高中正義氏 独占インタビュー at イシバシ梅田店

高中正義氏 独占インタビュー at イシバシ梅田店

 この秋開催される「SUPER LIVE 2018 ツアー」のプロモーションの為来阪していた高中正義氏が、急遽2018年7月24日に梅田店に来店されました! ナント、その際に高中氏にインタビューをさせていただくことが出来ました! 昔の思い出やサウンドメイキング等、話題満載でお届けいたします。

Q1高中さんというとYAMAHA SGのイメージが強いのですが、ステージではフェンダー・ストラト(ご自身のモデル)との使い分けは、どのようにしていますか?

高中氏(以下T):そうですね、主にクリーンサウンドはストラト、ドライブサンドをYAMAHA SGを使うようにしています。昔、自分の中でギターの音を歪ませるのがダサいと思う時代がありまして、ミカバンド(*1)の終わりころに今使っている古いストラトを買ったんです。ファーストソロアルバムの「SEYCHELLES」ではこのギターを使い、余り歪ませていませんでしたね。SGを使い始めたのはその数年後になります。そういえばSGを使い始めた初期にはクリーンサウンドを出していた時期もありましたね。

でもやはりハムバッカー・ピックアップの方が歪ませたらパワーがあるし、たとえばサンタナみたいな太い音も出るなと思って使っていました。

また、「ストラトは歪まないから」とある人に話したら、「ジミヘンは歪ませているじゃないか」と言われまして、そういえばそうだなとも思いましたがね・・・、 ただ自分はやはりストラトのクリーンサウンドが好きなんですね。特にブリッジPUとセンターPUのハーフトーンにコンプレッサーをかけた音が好みです。

Q21981年、虹伝説の際に使用した「レインボーSG」ですが、カラーリングをイシバシ楽器が制作したのはご存じでしたか? 覚えていたらそのギターの印象をお聞かせてください。

T:そうだったんですね! 忘れてました(笑) しかし、あのギター、無くなっちゃったんですよ。ただね、数か月前にファンの方が自主制作してそれと似たようなギターをステージで使ってくださいと持ってきたんですよ。ビックリしましてね。しかし、イシバシさんでもあのギターがどこに行ったかご存じないんですね。そしてあの時は自分の髪の毛も虹色に脱色して染めたのを覚えていますね。ギターと合わせたんですよ。ただね、弾きにくかったですよ、あのギター(笑) 見てくれはカッコ良かったんだけど、塗装の厚さからか何曲もあのギターで弾くことは出来なかったのを覚えています。

Q3また、その昔イシバシが作っていたオリジナル弦「MAVIS」も使用してくれていましたよね。また、現在使用されている弦のブランド名とゲージを教えてください。

T:イシバシさんのオリジナル弦ですか・・・あまり覚えてないな〜すみません。今使っている弦はダダリオの0.095から始まるゲージの弦です(EXL120+)。10年以上このゲージですが、ストラトもSGもこのゲージを張っています。

Q4現在、使用しているエフェクターを教えてください。また、その中でも「これはないと困る」というマストアイテムがありましたら教えてください。

T:基本、コンプレッサーは使いますが、歪みは主にMESA BOOGIEのTRIAXIS(現在廃番)で作っていますね。TRIAXISを使う前はMarkIIも使いましたし、LAのレコーディングの時にはメタルっぽいイメージがありますが、RECTIFIERなども使っていましたね。もちろんライブでも使いましたよ。そういえばこの間、リー・リトナーのライブでも使われてましたね。結構人気あるんじゃないですかね。でも、TRIAXISの良いところは数十種類のプリセットが楽々出来るので、ライブのセットリストに合わせて、事細かにサウンドをコントロールできるところですかね。

Q5高中さんのようなベテランの方でも練習はするのですか? また、若いギタリストに向けて良い練習法がありましたらお教えください。

T:寝室の枕元にウクレレギターを置いてまして、朝起きた時とかに弾いてます(笑) ただ、バッハの「ブーレ」は毎日弾いてますね。これが練習になるのかな?!

また家にはいたるところにギターが置いてあることが特徴。最近の傑作はね、やはり寝るところに洗濯バサミが天井から吊るしてあるんですよ。その洗濯バサミに朝、譜面を付けて寝ながらウクレレギターで弾いてます。起きるの面倒だからね(一同爆笑)

良い練習法か・・・自分は高校生の頃、Ten Years Afterに憧れて毎日のようにいろいろな練習してましたね。ただ、やればいいと言うわけではないんです。僕の先輩の成毛滋さんなんかは練習のしすぎで腱鞘炎に悩まされていました。腱鞘炎になると一生苦労するからね、その辺も考えて練習してほしいですね。

僕のデビューはこの成毛滋さんと組んでいたフライドエッグというバンドだったんですよ。その時はギタリストですがベース担当でした。18歳の時です。その成毛さんからフライドエッグ再結成の話が持ち上がったとき、Mr.BIGのビリー・シーンを練習しろと言われたんです。(笑) 教則ビデオとかを数本買って練習しましたがあやうく腱鞘炎になりかけまして、それで成毛さんには「ムリです!」と言って再結成が流れたんです(笑) それくらいギタリストにとっては腱鞘炎は怖いものなんですよ。

Q6ご自身が影響を受けたアーティストと「ギタリスト必聴」のアルバム名も教えてください。

T:ん〜時代が違うからね〜(しばし考え) 僕はやはりTen Years Afterかな。とにかくアルヴィン・リーというギタリストが凄くてね。“Woodchopper’s Ball”という曲が難しくて、レコードが擦り切れるまでコピーしてましたね。それを成毛さんに話したところ、成毛さんもTen Years Afterが好きで、「お前なかなかやるな!」という事で、バンドに誘われたわけです。それがプロになるきっかけでしたね。

昔、ナラダ・マイケル・ウォルデン(*2)とレコーディングした時に、弾きまくっていたんでよ。そうしたら「高中、ブレスしろ!」って言われたんです。歌う人はブレスしますよね。でも、ギタリストはブレスする必要ないですよね。その意味は弾きまくってばかりいるのではなく、時折「間を持て」という事なんだと思いますね。

Q7最後に今回のツアーに向けて見どころと全てのギタリストへメッセージをお願いいたします。

T:昔、「虹伝説」とかリリースした時代には大阪フェスティバルホールとかで演奏していましたが、近年は違うホール等で演奏していたんです。今回のツアーでは再び大阪フェスティバルホールで演奏することになりました。また、日比谷野音公演もあるんです。

見どころか〜(しばし考え)僕がジェフ・ベックを観に行くときはやはり昔の曲が聞きたいんですよね。それはファンの方々も同じで、今回のツアーでは昔の曲をたくさんセットリストに盛り込んでいるのが面白いところかな。

そして「モテるフレーズ(イヤらしいフレーズ)」を自分で持てると良いですネ。

 インタビュー終了後には店内にある数本のギターを試奏していかれた高中さん。ごくわずかのスタッフがその生音に触れることが出来ました。素晴らしい時間をありがとうございました。

SUPER LIVE 2018 ツアー

9月24日(祝) 福岡 ももちパレス 17:00開演

9月30日(日) 仙台 SENDAI GIGS 16:30開演

9月22日(土) 東京 昭和女子大学人見記念講堂 17:00開演

10月7日(日) 愛知 Zepp Nagoya 17:00開演

10月19日(金) 札幌 わくわくホリデーホール 18:30開演

10月28日(日) 大阪 フェスティバルホール 16:30開演

“BRASILIAN SKIES 40th”野音 de カーニバル!!

10月13日(土) 東京 日比谷野外音楽堂 18:00開演

詳細は: 高中正義オフィシャルページ
協力/キョードー大阪