Ishibashi Mail Magazine Vol.53
今回はギブソンスモールボディーの代表作LG-2をご紹介いたします。 LG-2は1942年にLGシリーズの第一弾として登場しました。スプルーストップにマホガニーサイドバックで14フレットジョイント、サイズはコンパクトで手軽に弾けることもありブルースマンからシンガーソングライターに使用され、ブルージーながらメロディアスな部分を持ち合わせた非常に表情豊かなサウンドです。 初期のLG-2も前回のサザンジャンボ同様、ヘッドにバナーがあり”スクリプトロゴ”でした。こうした部分は共通点が多く時代を認識しやすくなっており、1942年から1944年頃には同じように材料不足によりネック材とブロックにマホガニーではなくメイプルやポプラー材が使用されたり、トラスロッドが入っていないネックも存在したりと戦時中の不遇な影響を受けていました。 ボディ材にもサイドバックにメイプルを使用するケースも初期のLG-2にはあり、今でこそマホガニーサイドバックがあたりまえですが、音色はこうしたロッドなしでメイプル材を使用したモデルはパンチの効いたラウドな音がでます。特にネックは“BASEBALL BAT”と表現されるほど太くバッドの芯にあたったときのような力強いサウンドです。 50年代中頃になりますとフィンガーボードは19フレットまでから20フレットまで打つようになり、ピックガードもそれまでのスモールサイズからラージタイプのものに変わります。この仕様変更により音色も変わっていきます。そして60年代にはいりますとそれまでの渋いダークサンバーストから明るいチェリーサンバーストが登場いたします。 今回ご紹介する写真のLG-2も明るめのサンバーストです。1962年にはLG-2はBシリーズへと変更になりますので、写真のものはLG-2の後期スタイルで見た目はB-25に近くになります。例えばバインディングが白/黒/白のトップバインディング、ブリッジはアジャスタブルタイプのトップベリーブリッジなどが上げられます。 数々のマイナーチェンジを重ね時代のトーンを生み出してきたギブソンは時代ごとにモデルをそろえたくなる方やシリーズを全て(LG-1,LG-0,LG-3)そろえたいと思うコレクターもおり、LGシリーズはそれほど価格は高騰していないため大変人気があるのです。オ〜アメリカン! 次回はLGシリーズとBシリーズついて歴史を振り返ってみます。 <お問い合わせ> 石橋楽器 池袋店 TEL 03-3980-1484 ikebukuro@ishibashi.co.jp
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