この一枚を聞け![TOO FAST FOR LOVE / MOTLEY CRUE]


 今回紹介するアルバムは1981年に発売されたバッドボーイズ・ロックの中心的バンド、MOTLEY CRUEのデビューアルバム「TOO FAST FOR LOVE(邦題:華麗なる激情)」です。

 先日、ビックリするニュースが舞い込んできました。MOTLEY CRUEの復活です!! 2015年末、LAでのライブを最後に解散したはずなんですが、11月19日に活動停止の契約書を爆破し、活動再開を宣言しました。まぁ誰もが予測していた事だと思いますがね(苦笑)

 MOTLEY CRUEは1981年に本作でデビューとなります。時代はNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)が真っ盛りで、メタルシーンも明らかにイギリス勢が圧倒的な力を持っておりました。当時、イギリスでデビューしたバンドもアメリカをマーケットに取り込み、ツアーはもちろんのこと、アメリカでのアルバム販売数も大幅に伸ばしていた時代だったのです。

 そんなイギリス勢に押されっぱなしのアメリカン・メタルシーンでしたが、81〜82年頃にロスアンゼルスを中心に活動していたバンドが数多くデビューします。その多くが派手なメーキャップ、金髪を逆毛にし、レザー・ファッションをステージ衣装とするバンドが目立ったのです。そのどのバンドもが“SEX,DRUG&ROCK'N ROLL"を地で行くようなスタイルで、ド派手なグラムロックのようなサウンドでありました。後にこのシーンを日本では「LAメタル」と呼ぶようになります。

 MOTLEY CRUEもLAのクラブシーンでそれぞれ活動していたメンバーのが一堂に会し、結成されたバンドです。そしてこのアルバムは当初自主制作で発売され、その後大手レコード会社よりリミックスされた形で1982年に再リリースされることとなります。その後自主制作時代のレコードはプレミア化していくのです。

 この時代のMOTLEY CRUEのサウンドは非常にソリッドです。ギミックなしに録音されており、グラムロックを髣髴させるサウンドに仕上がっています。1曲目の“ Live Wire”はロック史上に残るリフであり、6曲目の”Piece Of Your Action”などは、この時代にしては非常にキャッチーなメロディーを奏でています!

 ただこのバンドは何かといざこざが起きるのが玉にきず(笑) KISSのオープニングアクトに採用されるが、あまりにも泥酔やドラッグがひどく解雇されたり、ヴォーカルのヴィンス・二―ルなどは飲酒運転の末、同乗していたハノイ・ロックスのドラマーを死亡させてしまうなど酷いものでした。

 90年代に入るとヴィンスを解雇し、新しいヴォーカルを加入させるもバンドの勢いは急降下! その数年後には再びヴィンスを復活させるなど、なかなか優柔不断が爆発と言った感じであります。2000年に入ると今度はドラマーのトミー・リーが脱退し後任に迎えたドラマー、ランディー・カスティロは2002年に癌で他界と波乱のバンド人生となります。

 しかし、2004年にオリジナルメンバーで再集結した以降は、バンドの勢いは上り調子でありました。そのパフォーマンスはドラムが回転したり、ゴンドラに乗り会場中心まで移動したり、強烈な火柱を上げたりとやれることは全てやるようなステージングでした。勢いは衰えることなく2015年に解散を表明した時には、多くのファンが悲しんだものです。

 ただ、この手のバンドの言動を信用していけません(笑) オジー・オズボーンなどは何回引退を表明した事か・・・! 再々集結したのですから必ず日本に来ることも期待して良いと思います。それまでこのアルバムを聞き直すとします。とにかくこの1枚を聞け!!