
Ishibashi Mail Magazine Vol.93
![]() タッキー・プロフィール 1957年 福島県生まれ。 中学1年で初めてギターを弾き、1弦だけで「禁じられた遊び」を弾いて得意げになる。 中学2年からフォークに染まり始め、初めて購入したギターは¥4,500のピアレスのフォークギター。 「F」コードで挫折し現在に至る。 |
マルチ・エフェクターは年々進化して多機能化してくれるのは有難いが、その反面、操作性はどんどん複雑になっていき、マニュアルを読まないと太刀打ちできないような製品が氾濫している。そうした中、ZOOMが掲げたテーマがずばり“マニュアル・レス”……すなわちマニュアルを見なくても簡単に操作できるマルチ・エフェクターだ。それを実現すべく、リリースしたのが新製品のG3である。実際に本機を試奏したギタリストのミサワマサヒロによれば、ガチでマニュアルを見なかったというくらい、使いやすかったという。
まずは見てのとおり、3つのコンパクト・エフェクト・ペダルが並んだような外観となっており、各モジュールごとに大型LCDと3つのノブが配置されているのを確認できるであろう。搭載エフェクトは全107種だが、それぞれを3つのモジュール内で呼び出すようになっており(同時使用エフェクトは3つ)、接続順も自由に組み変えることが可能だ。また大型LCDにはアンプやエフェクターをイラストで表示するところも本機の特徴で、見た目を含め、操作性においてもコンパクト・エフェクターを3つ並べて使っているような感覚で扱え、これが使いやすさの秘訣にもなっている。
サウンド面が気になるところだが、新DSPのZFX IVにより処理能力が大幅アップしたことに伴い、完成度の高いアンプ/エフェクト・モデリングを実現。加えて多数のエンジニアおよびミュージシャンの意見を参考にして、モデリングをイチから作り直したというところに、本機に賭けるZOOMの気合いが感じられる。加えて、スタジオ機器に匹敵するS/N性能を持ち、パッチ・チェンジにおいてはマルチ・エフェクターとして世界最速の5msecを実現。エフェクター/アンプ・シミュレーター以外の機能としては、最大40秒のルーパー及びリアルなPCMサウンドで出力するドラム・マシンも搭載。なおルーパーはエフェクト3モジュールと同時使用することができ、さらにドラム・マシンとの同期も可能となっている。
XLRバランス・アウト端子やUSB端子の装備するなど、入出力インターフェースも充実。本格的なレコーディングから、PCと接続してDAWソフトウェアとの連携も取ることが可能だ。また電源は、電池やACアダプターのみならず、USBバス・パワーでも駆動可能と、まさに至れり尽くせりの機能の充実ぶり。
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