スターキー星の「月刊 GUITAR TALKING」第4回

Gibson Custom Shop Custom 1963 ES-335 VOS Antique Faded Cherry



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 みなさん、こんにちは。スターキー星です!

 さて、イシバシ楽器渋谷店の独占販売となるカスタムモデル、ナッシュビル製の1963 ES-335のご紹介をしましょう。以前、入荷した分に関しましては好評を博し既に完売してしまいましたが、今回はカスタムショップ創設20周年記念となる2013年最新スペックとして、トラスロッドがチューブレスのオールドスタイルにリファイン、ハイドグルーネックジョイントを採用した激アツモデルです。

 古今東西ES-335を愛用しているギタリストは数多いですが、個人的にはやはりクリームやフロム・ザ・クレイドルの頃のエリック・クラプトンへの思い入れが特に深いです。来年2月の来日公演がいよいよ間近となり、今からとても楽しみですが、あのふくよかで広がりのあるアコースティックなサウンドで粘りと芯のあるソリッドなサウンドを兼ね備えたあのトーンは335ならではと言えるでしょう。

 先日ラスティ・アンダーソンモデルの解説をしたときにもお話しましたが、もともと1958年に発表されたES-335はソリッド・メイプルのセンターブロックを持つチェンバード・ウィング構造に大きな特徴があります。ギブソンの伝統的なアーチトップ・ジャズギターで培われた技術に、レスポールなどに代表されるソリッド・エレクトリック・ギター開発のノウハウも多分に加味されてデザインされたギターで、愛用するギタリストはアルヴィン・リー、リッチー・ブラックモア、ラリー・カールトン、リー・リトナー…名前を挙げていくと本当にキリがないと思います。実は私自身も1966年製のトリニ・ロペス・スタンダードを所有しています。

 こちらのカスタムモデルはES-335フリークの皆様に心底納得していただけるように、従来のヒストリック・コレクションを凌ぐ史上最高のリアリティを追求しており、1963年当時の実際のボディ厚に近づけることを狙って、既製のものより約1.5-2.0mm薄く、とてもエレガントなボディシェイプに仕上げられております。

 また、335のトーンの要となるセンターブロックの形状にもこだわりました。周知のとおり、センターブロックの形状は製造年によって異なっており、現行モデルでも機種によって違う形状になっております。渋谷店では店頭に模型もありますので、スタッフまでお気軽にお尋ねいただければと思いますが、配線工程上はキャビティ内にスペースがあったほうが作業が容易です。特にノーリン時代に入るとその傾向は顕著なのですが、今回のモデルではヒストリック・コレクションの1959年仕様モデルと同じくドリルで配線を通す穴を開けただけで、センターブロックの占める容積が大きくなっています。ヒスコレの63モデルはどちらかというとエアー感のある軽やかなサウンド傾向が強いのですが、本器は当然ソリッド感が強くなっており、ギブソンならではの深みのあるウッディなトーンに仕上がっています。中身の詰まったセンターブロックというのはヴィンテージ市場でもとても高い人気を誇り、こちらは所謂1963年初期レアスペックをイメージしていると言えるでしょう。

 ピックアップは63モデルですと、以前は57クラシック、今年からはバーストバッカー1&2がマウントされていますが、こちらは新開発されたカスタムバッカーを採用しております。PAFサウンドでいうと個人的にはカスタムバッカーがイチオシで、明瞭でタッチニュアンスに忠実な美しい音色。レコードで聴き慣れた古き良きギブソンのあのサウンドが満喫できると思います。カラーリングはヴィンテージオリジナルスペック(VOS)フィニッシュによる薄いニトロセルロースラッカーの半艶塗装で、新品でありながらも既に良い具合に角の取れた音色になっております。通常のグロスフィニッシュのフェイデッド・チェリーに比較して、うっすらメイプルトップの木目が透けて見えるアンティーク・トランスペアレントカラーで、よりオリジナルに肉薄した貫禄のある佇まい、存在感を放っています。
 
 気になるネック・ディメンションは何とあのエリック・クラプトン・クロスロード335でプロファイルされたシェイプを採用しており、スリムでありながら安心感のあるグリップになっています。トラスロッドカバーは「カスタム」のロゴ入りで、ブリッジも特別にナイロンサドルを使用しており、マニア心をくすぐる演出のひとつでしょう。長年ブロックマーカーでストップテイル仕様の335に憧れている方は多いはず。弾きこまれるほどに成長が楽しみなギターですね。

 さぁ、ギターヘブンの扉をノッキンオン!!





<お問い合わせ>


石橋楽器 渋谷店
TEL 03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp

<スターキー星:プロフィール>
 プロフェッサー岸本の愛弟子であるデューク工藤に師事、池袋店~御茶ノ水本店を経て、現在は渋谷店にてインポートギターを担当している。日本国内最高レベルのノウハウを持ったスタッフとしてフェンダーのプロダクトスペシャリストに認定されている他、ギブソン・ファクトリーも定期的に訪問して選定買付け等を行っている。彼自身のフェイバリットミュージックはブルースやブルースロックが中心で主に60~70年代ロックを愛聴。
 皆様がますます充実したミュージックライフを送れるよう、アップトゥデイトな情報のご案内、そして一生愛用できるギター捜しを親切丁寧にお手伝いたします。