第63回(by ルーク居波)
メールマガジンをご覧の皆さま、今月も様々なギターの魅力をご紹介する「イシバシ三銃士のスーパーギター列伝」のお時間がやってきました。
本日も私ルーク居波が素晴らしきフェンダーの世界をご案内致します。
皆様、テレキャスターはお好きですか? 1949年に世界初の量産型ソリッド・ボディのエレクトリックギターとして発表されたテレキャスター、発売当初はエスクワイヤやブロードキャスター、ノーキャスターなど名称の変化はあれど、ボディ形状はほとんど変わることなく70年以上が経った今も多くのギタリストに愛されていますよね。そんなテレキャスターの中でも特に人気が高いのが50年代初期のスタイル、通称ブラックガード。フィニッシュはもちろんButterscotch Blonde(バタースコッチブロンド)でしょう。個人的にもテレキャスターと言えばこの仕様、まさしくキングオブテレキャスターの名に相応しいと思います。現在でも様々なラインナップが生産されており、店頭でも非常によく売れる大定番モデルです。
今回は現行モデルよりバタースコッチブロンドフィニッシュに焦点を当てて、ご案内していきたいと思います。
まずはバタースコッチブロンドフィニッシュについて簡単に説明しましょう。そもそも1950年から発売されたテレキャスター(当時の名称はエスクワイヤ/ブロードキャスター)にバタースコッチブロンドフィニッシュというラインナップはありません。当時はホワイトアッシュボディに木目の透けたオフホワイトカラーを吹き付けたブロンドフィニッシュという名称で発売されていました。当時の塗料は経年変化を起こしやすく、ラッカーの黄変とアッシュボディの焼けによってお馴染みの黄色味のかかった飴色に変化していったのです。それを後にバタースコッチブロンドと呼称するようになりました。ちなみに1955年頃から塗料が変わり極端な黄変は起こらなくなります、このような白みの残ったブロンドカラーはホワイトブロンドフィニッシュと呼ばれています。
それでは現行ラインナップを確認していきましょう。※価格はすべて定価表記、金額は店舗によって異なります。
Fender / Player Series Telecaster Butterscotch Blonde Maple ¥82,500 (税込)
フェンダーメキシコ製、コストパフォーマンスの高さから人気のプレイヤーシリーズ。50sのテレキャスターはネックが太いのが一般的ですがこのモデルはモダンCシェイプネックという細身のネックを採用、また9.5インチR指板とミディアムジャンボサイズの22フレット仕様で快適な演奏性を実現しています。ブリッジは、オクターブ調整が行いやすい6wayサドルを採用。アルダーボディに塗装は木目の見えない塗りつぶし、ブリッジも6way仕様なので見た目のヴィンテージ感は弱いです、しかし演奏性の高さとコスパの良さで初めてのバタースコッチブロンドの一本としては十分でしょう。
Fender / Made in Japan Traditional 50s Telecaster Maple Fingerboard Butterscotch Blonde ¥99,000 (税込)
日本製のトラディショナルシリーズ。9.5インチR指板と細身のヴィンテージサイズの21フレット仕様、ネックは若干太めのUシェイプ、ブリッジは3wayのブラスサドルを採用しています。ボディはバスウッド材ですが、わずかに木目が透けていて見た目的にも押さえたい所はすべて押さえてあります。9.5インチR指板仕様で演奏性も高く作りの水準も非常に高い。さすがは日本製ですね。これでアッシュボディだったら満点です。
Fender / ISHIBASHI FSR Made in Japan Hybrid II Telecaster Ash Body Maple Butterscotch Blonde ¥134,640 (税込)
最近リニューアルされた日本製フェンダーのハイブリッドⅡシリーズ。本モデルはイシバシ楽器オリジナルオーダーモデル。待望のアッシュボディを採用したバタースコッチブロンドモデルの登場です。現行のハイブリッドⅡシリーズではアッシュ材のラインナップがないのでこれはうれしいオリジナルモデルですね。サテンネックやバックコンター加工、細身のネックに9.5インチR指板のナロートールフレットの採用などかなり高い演奏性を持ちます。セレクターノブは4wayとなっており、フロントピックアップとリアピックアップの直列配線(疑似ハムバッカー)による太くて甘いサウンドも楽しめます。見た目的にもアッシュ材の木目が透けており、演奏性、見た目ともに非常にバランスの良い一本。イシバシオリジナルモデルにつき生産数はかなりお少ないです。お早めに!
Fender / Made in Japan Heritage 50s Telecaster Maple Butterscotch Blonde ¥158,400 (税込)
現行の日本製フェンダーの中でも最高位のモデルにあたるヘリテイジシリーズ。フェンダーカスタムショップの元マスタービルダー、マーク・ケンドリックが監修をしている事で話題を呼んだシリーズです。軽量のアッシュボディにラッカーフィニッシュを施した、7.25インチR指板と細身のヴィンテージサイズの21フレット仕様、ネックは太めの1952 “U”シェイプメイプルネック、3wayのブラスサドルなど基本スペックはヴィンテージさながらです。現状もっともヴィンテージの仕様に近く、尚且つ現実的な価格なのがこのモデル。ラッカーフィニッシュによる経年変化も楽しめるので長く使える一本です。生産数が少ないことから品切れ状態も多いので早めのご検討をお勧めします。
Fender / Limited Edition American Performer Telecaster Butterscotch Blonde ¥153,450 (税込)
アメリカ製のフェンダーの中では一番コスパ良いいパフォーマーシリーズ。その中でも待望のバタースコッチブロンドフィニッシュが限定カラーとして発売されたのがこのモデル。細身のネックに9.5インチR指板とジャンボサイズの22フレット仕様、高出力かつ低ノイズの新開発ピックアップ、ヨセミテピックアップ搭載など様々なプレイヤー向けの仕様が取り入れられています。ボディはアルダー材でサウンドは枯れたヴィンテージサウンドというより元気なロックサウンドと言った印象。現代的なプレイを求めるならかなり使いやすい一本です。
Fender/ American Professional II Telecaster Maple Fingerboard Butterscotch Blond ¥198,000 (税込)
現在アメリカ製フェンダーの中でも最も売れているのがこのプロフェッショナルⅡシリーズ。細身のネックに9.5インチR指板のナロートールフレットの採用、そして個人的にこのシリーズ最大のおすすめポイントでもあるロールオフ(フレット、指板のエッジが丸みを帯びた加工)されたサテンネックによる最高のフィーリングとヒールカットよるハイポジションの演奏性は抜群。トーンポットをプッシュ/プルすることでセンターポジション時の直列(疑似ハムバッカー)サウンドも楽しめます。ボディ材はロースト加工が施されたパイン材を使用しており軽い個体が多いのも魅力的です。
Fender American Original 50s Telecaster Butterscotch Blonde ¥269,280 (税込)
アメリカ製のヴィンテージリイシューといえばこのシリーズ。ベストセラーであったアメリカンヴィンテージシリーズの52テレキャスターの後継機種であり、今も人気の高いモデルです。アッシュボディに伝統的なニトロセルロース・ラッカーフィニッシュ、ごついアタック感と適度に枯れたサウンドを併せ持つピュア・ヴィンテージピックアップの搭載、各ビスにマイナスビスを使用している点も再現度が高いです。ネックは太いですが9.5インチR指板のトールフレットを採用していることから演奏性の向上はしっかり図られています。付属のハードケースもツイード仕様で魅力的、見た目の再現で言えばやはりこのモデルが一番こだわっていますね。
いかがでしょうか。こうして並べてみると様々なラインナップがあり、スペックも少しづつ違いますね。自身の譲れないポイントと照らし合わせて選んでみてください。サウンドもデザインもヴィンテージライクな物をお探しであれば日本製のへリテイジシリーズ、またはアメリカ製のオリジナルシリーズがお勧めです。デザインは勿論、演奏性も大事にしたいという方は日本製のハイブリッドシリーズがバランスが良くお勧めです。
今後も何十年とバタースコッチブロンドテレキャスターは愛され続けていくことでしょう。皆さんも是非、自分の一本を探してみてください!
さあ大いなるギターワールドの旅に出かけよう!
ルーク居波(ルークいなみ)
横浜店勤務時代はデューク工藤に、渋谷店ではスターキー星に師事、現在池袋店にてフェンダーを担当。海外買付なども行っており、2人のフェンダーDNAを引き継いだ若きホープである。彼自身、多数のフェンダーギターを所有しており、中でもジャズマスターにかける愛はイシバシ随一! ちなみに彼が身につけているメガネもフェンダー製なのは言うまでも無い。 フェイバリットミュージックはオルタナ、ポストロック、シューゲイザーなど現代的なものから70~90年代のロックまで幅広く愛聴している。常にお客様の立場に立ち、独自の視点で最高の1本を探すお手伝いをさせて頂きます。



