イシバシ三銃士のスーパーギター列伝

YUHKIの東方鍵盤録 第64回「えっ?あと2回...今回は駆け込み拡大号だ!」(今更)

ニャンコ1

 チー「うぇーん!」(泣)

 フー「チー太郎どうしたの??何で泣いてるの??」

ニャンコ1

 チー「イシバシ楽器さんのメルマガが来月で終わってしまうんだニャー!」

ニャンコ3

 フー「えー~ってことはとーちゃんの東方鍵盤録も来月で最後?? わたしたちの出番もおわりなのね~悲しいよ~」

ニャンコ4

 フー「長続きしない、とーちゃんが5年以上も書き続けられたのはわたしたちのおかげよね?!」

 チー「半分ニャンコラムだからな?!」

 チーフー「この東方鍵盤録で、わたしたちを毎月見てくれた皆さんには、感謝しかないですー!」

ニャンコ5

 そんなわけで、いきなりニャンコの号泣から始まりました「東方鍵盤録」も来月号の回で終了となります。。。ウェーン。。

 季節的にもとても寂しくなってきましたが、皆様は風邪ひくこともなく、お元気に過ごされてることと思います(^^)

 この東方鍵盤録、5年以上もの間、毎月わたくしの駄文にお付き合いくだった皆様には、大変感謝しております!

 バックナンバーを遡って見れば、わたくしの5年間の軌跡が明確に記録されているわけで、マルコ・ポーロの東方見聞録同様、わたくしの没後には貴重な文献として、この東方鍵盤録がYUHKI記念館に保管されていることでしょう(笑)

 毎月何百字書いたのか、数えたことはありませんが、少なくともこれだけの文章が5年分あれば...

 本になりますよね??

 記念に本にしちゃう???

 よく加筆、写真増量とかして、本になっちゃってるコラムを見かけたりしますが、これもその路線が可能よね?

 わたくし文豪デビュー??

 一体誰に向けて話してるんだろか…(笑)

 そういえば先日、わたくしの地元、横須賀市のタウン紙の方が取材にいらっしゃり、何とわたくし、タウンニュースに掲載されました!

タウン紙1

 「海でショルキーを弾いてる怪しい人がいる!」と話題になったのかわかりませんが、記者の方がウチまでいらして、およそ二時間ほどの取材でしたが、わたくしが伝えたいことを、新聞タッチのステキな記事で掲載していただき、誠に光栄でございました!

 今月の号に掲載されておりますので、見たい方は横須賀に来ればまだ手に入りますよ!(笑)

タウン紙2

 その取材の中で思ったのですが、わたくし昔から自分の思ったことを、音楽にして表現することが好きなようでして...

 それを表現するためには、先ず楽器が必要ですね。

 自分にできる楽器は鍵盤でした。

 そして少年は中古のシンセサイザーを買うのです!

 当時からRolandのJUNOシリーズが人気で、それを使う人が多かったですね。

 お金持ちの御子息などは、出たばかりのYAMAHAのDX-7を持ってました。

 わたくしはというと、キース・エマーソンやリック・ウェイクマンが、カタログに載ってたメーカーのシンセに興味がありました。

Poly-61カタログ

 さすがに大昔のものなので、もう手元に実機はありませんが、画像をネットで探していたら、何と石橋楽器の過去記事に載ってるじゃありませんか!

 これが正しくわたくしのファーストシンセです!

石橋の61

 京王技研工業という会社が作ったものです...そんな会社知らない??

 今の株式会社KORGです!

 このシンセ、アナログシンセなんですよ!

 ツマミのないパネルツルツル時代の先駆けですね。

 音を作るためのツマミが無くなり、パラメータを呼び出して音作りをする、今では当たり前ですが、個人的には操作性はツマミがある方が圧倒的に良いです。

 しかしわたくしは「恐怖の頭脳改革」を施し(笑)

ELP

 パラメータを全て暗記し、電光石火のごとく音をエディットしてました。

 これがあればキース・エマーソンのウィ~ンと上昇するMOOGのような音や、それこそハモンドのようなオルガンの音も出ると、当時本気で信じてましたから。(笑)

 だってプリセットリストにオルガンとかピアノって書いてあるんだもん。

 当時のプリセットは本物とは似ても似つかぬ音でしたが、雰囲気があり、独特のシンセオルガンやシンセピアノとしては楽しめました。

 「6ボイスのポリフォニックシンセ!」

 6ボイスとは...

 「6和音同時に発音できるのよ! デジタル制御だしアルペジエータも付いててコレ凄いでしょ?! 京王技研ナメんなよ!」

 そんな時代でした(笑)

KORGカタログ

 よくこんな昔のカタログ持ってたな?!

 ちなみにDW8000はわたくしが次に所有したシンセです。これも名機!

 Poly-61の話しに戻りますが、コイツには、ウィ~ンって音程が滑らかに上昇下降するポルタメントも付いてないし、リードとかに使う単音モードのモノフォニックにもならないし(実は裏技でコードメモリーのボタンを使うとモノフォニックになるのを発見した!)楽器屋さんの言ってた「ノヴェラのキーボードの人も使ってるよ!」と言うだけあって永川敏郎さんの使ってるような音はすぐに出ました(笑)ホワホワしたシンセブラスやストリングスの音とか結構好きでしたが、もっと過激な音を求め、このシンセをエフェクター(マクソンのスーパーメタル!)に無理矢理繋ぎジョン・ロードごっこやイェンス・ヨハンソンごっこをしたり、試行錯誤しながら音作りをしました。

 このことがシンセを深く知るきっかけになったことに、間違いはありません!

 有るものを100パーセント以上使い切ることは、複数のキーボードを持つことよりも意味があると言うことに気付かされました!

 と、鍵盤のお城の人が言ってます(笑)

お城

 昔のシンセはその当時の部品が音に大きく影響することもあり、それぞれ個性がありました。

 そうだ、数年前に永川さんとイベントでご一緒した時に、今も完動品の貴重なミニコルグ700sを持って来ていただいたことがありました!

700S

 暖かいとても良い音でしたね!

 喜太郎さんのシルクロードの音もこの時代の機種でしたね。

 話はまたまた少年時代に戻りますが、こんな音を使ってこんなフレーズで表現したい! そしてこんな曲を表現したいと思った時に、あら、一つのパートしか一度に表現できないから、何か録音できるものが必要だと思い、多重録音ができる4トラックのテープレコーダー(確かFOSTEX のMTR)を買いました。

 4トラックしか無いから、4回録ったら終わり...と思うでしょ?

 2.3トラック録音したら、残りの1トラックにまとめて、それを果てしなく続けてシンセオーケストレーションを作り上げてました!

 勿論テープなので音は激悪です(笑)

 今で言うバウンスみたいなものですが、昔はピンポン録音って言いましたね。

 現代のパソコンによるハードディスクに録音するDAWではありえない悩みが、当時から音数王のわたくしにはありました。

 こうして現在に至るまで、必要に応じて楽器や機材を求めて楽器屋さんに足を運んで、納得いくまでお店の人に聞いたり、試奏したり、いろんな情報を教えてもらったり、まさに楽器屋さんは、わたくしにとってのアミューズメントパークでした!

 当時イシバシ楽器の横浜店にはよく行ったものです!

 そして今も行きますよ(^^)

横浜店

 今はネットでいろんな情報が手に入ったり、それこそポチッとすれば高価な楽器も買えちゃう時代ですが、その楽器の質感や、実際に音を出して聴いてみることはとても大事なことだと思うんですよ。

 楽器屋さんに足を運んで、いろんな楽器をいじって遊ぶだけでも楽しいし…きっと石橋楽器のスタッフの方は、嫌な顔一つせずに、いろんな情報をあなたに提供してくれることでしょう(^^)

 で、知らぬ間にその楽器が欲しくなってるあなたがいるのです…フフフフフ(笑)。

 今更何の罪滅ぼしでしょうか...

 楽器屋さんのコラムに載せるべく記事を、ラスト2回で書こうとしてるのか!?

 こんなわたくしをお許しくださいませ(笑)

 悔いのないように来月最終回を迎えたいと思っております!

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

 また来月(^^)

YUHKI

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YUHKI

YUHKI (キーボーディスト/コンポーザー)

3月17日 神奈川県出身 O型
趣味は猫とモーター・スポーツと温泉

幼少よりクラシック始め様々な音楽に親しみ、少年時代に主にハードロック・プログレッシブロックに影響を受け、キーボード・作曲を始め、激しいオルガンサウンド・攻撃的なシンセリードとシンフォニックなアレンジを武器に数々のバンドに参加。
現在はGALNERYUSを中心に活動中。

2001年「ARK STORM」でキングレコードよりデビュー。以降3枚のアルバムに参加。

2002年より「GALNERYUS」に参加。10枚のフルアルバム、4枚のLIVEDVD等多数をVAPよりリリース。
アニメ「HUNTER×HUNTER」「RAINBOW-二舎六房の七人」「Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち」のエンディング・テーマを担当。
2013年より本格的にアジア・ヨーロッパ等海外にも進出し好評を得る。

並行して2003年から自ら率いる女性ボーカルをフィーチャーしたプログレッシブ・ロックバンド「ALHAMBRA」で4枚のアルバムとライブDVDを発売。
2011年 自身初となるソロプロジェクト「YUHKINEN」の1stアルバム「Far Beyond The Seven Seas」発表。

バンド活動の他、人気格闘ゲーム「GUILTY GEAR」「BLAZEBLUE」等のゲームミュージックのライブとレコーディング、その他多数の作品・ライブに参加。