ヤマハ アルトサックス YAS-380とYAS-480の比較

ヤマハ アルトサックス YAS-380とYAS-480の比較

2020-07-02 ヤマハ アルトサックス YAS-380とYAS-480の比較
ヤマハのアルトサックススタンダードシリーズの中間クラスであるYAS-380と上位クラスのYAS-480はどのような所に違いがあるのか比較してみましたので参考にしてください。
価格差は4.5万円ほどあります。

先ずは全体の形状です。
YAS-380の全体像です。
コストを抑える為にサックスに良く施される彫刻模様の無いシンプルな作りになっています。U字管の下部補強は薄い板金をハンダ付したシンプルなものになっています。
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YAS-480の全体像です。
光の角度で薄く映っていますがベルに彫刻模様が施されていますので高級感が出ます。U字管下部の補強も中が空洞の山形状の板金をハンダ付してあります。
この補強があると不注意で床にU字管下部をコツンと当ててしまったような場合、空洞部分は凹みますが管体の内径形状は変形せずに音に影響を与えずに済みます。
響の面でもこちらの方式の方が良くなります。
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YAS-380のネック形状です。
ネック裏の補強は板状の板金をハンダ付したシンプルなものになっています。
2番管のオクターブレバーがヤマハの旧モデル時代のままの設計でネックレシーバーと同じ高さまでの長さになっているので上位機種用のオプションネックを使用出来ないのが残念です。
マウスピースを繋ぐネック先端は切りっぱなしの上にコルクを巻いてコストを抑えています。
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YAS-480のネックです。ネック裏の補強板はU字管の補強板と同様、中に空洞がある板金をハンダ付した作りで響きはこちらの方が有利になります。
オクターブkeyレバーは現在主流となったネックレシーバーより上に付き出た形状に合わせたネックオクターブkeyレバーが採用されておりオプションのネックも全てこの形状なので別売りのネックに変更して違うサウンドや吹き心地を楽しむことが出来ます。
ネック先端は補強リングが取り付けてあり変形に強い作りになっていて音にもコシが出ます。
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YAS-380の上部key形状です。
フロントF keyは現在主流の流線型、テーブルkeyは連動式を採用しているのでスムーズなフィンガリングが可能です。
keyポストはスポットのハンダ付けになっているので鳴らしやすい構造です。
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YAS-480の上部key形状です。
YAS-380と同様のフロントFkey、テーブルkeyを採用してkeyポストもスポットのハンダ付なのでこの部分の違いはありません。
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YAS-380の下部key形状です。
セパレートのLOW keyガードにフェルトの高さ調整が出来るネジ式パーツが付いているので低いBb、B、Ebのkeyの高さの微調整がドライバーで出来ます。
High F# key装備なので現在主流のモデルと同じkeyの数が付いているので普通の曲は問題無く演奏出来ます。
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YAS-480の下部key形状です。
YAS-380と同形状のLOW keyガードとHigh F# key装備なのでYAS-380との違いはありません。
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YAS-380の下部の裏の形状です。
ベル支柱は直付けになっています。YAS-480の2点式に比べると響きでやや劣ります。サムレストは可動式を採用しているのでご自分の手に合った高さに微調整が出来ます。
ベルU字管の外部底補強は板状の金属をハンダ付けしたシンプルなものでコストを抑えています。
keyの針バネはステンレス製を採用しています。裏面のkeyガードはシンプルな板状のパーツを採用してコストを抑えています。
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YAS-480の下部裏面の形状です。
ベル支柱は2点式で響きは直付けのYAS-380のものに比べ有利になります。ベルをぶつけたりした時にずれてしまった修理、調整も2点式が有利になります。また見た目も高級感があります。
ベルに彫刻が施されているので見た目も良く高級感があり所有する満足感が高まります。
内側のkeyガードも肉抜されたデザイン性の高いパーツが採用されています。サムレストはYAS-380同様の可動式が採用されています。
ベルU字管の外部底補強は山型の中が空洞の金属パーツをハンダ付けしてあり楽器のお尻を床にぶつけたりしたときに管内は凹まずに済みます。Keyの針バネはYAS-380同様のステンレス製を採用しています。
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YAS-380のストラップフック掛けリング、テーブルkey、タンポの取付状態です。
座金付きのストラップフック、連動式テーブルkeyを採用、タンポの位置はトーンホール中央にセットされているので作りの良さが見て取れます。
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YAS-480のストラップフック掛けリング、テーブルkey、タンポ取付状態です。
YAS-380と同様のパーツ、取付精度になっているので作りの良さが分かります。
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YAS-380のパーム key、オクターブkeyシステム、ネックの連結形状です。
日本人の平均的な手に良く合うパームkey形状と位置です。オクターブkeyシステムは現在主流の形状でスムーズな操作感と動きです。
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YAS-480のパームkey、オクターブkeyシステム、ネックの連結形状です。
YAS-380と同様のパームkey形状や位置とオクターブkeyシステムも同じですがオクターブレバーが上に長くなっている上位機種と同じものを採用しるのがYAS-380との違いです。
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YAS-380とYAS-480の違いのまとめ

ネックが違う!
YAS-380はYAS-380/280共用のネックでYAS-480はYAS-480専用ネックになっています。
ネック補強板がYAS-380はコストを抑える為にシンプルな板状の金属をハンダ付けしてあるのに対し、YAS480は山型の中を空洞にした板金をハンダ付してあり、響きの面でYAS-480が有利です。
マウスピースを差し込むネック先端もYAS-480は補強リングがハンダ付けされているので変形に強い作りになっています。

ベル支柱が違う!
ベルと2番管を接合するパーツがYAS-380はコストを抑える為に直付けパーツでYAS-480は2点式を採用しています。楽器の振動を抑えたり伝えたりバランスを整えたりする結構重要なパーツなので鳴り方や音色に影響します。やはりYAS-480の方が音にまとまりがあり品の良い音質になります。

ベルU字管の補強が違う!
U字管下部の補強板はYAS-380がコストを抑えるために板状の板金をハンダ付けしていますがYAS-480は中が空洞の山形に整形した板金をハンダ付してあるのでコツンとぶつけたりしてこの山の部分が多少凹んでも内径の形状は凹まずに保たれる設計になっています。

装飾が違う!
遠目に見た時はあまり違いが出ませんが近づいたり手に取ってみた時はYAS-380は装飾的なものはコストの面で無くシンプルなルックスなのに対してYAS-480はベルに手彫りの彫刻が施されていたりkeyガードのパーツも肉抜された見た目の良い装飾されたものが採用されているので高級感があります。YAS-380、YAS-480どちらもゴールドラッカーと言う金の色合いに近いラッカー塗装の仕上になっているので遠目で見た時はYAS-380も結構高級感があります。

音が違う!
上記のようなパーツの違いからYAS-380は下のモデルに比べるとツヤのある良い音が出ていますがYAS-480と比べると音が軽く感じます。YAS-380の管体重量は2365グラム、YAS-480の管体重量は2381グラムと若干重くなっています。重量差から来るものよりもベル支柱のパーツ形状から全体の振動の仕方がYAS-480のほうが上質な響きとコシがある音に感じます。
価格差は4.5万円ほどあるので、ある程度良い音が出てしっかりしたサックスが欲しい方はYAS-380がお奨めでYAS-480はオプションの別売りネックがヤマハだけでも24種類あり好きなプレイヤーの音を出したい方やご自分の音を追求したい方にお奨めです。

サックスは調整がとても大切な楽器です。
サックスの音程を変える仕組みは沢山の穴を楽器に空けて閉じたり開いたりして音程を変えているので閉じた時に少しでも隙間が開いてしまうと音が出しにくくなったり、本来の音色が出なかったりしてしまいます。
SHIBUYA_EAST店は専属のリペアマンが常駐していますのできっちり調整、点検したサックスをお届け、お渡ししております。ご購入後の調整も保証期間中は無料で行なっておりますので是非お買い求めはSHIBUYA_EAST店をお選びください。スタッフ一同お待ち申し上げます。