皆様こんにちは!イシバシ楽器Harvest Guitars副店長の納富です。
前回は
1966年製Gibson J-45 ADJ w/Lyric をご紹介致しましたが、今回は同じくギブソンですがモデルはサザンジャンボです!Harvest Guitars在庫の
1947-48年製Southern Jumbo Sunburstを題材にご紹介いたします!

サザンジャンボというと、J-45に存在が隠れがちですが、山崎まさよしさんやSheryl Crow(シェリル・クロウ)の使用でも知られているモデルです。


サザンジャンボはJ-45の上位機種という位置づけで1943年に誕生しました。
16-1/8"Wide(約41cm)のラウンドショルダーBodyで、スプルースTop、マホガニーSide/Backという基本スペックはJ-45と同じです。
ただ、随所にJ-45との違いも見受けられます。
まず、バインディング!
サザンジャンボはTopが白/黒/白/黒/白/黒/白の7ply・・・これでもかっというぐらい巻いてますね(笑)

Backは白/黒/白/黒/白の5ply・・・こちらも巻いてますねー!

J-45と比較すると違いがよく分かりますね♪この頃のJ-45の場合は、、、


Topが白/黒/白の3plyで、Backが1plyで、サザンジャンボに比べると随分シンプルなのが分かります。
次に、ロゼッタ!
サザンジャンボはダブルリングで、外側が白/黒/白の3ply、内側が白/黒/白/黒/白/黒/白の7ply・・・けっこう巻いてますねー!(笑)

ちなみにこの頃のJ-45はシングルリングで、白/黒/白の3plyでした。

次に、Body Backを見てみると、センターに太目のブラック・ストライプが入っています。

次は、ブリッジに移りましょう。
この頃のサザンジャンボは、実はハカランダのダウンベリーなのです!現行のサザンジャンボはほとんどアッパーベリーなので意外に思われる方も少なくないのではないでしょうか?

一方この頃のJ-45はまだレクタンギュラーでした。

※実際サザンジャンボもJ-45もアッパーベリーになるのは1949年頃からです。
あと、実はブリッジピンの位置がJ-45とは違います。
サザンジャンボはブリッジの中央寄りのところにブリッジピン穴がありますが、J-45はブリッジの下の方に穴があります。

1960年代のブリッジと比較すると分かりやすいですが、サドルとブリッジピン穴との距離に違いが出ています。

これは弦を張ったときのテンションに関わるので、サウンドにも影響してきます。
こういったところも面白いですよねー♪
そして、NeckはJ-45と同じくマホガニーで、24-3/4"ギブソンスケールです。
指板はローズウッド(この頃はハカランダ)で、ここもJ-45と同じですが、1947年頃からサザンジャンボには指板にバインディングが施されるようになります。ここがJ-45との違いにも表れています。

そしてポジションインレイですが、J-45にはDotインレイが施されているのに対し、サザンジャンボにはダブルパラレログラムインレイが施されています。
ちなみにこの個体はインレイがいくつか交換されているようですが・・・(笑)
さらに、ヘッドは所謂テーパードで、ヘッドサイドから見ると分かりやすいですが、根元から天辺に向かって厚さが変わっていくのがお分かりいただけると思います。これは1950年頃までの仕様です。

ロゴは1948年頃からシルクスクリーンのモダンデカールロゴになっています。
それ以前はシルクスクリーンのスクリプトロゴで、さらにその前が所謂バナーヘッドになっているわけです。

※ペグは交換されているので今回は割愛させていただきます。
また、Body内のTopブレーシングはスキャロップドXブレーシングで、Backは背丈の高いラダーブレーシングです。Sideにもブレースが施されています。





以上、主な特徴箇所をずらーっと見ていきましたがいかがでしたでしょうか?
サザンジャンボとJ-45って何が違うの??という質問をよくお客様からされますが、少しでも参考になれば幸いです。まあヴィンテージと現行品だと仕様が違ってくることが多々あるので一概には言えないんですが・・・(汗)
ちなみに、今回ご紹介したサザンジャンボのweb商品ページはこちらからご覧いただけます!
↓
【中古】Gibson / Southern Jumbo Sunburst 【1947-48年製】【Vintage】 ギブソン アコースティックギター 【S/N 327】次回はどんなヴィンテージギターが登場するか楽しみにしていてください♪
と、言いたいところですが、実は私納富は当店Harvest Guitarsを離れることになってしまいました(泣)
今年4月28日に新規オープンし、店長の白井と二人三脚で始めてまいりましたが、その後腕利きの良いリペアマンも加わり、さらにお隣のFinest Guitarsからは主任の濱田が正式にHarvest Guitarsの一員となりました。
私はここで御役御免ということで(笑)、隠居します!(笑)嘘です!(笑)
しかしある意味あっているのは内部事情ということで・・・(汗)
4ヶ月という短い間でしたが、本当に多くのお客様にご利用いただけて大変嬉しく思います。誠にありがとうございました!
最近白井店長がいつにも増して
絶口調なのは、私と離れるのが嫌だから、悲しいから、寂しいから、それを表情に出さず隠そうとしているのはよーーーーーく分かります(笑)
うんうん、店長、分かりますよ!その気持ち!(笑)
ということで、いつかまたどこかでお会いできたら幸いです♪
今後も白井楽器店を、、、あっ違った(汗)(笑)、今後も
Harvest Guitarsをよろしくお願い致します!
納富 悦郎 -プロフィール-
1981年生まれ。御茶ノ水本店Harvest Guitars副店長兼弊社Gibsonアコースティック担当。中学時代よりギターを始め、10代の頃はバンド、20代の頃はDTMでの作曲活動(CS放送のとある番組のエンディング曲も担当)、30代に入ってからは原点回帰でギターを楽しむ。
イシバシ楽器に入社してからはデジタル、スクール、ドラム、ギター、買取などを担当し、WEB SHOP在籍時より本格的にアコースティックギター担当となる。
Gibson/Martin/Taylor/Cole Clark/YAMAHAなどの主要ブランドのファクトリーツアーや現地買い付け、オーダーなどを経験。
フェイバリットミュージックは'90年代のビーイング系、アメリカンロック、ロックフュージョンなど。フェイバリットギタリストはRichie Kotzen。
Harvest Guitarsではセレクトショップとして主に高額ギターを扱っていますが、アコースティックギターは生楽器、「高額=難しい」では決してありません。是非お気軽にご来店ください。
※当ページに掲載されている画像、文章等の転載、二次使用等はご遠慮下さい。また、当ページをご紹介いただく場合は、画像、動画等に直接リンクをしないようにお願いします。
※商品情報や価格、在庫などは投稿時点の情報です。既に在庫切れ、販売終了となっている場合がございます。現在の正しい状況については下記店舗へ直接お問い合わせください。また、当ページに掲載されている画像、文章等の転載、二次使用等はご遠慮下さい。
御茶ノ水本店HARVEST GUITARSのブログ こちらもお読みください
- CSNYファンのゴールはこれ!
9日前 - モダン・フォーク・ファン垂涎のアイテム!
12日前 - ハーヴェストギターズのツイッター始めました!
15日前 - 働くお父様の自分へのご褒美に!
20日前 - 吉村瞳ライブ後記&インタビュー
22日前
御茶ノ水本店HARVEST GUITARS 店舗情報 |
〒101-0062
東京都千代田区
神田駿河台1-8-5 駿河台河本ビル
03-5244-5210
メールフォームはこちら
営業時間
平日・土曜 11:00〜20:00 日曜・祝日 10:30〜19:00
|
|
 |
アクセス方法
●JR御茶ノ水駅より徒歩4分
●東京メトロ丸の内線 御茶ノ水駅、千代田線 新御茶ノ水駅徒歩4分
●都営地下鉄新宿線、三田線、東京メトロ半蔵門線 神保町駅徒歩8分
駐車場
●なし 最寄のコインパーキングをご利用下さい。
|