イシバシ三銃士のスーパーギター列伝

第40回

メールマガジンをご覧の皆さま、今月も様々なギターの魅力をご紹介する「イシバシ三銃士のスーパーギター列伝」のお時間がやってきました。今回は私Finest Guitars 店長:スペシャリスト和田が素晴らしきギブソンの世界に皆様をご案内します!

今回は、Gibson Custom ShopにFinest Guitars店長のスペシャリスト和田が独自オーダーした

60th Anniversary 1959 Les Paul Standard Bella Donna Burst Heavy Aged w/Bigsby "Keith Burst"

現在、絶賛USツアー中のストーンズですが、そこでもロックンロールを炸裂させてくれている我らがキース・リチャーズ。

テレキャスターやES-355&ES-345、レスポール・ジュニアなど、数々のアイコンとも呼べるギターを使用するキースですが、60年代のイメージとしてビグスビー付きのレスポール・スタンダードの印象が強い方も多いでしょう。

キースが入手したのは1964年8月。

ロンドンのSelmer’s Musicにて、中古品で出ていたこのバーストを購入。

英国でのデビュー・アルバム『The Rolling Stones』は1964年4月、米国でのデビュー・アルバム『England's Newest Hit Makers』は1964年5月ですので、そこで得た収入で入手したのでしょうか。

1965年5月のエド・サリヴァン・ショウでバッチリ使用。メインギターの座を獲得していますねぇ。

このバーストはロンドンより50kmほど北にあるルートン市の楽器店 Farmers Music Storeに初めて入荷した1959年製のレスポールでした。これを1961年に入手したのがMike Dean & The Kinsmenのギタリスト 「ジョン・ボーエン」。入手後に先述のSelmer’s Musicでビグスビーを装着。その後、下取りに出す為に手放すこととなり、それを入手したのがキース・リチャーズでした。

(余談ですが、下取りに出して入手したギターはグレッチのカントリー・ジェントルマン。現在のバーストの価値を考えると信じられませんが笑。 ブリティッシュ・インヴェイジョンの時代を感じさせますなぁ!)

キース曰く「それまでで最高のギター」でしたが、60年代のキースは一つのギターに収まることなく、様々なギターを試していた為、1967年にこのバーストを手放します。

そして、このギターを入手するのが・・・・・

当時、ピーター・グリーンの後釜として、ブルース・ブレイカーズに加入していたミック・テイラー。

既にレスポール(先にも出てきたSelmer’s Musicで働いていたポール・コゾフから購入!)をプレイしていたテイラーですが、盗難にあってしまい、代わりのレスポールを探していたタイミングでストーンズ・ファンお馴染みのイアン・スチュアートから、キースが手放す話を聞き、ストーンズが『Their Satanic Majesties Request』を録音中のスタジオに駆けつけます。笑

メンバーとは顔を合わせず、別のブースにて試したテイラーはこれをすぐさま気に入り250~350ポンド(テイラー談)で入手。ブルース・ブレイカーズでのメイン・ギターの座を獲得して、1969年ブライアン・ジョーンズ脱退後のストーンズにこのバーストを携えて加入。

意外な形で約二年ぶりにこのギターと再会を果たしたキースですが、ステージで使用している写真も残っており、The Rolling Stonesの二人のギタリストに愛された数少ないバーストの一つと言えるでしょう。(あえて数少ないと書いたのは70年代前半に二人は58、59年の何本かのバーストを取っ替え引っ替え弾いていた為です笑)

クリーム初期にクラプトンがライブで借りて弾いていたり、ジミー・ペイジがストーンズと同じスタジオにてスタジオ・ワークをしていた際に借りて弾いていたなど、様々なストーリーがあるのもヴィンテージ・ギターの楽しさの一つですね。

当店スタッフ:ジョニー柏崎氏談

そしてここからは、Finest Guitars店長和田のお話しです。このレスポールをオーダーするにあたり、まずはスペックシートを製作。細かなパーツ、ピックアップを吟味して完成させていきます。

そして、カラー、エイジドなど細かな部分を指定いたします。

まずはヘッドから。

レスポールのロゴが経年変化により無くなったように再現し

ヘッド角部分のすり減った所も特徴

クルーソンから、グローバーペグへと交換された際の穴も、忠実に再現。

ボディ裏の傷、塗装剥がれもオリジナルと同様のエイジング。

ボディトップは、2000枚を超える選定材の中から店長和田がチョイス

Bigsby B7ビブラートはロゴ部の黒いペイントが剥がされた状態もキッチリと再現。なお、現在のこの個体は新たなB7ビブラートに交換され、ペイント有りの模様。(Keith Burst豆知識)

フィニッシュは、"Keith Burst"に近いBella Donna Burstを採用し、褪色しレモン系になったフィニッシュを再現

今回ご紹介致しました、店長和田による、オーダーLes Paul

60th Anniversary 1959 Les Paul Standard Bella Donna Burst Heavy Aged w/Bigsby "Keith Burst"

商品ページはコチラ

次回出張も、私Finest Guitars店長和田が、溢れだすアイデアを持ってGibson工場に向かい、他には無い良いギターを製作していきます。

でわでわ、この辺で終わりたいと思います。Finest Guitar店長;スペシャリスト和田がお送りいたしました。これからもイシバシ楽器愛とGibson愛を、皆さんにどんどん伝えていきたいと思います。

それでは皆さん私と一緒に、大いなるギターワールドの旅に出かけよう!

スペシャリスト和田

スペシャリスト和田(スペシャリストわだ)

池袋店キャスト時代、エフェクター、アンプ、国産エレキギタ-担当。御茶ノ水本店でのGibsonフロア責任者、渋谷店でのサブマネージャー兼Gibson責任者を経て、現在御茶ノ水本店Finest Guitarsのサブマネージャーを務める。所有GuitarはVintage ES-335、HC 1959 Les Paulなど初めて購入したギターが、Gibson Les Paul Special TV-Yellowと、根っからのGibson好き。60年代のブルースやロックからテクノ、ジャパニーズロックまで幅広く愛聴。Gibson Factoryでの買い付けなどにも参加し、材料の選定から企画まで幅広く行っております。
Gibsonの事なら何でもご相談下さいませ。お客様のニーズに合わせた楽器をお選び致します。