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Ishibashi Mail Magazine Vol.30 |
1960年代のギブソンギターの名器SG。その名は”Solid Guitar”の略であり、カスタム、スタンダード、 スペシャル、ジュニアの4つのモデルが存在する。今回は最上位機種のカスタムをご紹介いたします。 1961年にレスポールからシングルカッタウエイよりダブルカッタウエイに変更され、1963年にSGの名前が 誕生した。カスタムは3ピックアップの仕様で、配列はセンターポジションのときにミドルとリヤピック アップが逆位相並列配線になっており、低域が抑えられた抜けの良い音が魅力である。 マイナーチェンジは他のモデル同様年代ごとにあり、共通点はかなりある。まず大きな変更部分は ネックの角度が1965年より17度から14度になり、ピックガードはスモールガードからラージガードに 変更される。ピックガードはカスタムには白黒白の3プライでスタンダードは黒白黒で、ネック指板は カスタムにはエボニー材を使用し、スタンダードはローズウッドと使用材も分けている。 何よりカスタムの象徴は豪華なヘッドデザインにある。インレイに”スプリットダイヤモンド”が入り、 大きめなヘッドの外周には5プライのバインディングが施されている。そして指板にはブロックポジション マークで上位機種ならではの仕様である。 ボディー厚はSG各機種とも共通の厚みで、マホガニーの1ピースである。サウンドの秘訣はこの薄めな ボディーだけではなく、ピックアップの配置も関係がある。他のモデルに比べ、ダブルカッタウエイは ネックのセット部の接着面積が狭く、強度を得るためやフロントのマイクの位置をブリッジ方向に ずらしてある。そのため指板エンドとフロントピックアップの間に隙間があり、この微妙な距離感が 他のモデルと違う弦振動の拾い方で、独特な太いサウンドを生み出している。勿論、板バネ式アームも サウンドに物凄く影響を与えている。 今回のカスタムのウォルナットカラーは、1969年から採用された初年度モデルであり、ネックはこの年 から採用された”3ピースマホガニー”で、合板ならではの安定感があります。 シリアルは、1966年と1969年に使用されていた並びですが、ヘッドデカールの『Gibson』ロゴ『i』に ドットがないことから、1968年以降であることが分かります。また、ポットデイトは68年52週目。 このことからも1969年製であることが分かります。 SGといえばアンガス・ヤング、エリック・クラプトン、ピート・タウンゼント、ジョージ・ハリソン、 デュアン・オールマンなど多くのミュージシャンが使用し、ロックサウンドを更に刺激し、多くの名作を 生んでいます。近年60年代のギターは市場では数が少なくなっており、その理由はやはり人気があり、 良い音がすると世界中で認められているからでしょう。 見つけたらまず音を出しその歴史とサウンドに体感してみてください。多くのミュージシャンが使用した 理由が肌で分かるかもしれません。オ〜アメリカン! <お問い合わせ> 石橋楽器 渋谷店 TEL 03-3770-1484 shibuya@ishibashi.co.jp
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