もう一度、この一枚を聞け! バックナンバー
日本のTHE WHOとも一部では呼ばれていた破天荒なバンド、それがTENSAWである。80年初頭の デビューであるが、結成は77年ころといわれている。70年代後期に存在したロックバンド・コン テスト「East West」の決勝大会にも入賞するなど、当時から話題にのぼっていたバンドである。 私とこのバンドとの接点は意外と近いところにあった。当時、このバンドのローディーを私の 友人がやっており、渋谷の屋根裏等にも見に行っていた。大きな会場で見たのは80年に 行われた”晴海オールナイトロックフェス”だったと思う。とにかく派手なステージングも 凄かったが、ギターのタケこと横内健亨のギター・サウンドは当時とても刺激的な音色で あった。 よくライブにはCHARが飛び入りで参加しており、当時ジョニー・ルイス&チャーのツアーには よくこのTENSAWがオープニングアクトで参加していた。この辺からもサウンド面にチャー・サウ ンドに似たものも感じる。アルバムであるがこのファースト・アルバムを含め、2枚目のアルバム 「Delicate Motion」の2枚しか発売されていない。サウンド面では確実にこのファーストの方が 泥臭いロックを展開していると私は感じる。 特に”タクシー・ドライバー”という曲は、私の車のカーステレオではヘビーローテーション で流れていた曲である。当然、この時代であるからカセットテープなのですが・・・ そして、82年にはアルバム「エスケイプ」で大ヒットとなったジャーニーの日本公演、オープ ニングアクトとして抜擢され、多数のロックファンにその雄姿を見せつけた。そして、このジャー ニーのギターリスト、ニール・ショーンが作曲した「ALL FOR YOU」と言う曲までリリースするほど バンドの勢いは止まらない状態であった。しかし、この年の暮れのギグを最後に活動に終止符を 打ってしまったのだ。 その後、88年にチャーのライブのサポートとして一夜限りの再結成をし、メンバーはそれぞれの 活動へと移って行く。ギターのタケは当時、レベッカに在籍していたドラマー、小田原豊とともに ”TRAUMA”なるバンドを結成し、アルバムも残している。また、ベースのミチアキは当時活躍して いた本田恭章とともにTOYSを結成しているが、90年初頭に入り再び再結成し、1年ほどでまたまた 活動停止。まったくど〜なっているのかわからんのです。 今回も記事を書く為に、自身のCDラックを除いているとこのアルバムのインデックスが目に 入って、これは伝えなくはならないと思っていた。そしてWEBで調べてみると昨年にまたまたまた 再結成していたではないか!実にビックリであったが、今もなおあのテンションならば是非見て みたいバンドでもある。とにかくこの1枚を聞け! |