もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
70年代後半、自分がまだ高校生だったころにハワイアン・ポップス&ロックが日本で流行った時期がありました。このムーブメントの中でもっとも日本人好みのメロディーとやさしいサウンドで受け入れられたのが、今回紹介するセシリオ&カポノです。 ハワイアン・ポップス&ロックが流行った70年代後半にハワイはモチロンのこと、日本で頭角を現していたアーティストが3つありました。ひとつは一番有名な”カラパナ”、そしてロック色が濃い”パブロクルーズ”、そしてメロディーがとても綺麗なデュオ・グループの”セシリオ&カポノ”でした。 セシリオ&カポノのサウンドを一言で言うと、ウエストコースト・サウンドが一番近いと思うのです。更に細かく言うとギターがイーグルスの”ONE OF THESE NIGHTS”のディストーション・ギターを更にチープにし、コーラスをホール&オーツ張りにしたような感じなのです(笑) そして特筆すべき点としてそのルックスであります(失礼)。まず、どうしてこのルックスからあの美しい声が出るんだというような風貌であります。髪型もほぼ同じで一瞬双子と思わせるほど似ているのですヮ。しかし、そのハーモニーたるや素晴らしいの一言で、ハーモニーを中心としたポップスはカーペンターズしか聞いたことのない高校生の自分にとっては、とてもショッキングなことだったのです。顔で歌うわけではないのですが、アルバムジャケットをみると”嘘ッォ〜”っていう感じでした。 また、昔ある音楽雑誌でセシリオ&カポノの演奏シーンの写真が掲載されていたのですが、エレキギターを座って弾いていたのにはダブルショック(古ッ)。自分の中では座って弾くギタリストは、奇人・ロバート・フィリップしか居ないと思っていたからなんです。 アルバム収録曲はもちろんオリジナル曲ですが、どのアルバムにも数曲、カバー曲が含まれているのも特徴で、この「NIGHT MUSIC」にもボズ・スキャッグスの名曲、”We're All Alone”が収録されています。ボズのオリジナルと比べるとやはりデュエット・パートが多く、やさしく聞けるといった感じなんです。また、間奏のソロ等もアコギで弾くことが多ので、この辺もソフトに聞ける要因でもあるんですかね〜。 このアルバムは通算3枚目のアルバムなんですが、2枚目のアルバム「ELUA」には1972年に発売されたホール&オーツのデビューアルバム「Whole Oats」に収録されている”Goodnight And Goodmorning”が収録されている。原曲も聞いたが私はセシリオ&カポノ・バージョンの方が好きなのである。これも是非聞いてみてください! ビックリしたことは今回、原稿を書くにあたってネット検索していたら、現在でもこのセシリオ&カポノが存在していたこと! 二人ともとんでもない爺さんになっていたけど、面影はありました。70年代も老けてましたが・・・。しかも、ライブもやっていけど、ハワイではゴルフ・ツアーもやってました!! やっぱりツアー名は”セシリオ&カポノ杯”なんですかね〜。実にハワイ感たっぷりでした。とにかくこの1枚を聞け!! バックナンバー |