もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
今回紹介するアルバムはイギリスが誇るメタルバンド、IRON MAIDENが1992年に発売した9枚目のオリジナルアルバム、「FEAR OF THE DARK(邦題:同タイトル)」です。 IRON MAIDENの結成は1970年代中期で、結成からのオリジナルメンバーはベースのスティーブ・ハリスとギターのデイブ・マーレイのみであります。70年後期になりバンドが作成したデモテープを英国にあるディスコで、DJのニール・ケイがヘビーローテーションでかけた事がバンドをデビューさせる架け橋となったのは有名な話です。 1980年、ファーストアルバム「IRON MAIDEN(邦題:鋼鉄の処女 」で華々しくデビュー。イギリス国内では早々にトップ10入りをはたすほど注目を集めました。時代はヘビーメタル全盛となる時代で、イギリス国内でもNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)という新しい音楽シーンが登場し、このシーンの筆頭株としてバンドは成長していくのです。 1981年にリードヴォーカルのポール・ディアノがバンドを脱退し、その後釜として同じくイギリスで活躍していたバンド、SAMSONのリードヴォーカルであったブルース・ディッキンソンが加入するのです。ここからMAIDENはさらに加速します。ディッキンソンが加入したことでバンドの表現力はさらに広がり、アメリカでも認識されるように成長していくのです。 そんなMAIDENがターニングポイントとなる1992年に発売されたのがこのアルバム「FEAR OF THE DARK」です。スピード感あふれる1曲目“Be Quick Or Be Dead”はライブのオープニングに使用される代表曲。そして中盤に“Wasting Love”なるヘビーバラードを持っていき、最後にその後バンドのハイライト曲と成長する“Fear Of The Dark ”で締めくくる、正にメタル・アルバムの基本と言えるようなアルバムなのです。 しかし、この絶頂期にバンドからヴォーカルのブルース・ディッキンソンが脱退してしまうのです。バンドは推進力を失い、新しいボーカルで作成したアルバムはどれも散々な結果を招いてしまったのです。この状況に危機感を感じたスポークスマンのスティーブ・ハリスは2000年にヴォーカルのブルース・ディッキンソンを呼び戻し、新体制のIRON MAIDENをスタートさせたのです。もう波乱万丈なところも最高なんです(笑) このバンドの凄いところは現在まで30数年走り続けているという事。これは並大抵のことではないと思います。現在までに多くのメンバーチェンジを繰り返し、常にバンドをベストの状態に持っていくその精神にファンは皆歓喜するのですね。ここ数年はバンドが所有している専用飛行機“エド・フォース・ワン”でツアーを行っています。そしてさらに凄いのはこの飛行機の機長こそがヴォーカルのブルース・ディッキンソンだという事!! すごいと思いませんか?! フライトした後にステージに立つというその強靭な肉体! ホント、頭が下がります。 そして今年もニューアルバム「The Book of Souls(邦題:魂の書〜ザ・ブック・オブ・ソウルズ〜)」を引っさげて、ワールド・ツアーを敢行中です。このメルマガが配信される前日の21日に日本公演を終了させました。当然ですが私も見に行きましたが、その素晴らしいステージは衰えなどみじんも感じさせない素晴らしいステージでした。声がかれるほどに“Fear Of The Dark ”を熱唱させていただきました。是非、また日本に来てほしいものです。 私が初めてIRON MAIDENを観たのは初来日の1981年。ヴォーカルこそ違いますが2016年に同じバンドをまた見れるなんて、こんなうれしいことはありません。飛行機マニアでもある私は今回、羽田空港Nエリアにあるプライベートジェット駐機場まで行って、“エド・フォース・ワン”を写真に収めてきました! これも含めてIRON MAIDEN日本公演だと思っております(笑) 感動をかみしめながらまた、このアルバム聞くとします。とにかくこの1枚を聞け!! 追伸:来月号より「ISHIBASHI MAIL MAGAZINE」のいろいろなコーナーがリニューアルいたします。ただし、創刊から続けているこのコーナーは、これからもまだまだ続けて行きます。ご紹介したいアルバムはまだまだありますので・・・。お付き合いくださいませ! by JS
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