もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
本年も独断と偏見のコーナーにどうぞお付き合いください。今回紹介するアルバムは1997年に発売されたLISA LOEBのセカンドアルバム「FIRECRACKER」です。 リサ・ローブのデビューは1995年、Lisa Loeb & The Nine Storiesという名義でデビューし、ファーストアルバム「Tails」はデビューアルバムにして超大ヒットアルバムなのです。そのきっかけとなったのが俳優のイーサン・ホークである。彼と友人であったリサの曲が、イーサン・ホーク主演の映画「リアリティー・バイツ」のなかで、使用されたことがリサのデビューへとつながるのです。 当時、レコード会社契約していなかったリサであるが、この曲1曲でアメリカンドリームをつかむのです。その曲こそが大ヒット曲”Stay”なのです。この曲は「Tails」にもちろん収録されてありますので、おのずとアルバムも大ヒットというわけなのですね。実にうまい流れです! デビュー曲で全米をにぎわすなんてホント凄いと思いませんか?! 音楽大国ではこのようのことがまれに生まれますよね。そのリサ・ローブが大ヒットアルバムの2年後に発表したのがこの「FIRECRACKER 」です。全体的にアコースティック色が濃くなり、私としてはさらに聞きやすくなりました。1曲目の”I Do”や6曲目の”Furious Heart”などは日本人なら誰でも好きになりそうなメロディーラインなんです。 そしてそのルックスにも惹かれると所があるでしょう。決して美人ではないが(失礼)、黒縁メガネが良く似合い、ギターをかき鳴らしながら歌うところなんぞ、正にミュージシャンを感じますね(笑) このコーナーで90年代のアルバムを紹介するのは結構珍しい事なんですが、紹介して見ようと思ったキーワードが実は一つあるのです。それは“ギタ女”(ギタジョ)! 最近、よく聞かれる言葉ですが、その発端となったのは多分日本のmiwaさん、阿部真央さん、大原櫻子さんや海外ではテイラー・スウィフトなどがそれにあたるのでしょうか。ただ、私はこのリサ・ローブこそが”ギタ女”の原点だと勝手に思っております。更にさかのぼるならシェリル・クロウやボニー・レイットと言いたいところです! すべての方に共通していることだと思うのですが、とにかく皆さんギターが上手い。プロなのだから当然と思われがちですが、とりあえず弾いてみたという感じではないのです。そこがカッコイイではないですか! ボニー・レイットのスライドギターなんて、男でもあんなにカッコよく弾ける人ってなかなかいないと思います。“ギタ女”が出てきたんだから、“ドラム女”なんてのもガンガン出てきてほしいですよね。シシド・カフカさんなどが挙げられるでしょうが、やはり先駆者はカーペンターズのカレン・カーペンターですよね。すいません、脱線してしまって(笑) このコラムを書くにあたってリサ・ローブのオフィシャル・ページをチェックしてみました。彼女、まだしっかり活動を続けています。現在、46歳になられたようですが、しっかりアメリカをツアーしているようです。リサ自身、アルバムジャケットにキティーちゃんを使うほど、大変な親日家といううわさも聞きます。また日本に来てあの澄んだ歌声を聞かせて欲しいんものです。しかも、いま来日すれば“ギタ女”ブームに乗れるかもしれませんネ。とにかくこの1枚を聞け! バックナンバー |