Ishibashi Mail Magazine Vol.41
ラウンドショルダーのジャンボシリーズで人気のあるJ-50はサンバーストのJ-45に対してナチュラルカラーのモデルとして1945年に発表されました。 J-50は年式によりマイナーチェンジが多く、1960年製の特徴の大きな部分でラージピックガード、アジャスタブルブリッジ仕様でサウンドホールは1リングの装飾が特徴的であります。1963年になりますとサウンドホールの装飾が1リングから2リングになりますので、初期の仕様の1つになります。 ラージピックガードになるのは1955年で、セルロイドのベッコウ柄のピックガードはサイズが変わる前のスモールのティアドロップ型より力強いギブソンのイメージとしてギターの印象がのこります。アジャスタブルブリッジは1956からのオプションで1960年代に入りますとほとんどアジャスタブルになります。ブリッジとサドルには何種類か素材があり、今回掲載のギターはハカランダ材にセラミックのサドルでブラスのアンカーが打ち込まれており、サドルの高さ調整が可能になります。 ギブソンアコースティックはシリアル番号管理により年代がおおよそ判別できるようになっていますが、最近のモデルのようにヘッド裏に刻印されるのは1961年からです。それまではネックブロックにサウンドホールより覗くとファクトリーオーダーナンバーというロットナンバーがスタンプされており、今回のJ-50も覗くとそれが見えます。 近年ギブソン社より発売されたヒストリックコレクションはこの部分を真似ており、8桁のシリアルをヘッド裏ではなくネックブロックにスタンプするなど細かい仕様が限定でありました。なかなかこだわった物でギブソンファンに大変人気があり話題にもなったのも記憶に新しいです。 ネックのシェイプは年代ごとに特徴がありエレキギターと共に太さが異なります。1960年のネックは50年代のやや太めなラウンドネックより若干ネック裏の厚みがなくなります。サウンドにも影響があり高域の抜けがよくなりこのあたりからじゃじゃ馬的な表現がされるギブソンならではのロックテイストなアコースティックサウンドが出てきます。これにアジャスタブルブリッジの構造が更にストロークを弾いたときの独特なリズム感を生みます。 1年違うだけでキャラクターがかなり変わるのもギブソンの面白いところですので、次回は1963年製J-45についてお話したいと思います。ギブソンのアコギは奥が深いんです。オ〜アメリカン! <お問い合わせ> 石橋楽器 渋谷店 TEL 03-3770-1484 shibuya@ishibashi.co.jp
| ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |