もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
今回紹介するアルバムは1979年に発売されたAORの隠れた名盤、マーク・ジョーダンの「BLUE DESERT」です。 そもそも「AORって何?」と言われる方がとても多いと思います。AORとは70年代後半から80年代初頭にかけて流行った、「Adult-Oriented Rock(アダルト・オリエンテッド・ロック)」の略であります。アメリカではこれに該当するジャンルはなかったようで、日本語英語だったとも言われているようです。 この時代やたらとジャンル分けされていたROCKですが、そのAORの代表選手とも言うアーティストはボズ・スキャッグス 、TOTO 、ボビー・コールドウェル 、エアプレイ、80年代のシカゴなどが挙げられます。今回紹介するにきかっけになったのは、知り合いが”エアプレイ”の曲をフェイスブックに掲載したことから始まりました(笑) エアプレイは1980年にアルバム1枚しかリリースしていないユニットで、そのメンバーは現在、巨匠のようになっているデビッド・フォスターとギタリスト、ジェイ・グレイドンの2人で作られたグループです。そして製作されたアルバムのサポートはほぼTOTOであり、AORの名盤とされています。そしてギタリストのジェイ・グレイドンは当時、スティーブ・ルカサーの師匠ともいわれた人物で、AORを代表するギタリストでもありました。 そのとき思いついたのが今回のアルバム、マーク・ジョーダンの「BLUE DESERT」なんです。このアルバムのプロデューサー&ギターはジェイ・グレイドン! 当時はそれだけでこのアルバムを買ったのです。しかも、マーク・ジョーダンと言う方が誰なのかまったく知らずにこのアルバムを買っていたのです(笑)だだ、そんな感じで買ったアルバムが意外に物凄いインパクトを与えてくれる作品になるもんなんです! まず、参加メンバーですがギター全面にジェイ・グレイドン、ベースは日本でも人気が高いエイブラハム・ラボリエル。そしてドラムはTOTOのジェフ・ポーカロやジム・ケルトナー、キーボードにはラリー・カールトンで弾いていたグレッグ・マティソンやTOTOのスティーヴ・ポーカロ。さらにサックスのアニー・ワッツやリズムギターにあの”ゴースト・バスターズ”でおなじみのレイ・パーカー・Jr等が豪華参加しているのだ。なかなか一つのアルバムでコレだけ豪華なメンバー揃えるってないですよね?! 特にお気に入りの曲は2曲目に収録されている”I'm Camera”。まさにジェイ・グレイドンの独壇場と言えるほどギターを弾きまくっています。本来はマーク・ジョーダンのアルバムなのにそれ以上に目立っているのではないかと言うくらい(笑) そしてこのアルバムが発売になったのが1979年。このあとTOTOはスーパーバンドにのし上がって行くし、翌年にはエアプレイも結成される。さらに、この数年後には”A Woman Needs Love”でレイ・パーカー・Jrも一躍スターダムに! 全ての基点になったのではと思わせるようなアルバムなんです。 70年〜80年代のミュージックシーンって、参加ミュージシャンをたどって行くだけでも、面白い時代だったんですよね。隠れた名盤はまだまだあるはずです。とにかくこの1枚を聞け! バックナンバー |