Ishibashi Mail Magazine Vol.18 |
FENDER MUSTANG (BLUE) 1965年製
FENDER MUSTANG (BLUE) 1965年製
1960年代中頃、米国では日本やヨーロッパから廉価ギターが輸入され、多くのエントリー ユースを取り込んでいた。 エレキギターのトップブランドとして君臨するフェンダー社は、自社のポジションは変えずに スチューデントモデルの開発で低価格帯のギターをも提案していた。50年代中頃より生産を 開始している"MUSIC MASTER"や"DUO-SONIC"等である。1964年8月より発売が開始される MUSTANGは、"MUSIC MASTER"や"DUO-SONIC"に新開発のトレモロユニットを搭載し、 無類のカーマニアであるレオフェンダーは、同年発売されたFORDのMUSTANG(車)と同じ様な カラーバリエーションを用意し、共に歩みを始めることとなる。
今回ご紹介するMUSTANGは1965年製であるが、スペック的には1964年初年度仕様となる。 ヘッドの形状は1965年まで使用されていたスモールヘッドと呼ばれるもので、66年以降の ヘッド形状(ストラトと同じくラージヘッド)とは異なり、プリCBSを彷彿とさせる。ヘッドの丸い 部分には、"OFFSET CONTOUR BODY(オフセットコンターボディー)"のデカールが貼られて いるが、実際ボディーにはコンター加工は無く、コンター仕様となるのは1969年になってから であり、このシールは1967年製より撤去されていることから、間違って貼られてしまった経緯が 伺われる。ポジションマークはクレイドット。1964年がクレイドットの仕様となるが、サイドドットと 指板面のドットでクレイとパールが混じって存在し、クレイ*クレイ、クレイ*パール、パールのみ と3タイプが存在する。上記よりフェンダー社は仕入れたパーツを、最後まで使い切ると言われている。 また、同年式モデルのJAGUARとネックが同一流用されていたという話しもあり、当時から リサイクルに取り組んでいた企業!?であったのか、レオの天才っぷりが発揮されている。 ネックの形状は、Aネック(ナロウタイプ)とBネック(カマボコ型の標準)があるが、Aネックの特徴 としてパーカッシブなサウンドが、Bネックではローミッドの出る扱いやすいサウンドが特徴となって いる。ハカランダ指板が65年頃まで使用され、粘りがあり立ち上がりがウォームなサウンド となっている。ピックアップも上記同様に、1964年初期物はブラックボビンとグレーボビンの仕様が あり、65年にはグレーボビン仕様に安定する。また、ムスタングのピックアップスイッチには、極性 を変換可能なスイッチが用意され、通常サウンドとフェイズサウンドが楽しめるのも特徴となっている。
初期物のムスタングの特徴を整理してみると、 ヘッド…スモールヘッド形状、コンターボディーデカール、シングルストリングガイド ペグ… シングルクルーソンラインの白プラスティック丸ペグ ネック…ハカランダ指板、クレイドットポジションマーク ボディー.ノンコンターボディー、Lシリアルプレート PU…ブラックボビン&グレーボビン トレモロ.PAT PEND刻印
現在では、フェンダージャパンが65年ムスタングの復刻やバンザントからハイエンドな仕様でのモデル、 希にマスタービルダー製など、ヴィンテージの価格高騰に伴って新品の復刻も熱を帯びてきている。
まさにレジェンダリ〜!
 渋谷店にはムスタングが全開!
<お問い合わせ> 石橋楽器 渋谷店 TEL 03-3770-1484 shibuya@ishibashi.co.jp
<プロフェッサー岸本:プロフィール> 平成8年入社。現渋谷店のサブマネージャー。 ヴェンテージギターに関しての知識はイシバシでNo.1! プロミュージシャンもお得意様にとても多く、彼のマインドに惚れ込み 多数お店に通っていただいている。 また、英語力もまずまずの為、直接ギター工場のマスター・ビルダーと 話し合いする事も。彼自身のフェイバリット・ミュージックは カントリーロック、ブルーグラス等。 「親切丁寧な接客」をモットーに、ヴィンテージギター、高額ギターの ご相談等、いつでも渋谷店にてお待ちしております。
池袋店にて、ムスタングフェアーを開催! ”ショートスケールの粋なギター!イシバシ池袋ムスタング祭り2007” 〜フェンダージャパンからヴィンテージまで期間中大量展示〜 期間:3/1−3/31 場所:池袋店 エレキギターフロアー 担当 土本/山崎 ※池袋店HP参照
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