もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
今回、ご紹介するアルバムは1978年にリリースされたモントローズのギタリスト、ロニー・モントローズの初のソロアルバム「OPEN FIRE」でございます! モントローズは1973年にギターのロニー・モントローズが中心となって結成されたアメリカのハードロックバンドです。この頃、ツェッペリン、パープル、サバスなど、世はまさにハードロック・ブームでありました。 その中で結成されたモントローズはギターにエドガー・ウインター・バンド等で活躍していたロニー・モントローズ、ヴォーカルにサミー・ヘイガー、ベースにビル・チャーチ、そしてドラムにデニス・カーマッシというメンバーであった。ご存じの通り、サミー・ヘイガーは後にヴァン・ヘイレンに入ることになるし、ドラムのデニス・カーマッシはハート、ホワイトスネイクとビッグネームバンドのドラマーとなっていくのだ! この事からモントローズはミュージシャンズ・ミュージシャンとしてもその名を轟かしていた。しかしこのバンドは前記のツェッペリン、パープル等のビックネームの比べ、日本ではあまり人気がなかったのも事実である。 モントローズの活動期間はわずか3年で1976年に解散している。ロニーは1979年、自身の新たなバンド”GAMMA(ガンマ)”を結成するのだが、その前年にこのアルバム「OPEN FIRE」をリリースする。その内容はモントローズのハードさとは正反対に少しハードなインストゥルメンタル・アルバムを制作したのだ。しかも、プロデューサーには以前在籍していたバンドの親分、エドガー・ウインターを起用。ゲストのピアノとしてもアルバムの中で聞くことができる。ベースには後期のモントローズに在籍していた、アラン・フィッツジェラルドが担当。この方も後にキーボーディストに転身し、ナイト・レンジャーのキーボードとなる事から在籍していたメンバーが後に大活躍することも言っておきたい。 この時代さほどエフェクター等が今みたいに沢山ある時代ではなかったのに、ロニーはあらゆるサウンド効果を取り入れているところもこのアルバムで聞くことができる。そしてこのアルバムの中でももっとも素晴らしい曲”Town Without Pity”は歴史に残る泣きのギターナンバーだと私は思うのです。ロイ・ブキャナンの”The Messiah Will Come Again ”やジェフ・ベックの”Cause We've Ended As Lovers ”と争うくらいのナンバーなのです! 速く弾けることが凄いとか言われてる中、一球入魂と言うか、一音一音を魂を込めて弾くスタイルが名曲と言われる何かがあるのだと、常日頃思うのは私だけなんでしょうか(笑) 先日、行われたKISSのTommy Thayerのトークイベントの際、Tommyが影響受けたギターリストのトップにこのロニー・モントローズの名前を挙げていた。やはり、ここでもミュージシャンズ・ミュージシャンが表れていますよね。 しかし、残念なことにロニー・モントローズは昨年他界してしまっています。しかも自ら命を絶つという悲しい結果でありました。65歳でした。しかし、彼のような素晴らしい功績を残したアーティストというのは、自分を音として残り続けさせることができるんですよね。凄いな〜! とにかくこの1枚を聞け!! バックナンバー |