です。
シリーズ3のサイドkeyは右手人差し指側面の移動を極力少なくして操作できるレイアウトになっています。1948年に登場したスーパーアクション(アメリカではスーパーバランスアクションと呼ばれています)の形状を踏襲したデザインです。
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シリーズ2のオクターブkey付近の画像です。
現在の一般的はオクターブkeyシステムの機構になっています。
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シリーズ3のオクターブkey付近の画像です。
この画像ですと左手で操作するオクターブkeyの上にもう一つのC#keyが取り付けられているのがお分かりでしょうか?結構複雑な機構の為、シリーズ2には無いkeyポストや連絡key、芯金などのパーツが配置されています。
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ジュビリー シリーズ2とジュビリー シリーズ3の比較のまとめ

ネックが違う!
今回比較に使用したシリーズ2のネック重量は103グラムでシリーズ3は92グラムでシリーズ3のネックは軽量化を図っていて吹いた感じもシリーズ3の方が強弱や音色変化の反応が速い印象でシリーズ2は安定した均一の音を出しやすい印象です。

keyポストの取り付け方が違う!
シリーズ2が伝統的な一体座でkeyポストを管体にハンダ付けされているのに対しシリーズ3はスポットでハンダ付けを行い管体が振動しやすい工夫をしてあります。

タンポのメタルブースター形状が違う!
シリーズ2はリベットが中央に少し出っ張っている形状でシリーズ3はフラットな形状のメタルブースターを採用しています。

ベル支柱のハンダ付け面積が違う!
シリーズ2は一体座の面積が広い板金でハンダ付けしてあるのに対してシリーズ3はスポットで面積の狭い板金でハンダ付けしてあり管体を振動しやすい工夫がしてあります。

keyの機構が違う!
シリーズ2は伝統的な機構を踏襲しているのに対してシリーズ3はオクターブ上のC#の音抜け、音色、音程の改善の為、複雑なダブルC#key機構が採用されています。ほとんどの方は伝統的なシリーズ2の機構を持ったサックスで演奏、練習をしているのでこのC#の音の時は無意識に口や喉などで音の補正をしているのでうーん、、、と言う感じです。シリーズ3の方が、あまりそういう意識をしなくてもちゃんとしたC#の音が出るんだろうなと言う印象です。

シリーズ3は実は軽くなかった!
今回比較に使用したシリーズ2の管体重量は2503グラムでシリーズ3は2515グラムでした!!
10グラム位は個体差もあるのでシリーズ3の方がシリーズ2より全て重いとは言えませんがシリーズ3にはダブルC#keyの機構の為のkeyポスト、key、芯金などシリーズ2には無いパーツ点数が増えているのとメタルのサムレスト、サムフック等が全体の重量増につながっていると思われます。

音が違う!
上記のような違いからシリーズ2とシリーズ3の音が違ってきます。どのように違うかと言うとシリーズ2はピアニシモからフォルテまでなるべく均一な音色で音量が上がっていく印象でシリーズ3はタンギングやアーティキュレーションによっての音色変化が付けやすい印象です。音楽表現をどのようにしたいか、ご自分の吹く一番気持ち良いレンジでどちらの方が気に入った音が出るかなどで選ぶと良いかと思います。

サックスは調整がとても大切な楽器です。
サックスの音程を変える仕組みは沢山の穴を楽器に空けて閉じたり開いたりして音程を変えているので閉じた時に少しでも隙間が開いてしまうと音が出しにくくなったり、本来の音色が出なかったりしてしまいます。
SHIBUYA_EAST店は専属のリペアマンが常駐していますのできっちり調整、点検したサックスをお届け、お渡ししております。ご購入後の調整も保証期間中は無料で行なっておりますので是非お買い求めはSHIBUYA_EAST店をお選びください。スタッフ一同お待ち申し上げます。


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