第24回(by LUKE居波)
メールマガジンをご覧の皆さま、今月も様々なギターの魅力をご紹介する「イシバシ三銃士のスーパーギター列伝」のお時間がやってきました。今回は私ルーク居波が素晴らしきフェンダーの世界に皆様をご案内します! 。
この記事を書いている現在、2018年4月。今から60年前、レオ・フェンダーの手によってまったく新しい一本のエレキギターが誕生しました。
今なお様々なプレイヤーに愛され続けている名器「ジャズマスター」の誕生です。
1958年に当時のフェンダー最上位機種として発表されたジャズマスター。それまでにあったストラトキャスターやテレキャスターを流用したものではなく、ボディ・ネック・アッセンブリなど、全く新しいアイデアに基づきデザインされたのです。
そもそも50年台後半のジャズシーンではフェンダーは非常に苦戦を強いられており、テレキャスターやストラトキャスターのエッジの効いたサウンドは当時のジャズミュージシャンにはあまり好まれず、ギブソンが主流だったようです。そんなギブソン一人勝ちの状況を打破するべくレオ・フェンダーが投入したのが名前の通り、ジャズマスターなのです。
座って弾くことの多いジャズミュージシャン向けの左右非対称のオフセットウェスト・コンターボディには、P-90に近似した構造のオリジナルピックアップをマウントしています。ビグスビーライクなマイルドなかかり方が魅力のフローティングトレモロ、ソロパートとリズムパートでボリューム、トーンを瞬時に切り替えられるプリセットサーキットを搭載。後にサーフミュージックをターゲットに発表されたジャガーは24インチ・ショートスケールですが、ジャズマスターはストラトキャスターと同じ25 1/2インチ・ロングスケールで、ハリのある甘い音色に貢献しています。またフェンダー史上初めて指板材にローズウッドを採用したモデルでもあり、ギブソンに対抗するというレオ・フェンダーのジャズマスターにかける思いが感じ取れます。
今年2018年はちょうどジャズマスター生誕60周年の年にあたり、フェンダーから60周年記念モデルの発売が発表されています。今回はそんな記念すべきモデルの中よりジャズマスターの始まりの年である1958年プロトタイプモデルへのオマージュ作品のご紹介です。
ジャズマスターが発表になった1958年の夏頃、同時期に発行されたフェンダーのカタログに最終型プロトタイプが掲載されております。ゴールド・アノダイズド・アルミ・ピックガード、テレキャスター同様の円柱形コントロールノブ、黒いピックアップカバーが特徴的です。同年に発売されることになる初年度のジャズマスターではゴールド・アノダイズド・アルミ・ピックガードはそのままですが、白いピックアップカバーや白いストラトノブに変えられており、この仕様が世に出ることはありませんでした。
本器はそんな歴史を持つジャズマスターの中でもカタログにしか掲載されていない幻のプロトタイプモデルを最大限にリスペクトした一本。今では現存しないそのプロトタイプを、写真や当時の資料、また長年勤務するフェンダーの社員などあらゆる情報から分析し、出来うる限り忠実に再現しています。
60th Anniversary Jazzmaster特製ロゴの入ったオリジナルネックプレートを採用し、落ち着いたツイードハードケースの内側にも同様のロゴが刺繍であしらわれています。 まさしく記念モデルに相応しい一本かと。また2016年にカスタムショップ製にて58年プロトタイプモデルが発売されたのが記憶に新しいところですが、今回のモデルはUSAのレギュラーライン製造。より多くのプレイヤーにジャズマスターを広めたいというフェンダー側の意向が感じられます。
今年はジャズマスターに注目してみてはいかがでしょうか。
さあ大いなるギターワールドの旅に出かけよう!
今回のご紹介商品
Fender / Limited Edition 60th Anniversary ‘58 Jazzmaster 2-Color Sunburst 【S/N US17023510 】【池袋店】販売価格 272,160円 (税込)
ルーク居波(ルークいなみ)
横浜店勤務時代はデューク工藤に、渋谷店ではスターキー星に師事、現在池袋店にてフェンダーを担当。海外買付なども行っており、2人のフェンダーDNAを引き継いだ若きホープである。彼自身、多数のフェンダーギターを所有しており、中でもジャズマスターにかける愛はイシバシ随一! ちなみに彼が身につけているメガネもフェンダー製なのは言うまでも無い。 フェイバリットミュージックはオルタナ、ポストロック、シューゲイザーなど現代的なものから70~90年代のロックまで幅広く愛聴している。常にお客様の立場に立ち、独自の視点で最高の1本を探すお手伝いをさせて頂きます。












