もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
スティーブ・ジョーンズって誰? って言う人も多いかもしれません。(スティーブ・ジョブズではないですよ/笑)ただ、セックス・ピストルズといえば誰でも解ると思います。そのピストルズのギタリストがこのスティーブ・ジョーンズなのです。今回、紹介するアルバムはそのジョーンズの1989年に発売されたセカンド・ソロアルバム「FIRE AND GASOLINE」です。 やはりピストルズというとシド・ヴィシャスやジョニー・ロットンが有名であるが、この人無しではあの歴史的アルバム”Never Mind the Blocks”は完成しなかったであろう。有名な話であるが、このアルバムでジョーンズはギターとベースを弾いている。そんなんです! シド・ヴィシャスではないんです。当時、高校生であった私は”シドのベースはなかなかドライブしていてカッコイイな〜”なんて思っていましたが、実は違うというのを知ったのはその十数年後でした(笑) ピストルズがシーンに登場していたのが1976年から78年頭までですから、たった2年程でこれだけの歴史を作ってしまったのは後にも先にもピストルズぐらいではないでしょうか。そしてこのバンドが基点となり、パンクが推進して行ったと言っても過言ではない思うのです。 そんな凄いバンドが1978年に解散し、スポークスマンでもあったジョーンズはシーンから消えることとなる。”喪失感が半端ではなかった”といろいろな取材で言っていたことを聞いた事がある。そのジョーンズが80年後半にシーンに戻ってきた。1987年にファーストソロ・アルバム「MERCY」を発売し、その2年後に本作「FIRE AND GASOLINE」が発売されました。 一言でいうとホント、ドライブ感全開です(笑)いい意味でお決まりのフレーズが満載でこれを期待していたという感じなのです。しかもゲストも凄いのです。7曲目の”Get Ready”ではザ・カルトのメンバーが参加しているし、6曲目の”I Did U No Wrong”ではナント、ガンズのアクセル・ローズがバックキング・ヴォーカルとして参加しているんです。さらにモトリークルーのニッキー・シックスが曲を書いていたり、アルバムラストにはデビッド・ボウイの”Suffregette City”も演ってしまってます!まさに好き勝手やっているところがこのアルバムの魅力ですかね。そして相変わらず、白のギブソン・レスポール・カスタムが似合う男なんです。 1995年にはガンズのダフ・マッケイガンやマット・ソーラムにデュラン・デュランのジョン・テイラーを加え、”Neurotic Outsiders”なるバンドも作っていて、アルバムを1枚出している。こちらもなかなかの出来なんで是非聞いて欲しい。 最近思うのだがルーツをたどるといろいろな音楽仲間が見えてくる。自分の好きなバンドがどんなバンドを聞いて育ったのだろうかと探っていくと、意外なところでつながっているのです。 先日、ある音楽業界の方とお話していたところ、最近の10代の方が聞いているバンドの名前を言われたが正直解らなかった。このような仕事をしている関係でより多くのバンドを聞いているつもりだが、まだまだ勉強不足と痛感しました。さらに聞き込むとします。とにかくこの1枚を聞け! そしてよいお年を!! バックナンバー |