スターキー星の「月刊 GUITAR TALKING」第23回

Fender USA Custom Shop MBS Eric Clapton Stratocaster Gold Leaf built by Todd Krause



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 みなさん、こんにちは。スターキー星です!

 フェンダーUSAカスタムショップのシニアマスタービルダー・トッド・クラウスが製作したゴールドリーフが入荷しましたのでご紹介しましょう。

 オリジナルのゴールドリーフは元マスタービルダーのマーク・ケンドリック(2010年春よりFMIC製品全体の品質管理を統括するポジションを担当)が、1996年頃にカスタムショップの責任者であったジョン・ペイジ、マスターアーティザンのジョージ・アミケイとともに制作にあたっております。プロトタイプはゴールドのピックガードだったようですが、本器は、レジェンズ・ライブでおなじみのワンプライ・ホワイトピックガードで、当店オーダーのヴィンテージ・ノイズレスピックアップ仕様です。

 クラプトンフリークにとって、1997年にスイスで行われたモントルー・ジャズ・フェスティバル「レジェンズ-LEGENDS-ライブ」の名演は記憶に新しいところでしょう。「ブルースブラザーズ2000」でもおなじみの黒ぶちメガネをかけたクラプトンがゴールドリーフ・ストラトキャスターを奏でている姿はこの上なく渋かったですね。

 「レジェンズ・バンド」はマーカス・ミラー、ジョー・サンプル、デヴィッド・サンボーン、スティーヴ・ガッドといった超ビッグネームぞろい。ラリー・カールトンの名演でおなじみ、クルセイダーズの「Put It Where You Want It」など、ECファンにとっては意外な選曲も多かったのですが、そのジャズ/フュージョン系のメンツのなかでも、かたくなに自らのプレイスタイルを貫き通す不器用にも真摯にBLUESに向き合っているエリックの姿。そのミスター・スローハンドの姿には絶大な存在感がありました。

 その後、ゴールドリーフ・ストラトは、モントセラト・ベネフィット・コンサート(マーク・ノップラーとひさびさの共演、「Same Old Blues」は秀逸!!)でも使用され、クリスティーズのチャリティーオークションでは約4,500万円の高額で落札されていることが広く知られています。

 本器の制作にあたったトッド・クラウスは皆様御存知の通り、マスタービルダーJ.W.ブラックの仕事を後継する形でエリック・クラプトンや、ジェフ・ベックが愛用するギターを手がけるようになった他、ボブ・ディランやリッチー・サンボラ、デヴィッド・ギルモアといったスター御用達のビルダーとして大活躍しています。当然バックオーダーの数も他のビルダーと比較して桁外れに多く、こちらの一本は約3年間の歳月を経ての待望入荷と相成りました。

 故柳ジョージ氏やジョン・メイヤーもゴールドリーフを好んでおり、彼らのフォロワーからも話題となることが多い至極エレガントなフィニッシュ。TBXコントロールを排除したヴィンテー ジ・ノイズレスピックアップ仕様は、ミッドブーストを併用した際にも、音抜けが良くオーガニックなサウンドが楽しめる魅力があります。

 さぁ、ギターヘブンの扉をノッキンオン!!





<お問い合わせ>


石橋楽器 渋谷店
TEL 03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp

<スターキー星:プロフィール>
 プロフェッサー岸本の愛弟子であるデューク工藤に師事、池袋店〜御茶ノ水本店を経て、現在は渋谷店にてインポートギターを担当している。日本国内最高レベルのノウハウを持ったスタッフとしてフェンダーのプロダクトスペシャリストに認定されている他、ギブソン・ファクトリーも定期的に訪問して選定買付け等を行っている。彼自身のフェイバリットミュージックはブルースやブルースロックが中心で主に60〜70年代ロックを愛聴。
 皆様がますます充実したミュージックライフを送れるよう、アップトゥデイトな情報のご案内、そして一生愛用できるギター捜しを親切丁寧にお手伝いたします。