Ishibashi Mail Magazine Vol.33

Chapter:27 SYNCHRONICITY CONCERT / THE POLICE

この映像は83年に発売されたモンスター・アルバム「SYNCHRONICITY」のツアーを収めた
VTRである。前号のメルマガでお伝えしたデビッド・ボウイのアルバム「LET'S DANCE」も
この年に発売されており、83年はビックヒットが重なった年でもあった。

 ポリスが初めて日本の地を踏んだのが80年の2月、当時高校3年の卒業を控えた私は
中野サンプラザへと足を運んだ。70年代後期からピストルズを筆頭としたパンク・ムーブ
メントが盛り上がっており、ポリスも当初はパンクバンドとして紹介されていたのだ。
そしてこの時の来日公演の感想は正直、少しガッカリだった気がする。それはやはり
パンクバンドとして紹介されていたのに、サウンドは少し柔らかく聞こえてしまったから
である。やはりパンクといえばもう少し攻撃的であって欲しかったのである。前年に
来日したストラングラーズはその辺は裏切らなかった気がする。

 しかし、この映像のポリスは非常にカッコイイ。楽曲もポリスならでは動と静が
しっかり出ているサウンドで飽きさせない。また何と言っても演奏力のアップは確実に
80年の来日に比べると上がっているのが解る。そしてポリスの御大、スティングが持つ
ベースが白のスペクターだ。この頃、スペクターは物凄い高価な楽器であった。当社の
店頭に並ぶのもこの後、だいぶ経ってからだった気がする。また、ギターのアンディー
・サマーズが手にするテレキャスこそが、この時代とても話題になったフロントに
ハムバッカーPUが搭載されているアイツです。最近ではFender/USAからシグネチャー・
モデルとしても発売されていたテレキャスターです。そしてドラムのスチュアート・コー
プランドのドラムはTAMAであるが、トレードマークといってもおかしくない”オクタバン”
がハイハットの上あたりにセットアップされている。1オクターブの音程が奏でられる
このパーカッションはポリス・サウンドに欠かせない物にもなっている。

 このツアーでの日本公演は実現しておらず、84年に残念ながらポリスは活動を停止する。
しかし、85年にプライベートで友人とアメリカに旅行した際、ラッキーにもスティングのソロ・
ライブをLAで見る事が出来た。ちょうどこの年、スティングのアルバム「The Dream Of
The Blue Turtles」がアメリカ中で大ヒットしており、そのツアー中であったのだ。
しかも前座は”デビット・サンボーン・バンド”という、日本では考えられないような
ライブを体験できた。

 このあと、スティングは何度となく日本に来日し、結構な回数見に行っていた。ここ
数年は私の中でも忘れかけた存在であったが、なんと来年2月に再結成ポリスが来日する
ではないか!少し太ったアンディー・サマーズ、かなり老けたスチュアート・コープ
ランド、そして竹中直人のような頭になったスティングといい年のとり方をしている。
東京ドームというのが少し残念であるが、是非見に行きたいものだ!


[SYNCHRONICITY CONCERT / THE POLICE]

1.SYNCHRONICITY Ⅰ
2.WALKING IN YOUR FOOTSTEPS
3.MESSAGE IN A BOTTLE
4.WALKING ON THE MOON
5.WREPPED AROUND YOUR FINGER
6.HOLE IN MY LIFE
7.KING OF PAIN
8.ONE WORLD(NOT THREE)
9.TEE IN THE SAHARA
10.OH MY GOD
11.DE DO DO DO,DE DA DA DA
12.EVERY BREATH YOU TAKE
13.CAN'T STAND LOSING YOU
14.SPRITS IN THE MATERIAL WORLD
15.SO LONELY

Sting (Vo,Ba)
Andy Summers (Gt)
Stewart Copeland (Dr)


LD版ジャケット。

他にもライブ・ヒストリーも出ている。これも熱い

裏ジャケにはエクスプローラー・ベースを弾くスティングも(アイバニーズ?)

スティングの映像も沢山出てます!


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