イシバシ三銃士のスーパーギター列伝

第42回(by LUKE居波)

 メールマガジンをご覧の皆さま、今月も様々なギターの魅力をご紹介する「イシバシ三銃士のスーパーギター列伝」のお時間がやってきました。

 今回はWinter NAMM 2019で発表され大きな話題を呼んだジミー・ペイジモデル2本についてご案内しましょう。7月末に発売され飛ぶように売れた本機達ですがやっと落ち着きを見せたのでここらでゆっくりと解説します。

 Winter NAMM 2019で発表されたジミー・ペイジモデルは4機種、その内の2機種は世界50本限定のカスタムショップモデルで、お値段も驚愕の250万オーバー。もちろんその生産数の少なさ、話題性から即ソールドアウトし日本国内でも数本しか流通しなかった程。私も特別展示がされている某他社楽器店に見に行ったほどです笑

 ただレギュラーラインでも同2機種が発売されるとあってファンの方もこれなら買える!と嬉しく思ったんではないでしょうか。ドラゴンテレキャスターはフェンダーメキシコラインから、ミラーテレキャスターはフェンダーUSAラインから発売されています。特にメキシコ製のドラゴンテレキャスターはレスポール、ダブルネックと同様にジミー・ペイジを象徴するギターのひとつ、過去に自作したファンの方も多いかと思います。またミラーテレキャスターを製品として出してくるあたり、これこそ待ってましたと思ったファンの方も多いのでは?

 時は遡って1966年、当時ヤードバーズのメンバーだったジェフ・ベックが同じく加入したてのジミー・ペイジにプレゼントしたとされるこのテレキャスター、モデルはスラブボードのローズ指板、トップローディング仕様の1959年製ホワイトブロンドカラー、これを譲り受けたジミー・ペイジは1967年初頭に8つの丸いミラーを取り付けミラーテレキャスターを完成させます。これは当時のピンクフロイドのギタリストであったシド・バレットの影響(15個のミラーをつけたテレキャスター)であるとされていますがこの頃から見た目にも拘るジミー・ペイジのアーティスティックな感性が垣間見れますね。

 さてせっかくミラーを張り付けたのにこのテレキャスターは67年の中旬にはガラッと見た目を変えることになります。ジミー・ペイジは自身で塗装を剥ぎ、特徴的なペイントを施し、幻想的なピックガードに着け変えます。そうこれがかの有名なドラゴンテレキャスターになるのです。そこからをレッド・ツェッペリンを始動した1968年から1969年までの間、このギターは数々の名演を行ってきました。「天国の階段」の有名すぎるソロもこのギターで演奏されたとの記録が残っています。69年の中旬頃には既にレスポールも手にしており、その後徐々にメインのギターがレスポールに移っていく中、ドラゴンテレキャスターは悲劇に見舞われます。レスポールを持ってツアーに出かけている最中に友人にさらにペイントを施されてしまい、見た目やサウンドも好みでは無くなってしまったとのこと。ジミー・ペイジのインタビューを見てみると見た目だけではなく、配線もダメになり、辛うじてフロントピックアップのみ音が出たと残しています。一体どんなペイントしたんですか!笑。配線の上からペンキでもぶちまけたんでしょうか。さてそんな悲劇の終焉を迎えたドラゴンテレキャスターはその後ネックだけ取り外され後のBベンダーブラウンテレキャスターへ繋がっていきます。このモデルが出ればジミー・ペイジテレキャスターの壮大なサーガも完結するのに!

 さて手にしてから僅か2年ほどで様々な変化を遂げたこの歴史あるテレキャスター、たった2年程の使用期間なのにも関わらず、どちらのモデルも非常に印象的で魅力的なストーリーがあり、ファンを魅了して止まないのはやはりジミー・ペイジの持つ圧倒的なカリスマ性からくるものなのでしょう。

 それでは早速製品を見てみましょう。

 FENDER / Jimmy Page Mirror Telecaster Rosewood Fingerboard White Blonde

 メイプルネック、スラブローズ指板、ボディに2ピースのアッシュを採用した59年スタイル。ピックアップは新たに開発されたJimmy Page Custom ‘59Tele(R)シングルコイルを搭載、エッジの効いたパワーのあるサウンドが特徴です。カスタムの”Oval C”シェイプ形状のメイプルネックは、ヴィンテージスタイルのフレットを21本備え、7.25インチラジアスのスラブローズウッド指板によって、滑らかな演奏感が得られます。

 そしてなんといっても“トップローダー”ブリッジを採用しているこだわり様。トップローダーブリッジは58年半ばから59年半ば頃のテレキャスターに採用されていた仕様で従来の裏通しではなくボディの表から弦を通す機構になっています、当時は生産コストの都合で採用していた様ですが、プレイヤーの不評により僅か1年ほどで元の裏通しへと戻されました。もちろん本器では裏通し用の穴も開いているので好きな方を選択できます、ただジミー・ペイジの仕様に合わせるのであれば表通しで使いたいところ。

 そして特徴的な8つの丸いミラーは付属品として入っているので自分でカスタマイズが可能。本人と同じ位置に貼るもよし、自分の好みの位置で貼るのも良しである。ヘッド裏、ジョイントプレートにはジミー・ペイジのサインが刻印されています。

 Fender / Jimmy Page Telecaster Rosewood Fingerboard Natural

 こちらはフェンダーメキシコラインでの発売。

 同じくメイプルネック、スラブローズ指板、ボディにアッシュ材を採用した59年スタイル。ボディ材のピースの指定はなく、個体によっては3ピースの個体も存在。ピックアップもミラーテレキャスター同様にJimmy Page Custom ‘59Tele(R)シングルコイルを搭載。“トップローダー”ブリッジの採用も同じです。ヘッド裏、ジョイントプレートにはジミー・ペイジのサインが刻印されています。

 やはりドラゴンテレキャスターは圧倒的存在感を見せますね、店頭で展示していても知っている人、知らない人も含めこのギターの前では一様に足を止めているのを良く目にします。初めて見た人がドラゴンに見えるかどうかは別問題ですね笑

 FENDER THE AUTUMN-WINTER 2019 CAMPAIGN

 対象のアーティストモデルご購入で、対象の FENDER EFFECTS PEDALS からお好きなペダルとオリジナルステッカーをプレゼントしちゃうキャンペーンも開催中です。もちろん今回ご紹介した2本も対象ですのでこの機にいかがでしょうか。

 さあ大いなるギターワールドの旅に出かけよう!

 参考:Fender / Jimmy Page Mirror Telecaster Rosewood Fingerboard White Blonde 商品コード:313882300 販売価格 326,700円 (税込)

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 Fender / Jimmy Page Telecaster Rosewood Fingerboard Natural 商品コード:313927100 販売価格 188,100円 (税込)

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ルーク居波

ルーク居波(ルークいなみ)

横浜店勤務時代はデューク工藤に、渋谷店ではスターキー星に師事、現在池袋店にてフェンダーを担当。海外買付なども行っており、2人のフェンダーDNAを引き継いだ若きホープである。彼自身、多数のフェンダーギターを所有しており、中でもジャズマスターにかける愛はイシバシ随一! ちなみに彼が身につけているメガネもフェンダー製なのは言うまでも無い。 フェイバリットミュージックはオルタナ、ポストロック、シューゲイザーなど現代的なものから70〜90年代のロックまで幅広く愛聴している。常にお客様の立場に立ち、独自の視点で最高の1本を探すお手伝いをさせて頂きます。