Ishibashi Mail Magazine Vol.115
今回、紹介するアルバムは日本では意外に知られていないアメリカの女性フォークデュオ、インディゴ・ガールズの通算4枚目のスタジオアルバム「SWAMP OPHELIA」です。 インディーズでの音源もあるようだが、私が始めてインディゴ・ガールズを知ったのは1989年に発売されたメジャー1枚目である「INDIGO GIRLS」である。この時代、スザンヌ・ヴェガやジュリア・フォーダム等の女性シンガーが多く世に出た時期であったが、その中でも特にアコースティック色が濃く、そのハスキーな声は非常に心地よいものだったのです。 インディゴ・ガールズの結成は1985年。エミリー・サリアーズとエイミー・レイのふたりで活動を開始。当時流行の完全なポップス寄りなサウンドスタイルと違い 、ジョニ・ミッチェルやジョーン・バエズのようにアコースティックを前面に出し、ラブソングのみならず、時には政治的なことにも触れたスタイルはとてもアーティスティックに感じたのですね〜。 デビュー前はおもにアメリカ本国を中心に活動を続けていたが、デビューアルバム発売後は大きく変貌を遂げる。それはデビューアルバム「INDIGO GIRLS」がグラミー賞の最優秀コンテンポラリーフォークレコーディング に選ばれてしまったのです。”アメリカン・ドリーム”ってこう言う事を言うんですかね?!(笑) その後もグラミーノミネートはナント7回も! 凄いですよね〜!! 私的に感じることなんですが日本でのグラミー賞の評価って低くありません? グラミーでTOPを獲った者が本国ではえらい事になっているのに、日本では意外に知られていなかったりするんですぅ。ディキシー・チックスもそんな感じですよね。やはり受賞したら直ぐに日本に来てくれるか、来ないかで決まってしまうんですかね〜? だとしたら悲しいことです。 今回紹介のアルバム「SWAMP OPHELIA」も確か全米Top10入りしているアルバムなんですが、日本ではいまいちだった気がします。しかし1曲目の”Fugitive”などは唄い方が昔のボブ・ディランみたいに喋りかけるように歌ったり、5曲目のPower Of Two”などは切々と歌うラブソングであるが、その日常あることの表現がとても叙情的であるのです。ライナーの日本訳を見ていると、歌詞を見ているだけでも読み入ってしまうのは。きっと私だけではないと思います。 じつは彼女たちはいつだったか自分たちが同性愛者であることをカミングアウトしてるんです。そのことを頭に入れるとラブソングの内容はほぼ自分たちのことを歌っているのではと、勝手な表現をしているのです。実に潔くカッコイイのですヮ! しかも、彼女たちはまだ活動を続けているのです。アメリカ国内のクラブハウス巡りだと思うのですが、真近でこの声を聞いてみたいものですね。日本は遠いし、まさかライブハウス巡りというわけにも行かないし難しいよね〜。ホントに見たいアーティストはやはりアメリカやイギリスに行かなければならんのですね。とにかくこの1枚を聞け! バックナンバー |