Ishibashi Mail Magazine

もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー

「イシバシ・メールマガジン」初回発行以来、継続している人気コーナー”この1枚を聞け”の全てのバックナンバーを掲載しました。アルバム発売当時の時代背景やエピソードも満載!ややマニアックな一枚をもう一度要チェックです!


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この一枚を聞け! [ BACK ON THE STREET / GARY MOORE ]



 今回紹介するアルバムは職人派ギタリスト、ゲイリー・ムーアが1978年に発売したファースト・ソロアルバム「BACK ON THE STREET」です。

 なぜ今ここでゲイリー・ムーアを紹介したかというのは、皆さん薄々感づいているかと思います。最初に言っておきます。そうです! 五輪で男子フィギュアの羽生選手が金メダルを取ったからです(笑)

 ゲイリー・ムーアは1952年、アイルランド・ベルファストで生まれました。1960年後期にスキッド・ロウというバンドに加入。70年初頭までパッとしない時期を送っています。転機が訪れたのは1974年、同郷の友人でもあるシン・リジーの中心人物、フィル・リノットからのリジーへの誘いでした。ゲスト・ギタリストとしてリジーのアルバムに参加後、新たなるバンドであるコロシアム?を結成する。このバンドがゲイリーのテクニックを世界へと広めていくのである。

 そして1977年にシン・リジーへ再度参加し、翌1978年に正式加入となる。このリジーに参加した年にこのファースト・ソロアルバム「BACK ON THE STREET」を発売するのである。実に多忙というか、バンドに入りながらソロアルバムの制作、バンドのレコーディングとこの時代ならでは動きなのである。

 参加メンバーも超豪華である。ベースには旧友フィル・リノット、ドラムはシン・リジーのブライアン・ダウニーと当時セッションドラマーのサイモン・フィリップス、キーボードにはコロシアム?のドン・エイリー(現ディープ・パープル)と友人パワーを使いまくりである。

 収録曲に至っては捨て曲ナシ! 1曲目のタイトル曲”Back On The Street”は解り易いリフから始まるハードロック。2曲目はシン・リジーの”Don't Believe A Word”をリメイク。もちろん、フィルがヴォーカルをとっています。5曲目の”Hurricane”ではコロシアム?時代の超テク速弾きを披露している。そして、アルバム最後に収録されているのが、冒頭で説明した羽生選手がショートプログラムで使用した”Parisienne Walkways”なのです。ファンなら誰でも知っている曲ですが、この曲が全国区になったことがとてもうれしいです。スケート・プログラムの中にはフィルのヴォーカルはフューチャーされていませんが、全国のハードロック好きは皆、あの瞬間ガッツポーズをとったことでしょう(笑)

 この曲はゲイリーのライブでも毎回、注目の曲でありました。1980年初頭、日本では海外のギタリスト中心のバンドが大流行しました。ゲイリー・ムーアは勿論ですが、マイケル・シェンカーもその一人と言えるでしょう。1983年のゲイリー初来日公演での”Parisienne Walkways”は今でも感動を忘れていません。

 先日、昔のブートレッグVTRを引っ張り出し、この時代のBBCライブ映像を見ました。忘れていたんですが、この時の演奏メンバーはベースにフィル、キーボードにドンまでは同じなんですが、もう一人のギターにはリジーのスコット・ゴーハム、そしてドラムはなんと、コージー・パウエルでした! 見ていて気が付きましたが演奏している5人のうち、ゲイリーを含め、3人もこの世に居ないと気づかされました。残念です! この映像はYouTube等にもアップされていますので、ぜひ探してみてください。

 今回の羽生選手の金メダルで、天国のゲイリー・ムーアも非常に喜んでいるでしょう。感動のうちに終了したオリンピックですが、次はパラリンピックで感動したいと思います。とにかくこの1枚を聞け!!
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