PRSは150を超えるカーリー・メイプルトップを、米国東海岸のとある山頂の墓地周辺から購入しました。墓石は1884年ごろに建てられたものと思われます。そして木々は、最初の枝まで地面から最低でも40フィートもあるほどで、明らかに樹齢の長いものでした。この木を2017年に伐採しましたが、トップ材は1959年にカラマズ―で作られたギターに使用された木材にとてもよく似ていました。ポールはこれが「Michigan」というレッド・メイプルの亜種のようなものに思える、と話していましたが、もっとよく考えると単に樹齢の問題なのかもしれません。それでも、このトップ材は杢目の幅も広く、その存在を際立たせるような並外れたトラ目で、Private Stockに相応しい品質です。
この限定版Graveyardギターのため、PRS Private Stockチームは美しいヴィンテージ・ギターにインスパイアされたMcCarty 594を設計しました。注目すべき仕様として、レッド・アバロンのバード・インレイとヘッドストックイーグル、指板とベニヤに沿って貼られたカーリー・メイプル、Honey Gold Dark Cherry Burstの極めて薄いヴィンテージ・ニトロ・フィニッシュが施されています。この塗装はヴィンテージギターの様に、経年変化によりウェザーチェックが出ることがあります。
本器は、理想的なカーリーメイプルのブックマッチが非常に美しく仕上げられており、杢材とフィニッシュによる見る角度によって輝きを放っています。歌うような響きを奏でる事が出来きます。メーカーサイトのコメントにもある通り、塗装をヴィンテージギターような経年変化を楽しめるようなプロダクトになっています。ネックにもフィギュアード・マホガニーを使用し非常に美しく、艶のあるサウンドに導いています。
ピックアップには、58/15(ブリッジ)・58/15LT(ネック)を搭載。 通常のMcCarty594はどちらも58/15LTを使用していますが、ブリッジ側には通常の58/15を搭載し音色に幅を持たせています。「LT」はLow Turnsの略で、コイルターン(巻き数)を減らすことでクリアかつウォームなトーンを生み出すことを狙っており、太くウォームな中域が特徴です。コントロールは2ボリューム、2トーン、3ウェイ・トグルSWを採用。トーンノブはプルすることにより、各ピックアップのコイルタップも可能となっており、どのポジションも考え抜かれたベストなサウンドを生み出します。 多彩なサウンドと経年変化も楽しめる一生モノの一本となっております。
ネックシェイプには、新たに設計された “Pattern Vintage(パターン・ヴィンテージ)” を採用。
ナット側の幅が 42.8625mm (1 11/16"インチ)、ボディ側の幅が57.1500mm (2 1/4"インチ)、ナット側のネックの厚さが22.6219mm (28.5/32"インチ)になっており、Patternネックと同じネック幅を保ちつつも、ローポジションの低音側にわずかに厚みを増し、ハイポジションの高音側ではわずかに薄くなっております。僅かではありますが、トップの部分も斜めに設計され親指の位置に合うような非対称カーブになる為、ストレスなく自然な弾き心地を引き出しています。
一見普通のパーツ類に見えますが、随所にPRSの拘りを感じる事が出来る“フル・オリジナル”のギターです。弦が接触する部分(サドル、ナット、チューナー等)の素材への拘りは企業努力の賜物です。多くは知られていませんが、PRSのギターには日本のメーカーも携わっていて、チューナーは信頼のゴト―製のPRSオリジナル。フレットワイヤーもSANKOのPRSオリジナル・ミディアムジャンボを採用するなど、PRSの品質の高さは他ブランドの中でも指折りです。
世界80本限定で国内入荷もそう多くはない今回のリミテッドモデル「Graveyard Limited(グレイヴヤード・リミテッド)」最高峰のプライベートストックを是非体感下さい。