Ishibashi Mail Magazine Vol.5 2006年8月23日発行






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9月13日発売
2枚組ベストアルバム
「NEXT GATE 2006
TAKAKO & THE CRAZY BOYS」


「みんなに知って欲しいこと」/ 「CHANCE!(2006 Happy Step Version)」

白井貴子ロックコラム「ROCK TONIGHT」 VOL.4



元祖ロックの女王復活か!?  Vol・4



子供達の夏休みももうすぐ終わりですね。

今年も私の夏は海で泳ぐこともなく終わりそう。ちょっぴり残念!

皆さんの夏はいかがですか?

そして遂に、ずっとまだまだ先と思っていた9月13日リリースの私のデビュー

25周年記念「NEXT GATE 2006」のアルバム発売ももう真近!だんだんと18年ぶりの

ライブに向けてドキドキも加速してきました。

お陰様で10月29日の渋谷AXはチケットも残りわずかということで、皆で大変喜ん

でいます。まだの方はどうぞ慌ててお早めに!(笑)皆さんどうもありがとう!



25周年といっても、今回は「TAKAKO & THE CRAZY BOYS」の復活ということで、

アルバム全29曲、バンドの形ができはじめた頃からの代表曲をサイド1に、

サイド2は86年の西武球場ライブ後半の盛り上がりをそのままに2枚組にしました。

 当初、発売元のソニーのGTという、主に復刻版を扱うセクションでのリリースと

いうこともあり、あたりまえなんですがスタッフの皆さんは「昔の音源を再編集

するだけ」というノリでした。ただありがたいことに「白井さんはエコな活動が

有名だから、当然ジャケットは全てエコ仕様ですよね!」と言っていただき、

これまでコストがかかりすぎるからと何度となくあきらめていた紙ジャケットも、

今回はなんなくクリアーできて、それだけでも「あ〜いい時代が来た!」と喜んで

いたんですが、その後の貴子さんはそれだけに留まらず、「こーんな新曲があります!」

「これは6月・7月のNHKのみんなのうたです!」とか、次から次へとすごい勢いで話して

いた中、な〜んと18年前にロンドンでレコーディングした時の未完成テイクで

「Lucky someday」という曲があるということが発覚!

 その曲に18年ぶりに歌詞を書いてギターをダビングし完成させたら、素晴らしく

素敵な曲が生まれました!(それについての驚きの物語は全てアルバムのライナー

ノーツに書きました。そちらを是非読んでくださいね)

そしてうれしいことに「Lucky Someday」を聞いたスタッフの皆も私達の過去だけ

でなく、未来にも興味を持ちはじめてくれたのです。

そして「白井貴子は元祖ロックの女王!これから合言葉はWe Love Rock'n Roll!」と

さらにロックなノリに大進展!

 

昨年末、80年代のスタッフが「25周年でクレイジーボーイズやろう!」と集まって

くれた頃から薄々は感じてましたが、最初は白井貴子の25周年だったのが、いつしか

「ロックの女王!白井貴子復活劇」へとすり替わってきました。

 私自身としては「なーによ!今までだって休んでたわけじゃーないわよ!」

と思わないといえば嘘になりますが、でも「対・世の中」という大きな力の前には、

そう言われても当たり前と謙虚に受け止めているつもりです。



18年前の音源に今のエネルギーを素直に加えた「Lucky Someday」がきっかけとなって、

ロックの白井貴子が再沸騰するというのは、私にとってはよっぽどロックの神様に

守られているというよりはむしろ「祟りじゃ!」って感じもします。(笑)

だってこれまでだって自慢じゃないけど、ずっと頑張ってきてたんですから・・・・。

なのに、ロックとなると皆が集まってきてくれるのは運命としか思えません!

ここまで来ると私のラッキー山脈はロックにしかないみたい!と思わされる事ばかりです。

皆が「TAKAKOはやっぱりロック!」と盛り上がってくれていることは、

私にしたら「わき目をふらず白井貴子にしかできない音楽を更に突き詰めてやれ!」

と時代に突きつけられているように感じます。



 80年代、ロックの白井貴子の始まりはまさにそうでした。歌謡曲でもなくニュー

ミュージックでもない新しい女の子の音楽をやるという、私はそんな星の下にデビュー

しました。その後、沢山の女の子ロックが出てきた時は、誰でもロックできるんだ!

くらいの感じて最終的には男女共にロックバンドのあまりの多さに希少価値も薄れ、

しかもレベルはどうあがいても世界へは行けないと一時は私も諦めたこともあった

日本語のロックでしたが、ここまで来ると自然淘汰されたというか、バンド自体は

お休みしてはいたものの、また再び40代の女がフロントのバンドでメンバーチェンジ

もなく新しい音楽を作っているバンドは世界的に見ても少ない!と思えるので、

自分のやっていることに希少価値も感じてしまいます。生きるということは本当に

何が起こるかわかりませんね〜。



 先日「Lucky someday」に続いて、また別のプロジェクトのための新曲をレコーディ

ングしたんですが、それも本当にいい仕上がりで、今、みんなこの歳だからこその深み

のある音に感激しています。「TAKAKO & THE CRAZY BOYS」の2006年はかなりいい

感じです。私としては想像以上の美しい展開に未来がとっても楽しみになりました。



 また、先日うれしい発見があったんです!私はこの夏、あるアーティストのイベント

に参加させてもらいました。そこで「いい機会だから、TAKAKO & THE CRAZY BOYSの

復活をしっかり伝えよう!」と思い、わかりやすく伝えるにはどうしたらいいかと

イメージしてみると、そんな時目に浮かぶのはあの大切なロックンロールエンジェル

と共にやっぱり!とも言える、ジーンズのミニスカートだったんです。



 実は私はデビューして間もない82年頃、当時の文化放送の渡辺さんというディレク

ターの方から、「君はスラックスを脱がないと大きくなれない」って言われた事

がありました。当時、私は自分でもいやになるほどもの凄く照れ屋さんだったので、

それを見抜かれてしまったと思い、自分でもどうにか克服したいと望んでいました。

そしてストリップするような気持ちで次の日からミニスカートに着替えてステージに

上がったんです。それ以来、ステージに立つ恥ずかしさも消え、「ロックの女王街道」

をひた走ることになりました。

そんなことを思い出し、きっと私の開運の鍵はまたもやミニスカートに違いない?

と思い久しぶりに履こうと思ったんですが、でもあの頃と決定的に違うことは、若い

頃はそれを多くの男性から望まれていたでしょうけど「今はいったいどうなの?

そこんとこ!」って感じで・・・・。

「もう今更、履かなくていいんじゃないの?」と目を伏せる人もいるかもと思うと、

大変な決断でした。だって目の毒なんて言われたらたまらないもん!(笑)

でもTAKAKO & THE CRAZY BOYSの正しいビジュアルのためにはやっぱり履かないわけ

にはいかない!と思い、またまた18年ぶりに勇気を持ってほとんどあの頃と同じ

スタイルに決めてステージに上がってみたんですが、これがうれしい事に大受け

だったんです!



 自分でも「これがTAKAKOだ!」って思っちゃうほど驚きで、めちゃくちゃ楽しかっ

たんです。言い方悪いかもしれないけど「へー?私にはこんなにすごい武器があった

のね!」とあらためて自分の持っている私だけのキャラクターを痛感しました。

悩んだ末、思い切って着てよかった〜!この大きな発見にたどりつく事ができたのは、

やはり何もかも皆が「TAKAKO!もう一度ロックバンドやろう!ロックのTAKAKOが見た

い!」と集まってくれたお陰です。

この経緯は言ってみれば言葉の世界で言うと校正に校正を重ねた俳句みたいな感じかな?

「野生のマーガレット」を思いスタイルをイメージし始めた時は、白いTシャツに

ジーンズが極致と思っていましたが、またそれから時は巡り、思いを重ね、皆の熱意が

集結して、そぎ落とされ、またそぎ落としてたどり着いた所に「ミニスカジーンズの

TAKAKOがいた!」という感じです。

ミニスカジーンズはTAKAKOの句読点。水戸黄門様でいう「水戸家の葵のご紋!」

(少しオーバー?)だったのです。

カッコって本当に大切なんですね。綺麗であればいいだけじゃないんですね。

どんなカッコをするかで、やってること、またその人が見えるんだから恐ろしい〜。



 そういえば以前TVでどこかの予備校の先生のスーツの数が半端じゃないとか、セールス

マンが爪や顔をエステしているとか、企業でスタイリストをつけているとか聞いた事

がありました。そりゃー商品をさし出す手の爪が汚かったら、お客さんも引いてしまう

のもわかります。外見の善し悪しで売り上げが変わる!っていうんですから、男の人達も

大変ですね〜。でも男も女もあまりにやり過ぎもちょっと気持ち悪いし・・・

徹底して頑張るって、いったいどこまでを言うの?相当難しいですね。

 でも音楽は勿論、どんなビジネスも大切なのはやっぱり中身。そうハートです!

「自分という地球」の地軸がストンと綺麗で元気なら、第一関門はまず突破!

ここに来るだけでも相当、大変!カッコなんて気にしてられないほどです。

頑張るって大変です。

でも、みんな素敵な大人になり、幸せになるためにお互いに自分を磨いて心も体も洋服も

お洗濯!で頑張りましょう!

もうすぐ「元祖ロックの女王白井貴子復活!」ですよ!(あ〜自分で言っちゃった)

お楽しみに!



                      TAKAKO SHIRAI

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