Ishibashi Mail Magazine Vol.54
前回に続き今回もLGシリーズをご紹介いたします。 写真のLG-1はLG-2より更に安価なスモールボディのフラットトップギターとして1947年に登場しました。見た目は殆ど同じだがスペック上で工夫しコストを抑えて製作されました。中身の構造にコストダウンのポイントがあり、LG-2はトップ材を補強する力木が”Xブレーシング”だが、LG-1は”ラダーブレーング”に変更しました。これは通常X状に交差してトップ材に接着する力木をラダー状(梯子状)に横に接着することでシンプルな構造になっており、サウンドホールから覗くと確認することが出来ます。 サウンド的には”Xブレーシング”の方が音量は大きく低音もふくよかであるが、LG-1の”ラダーブレーシング”は輪郭のすっきりとした素朴なサウンドが得られ人気があります。このLG シリーズは他2機種存在します。 まず更に安価なLG-0でこれはトップ材にもマホガニー材を使用したナチュラルフィニッシュのモデルで、トップ材の力木はLG-1同様、”ラダーブレーシング”です。登場したは1958年でLGシリーズの中では最も遅く登場したモデルでありましたが、生産終了になるのはその分遅く、1973年まで存在しました。 セルロイドのピックガードはネジで固定されるなどコストを下げる為の仕様が見られますが、サウンドは深みのあるマホガニーの柔らかさとスモールボディの繊細な高域をミックスしたブルージーなサウンドがでます。 もうひとつの機種としてLG-2のナチュラルバージョンとも言えるLG-3です。これはJ-45はサンバーストJ-50がナチュラルという関係と同じで、細かな違いはブリッジピンが黒でなく白を使用していますが、構造は殆ど同じです。登場したのはLG-2より少し遅れ1946年からですが、後継機種B-25が発売と同時にLG-2と共に生産終了になりました。 最後に1967年製 B-25 Cherry Sunburstをご紹介いたします。写真のようにスプルーストップ、マホガニーサイドバック、ブリッジはトップベリーのアジャスタブル、厚めのラージピックガードとB-25の特徴が良く出ています。B-25シリーズはカラーバリエーションも豊かで、60年代のサンバーストは年式によりサンバーストカラーが淡いものから鮮やかなチェリーサンバーストや赤、黒とソリッドカラーのモデルも存在します。 こうした時代ごとに特徴があり飽きさせないのもギブソンの魅力でもあります。音色も同じモデルでも色々な個性があり、スモールボディながらラージな世界があるのです。オ〜アメリカン! <お問い合わせ> 石橋楽器 池袋店 TEL 03-3980-1484 ikebukuro@ishibashi.co.jp
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