豪華なジャケット あけましておめでとうございます。新年1回目にしてこのコーナーも30回目に突入しました。今年も独断と偏見で語らせてもらおうかと思っております。そして、08年の1回目は、やはり私が最も尊敬するギターリスト”デヴィッド・ギルモア”です。
2006年、22年ぶりにソロアルバム「ON THE ISLAND」をリリースしたギルモアはライブ活動も同年より活発化した。前作のライブ映像はアコースティックを前面に出した物であったが、今回のこの映像は完全にエレクトリックが中心である。
しかも今回の映像にはフロイドのキーボード、リック・ライトも参加しており、バックメンバーにも再結成フロイドに参加していたベース、ガイ・プラット等も参加しているところがキーポイントである。何故ならモロ、ピンクフロイドなのだ。
アルバム「ON THE ISLAND」を発売したときのインタビューでギルモアは「2度とピンクフロイドの結成はない」と言っていた。しかし、その後”LIVE8”にて全盛期のフロイドで演奏しているし、あれだけロジャー・ウォータースと犬猿の仲であったが一緒のステージに立っているのは紛れも無い事実である。そしてこの映像といえばほぼピンク・フロイドの楽曲である。なんだかんだ言っているが、このサウンドがギルモアの全てなのである。
フロイドの映像と比べるとギミックは少ないが、やはりパフォーマンスの充実度は文句なしの三ツ星である。ギターの音もモチロン泣いているのだ。その泣きのサウンドを生み出しているのがトレードマークのブラック・ストラトキャスターである。
再結成フロイド時代にはスモール・ヘッドのストラトにEMGのピックアップというのが定番であったが、最近はまた70年代にのトレードマークに戻ったようだ。この他にも映像の中にはギブソン・ヒストリックの56年レスポールやグレッチのデュオ・ジェットなども登場する。そして、エフェクターはピート・コニッシュで固めているが相変わらずコンパクトエフェクターが大好きなようである。アンプは昔からハイワットのDR-103を使用。この辺は変わっていないアイテムだが最近、ギルモアのシグネチャーアンプも出たようだ。ケーブルにもこだわりがあり、全てエヴィデンス・オーディオにて結線しているのがわかる。この様な細かなこだわりがあの”超越したサウンド”を生みだすのだ!
そしてこの映像のスゴイ点は演奏だけではなく、収録時間も物凄い!特典映像も全て入れると5時間半ほどになる。また。ゲストもデビッド・ボウイ、グラハム・ナッシュ、デビッド・クロスビー、ロバート・ワイアットと大御所がガンガン出てくるのである。ロンドンでの収録ならではのゲスト出演という感じである。
以前、インタビューにてあまり大掛かりなツアーは行わないといっていたが、せめて日本には来ていただきたい。生のギルモアを見たのは既に21年も前のことであるが、今でも変わっていないそのスタイルを拝みたい者は多いはずである。
[REMEMBER THAT NIGHT / DAVID GILMOUR]
1.SPEAK TO ME 2.BREATHE 3.TIME 4.BREATHE (reprise) 5.CASTELLORZON 6.ON THE ISLAND 7.THE BLUE 8.RED SKY AT NIGHT 9.THIS HEAVEN 10.THEN I CLOSE MY EYES 11.SMILE 12.TAKE A BREATH 13.A POCKETFUL OF STONES 14.WHERE WE START 15.SHINE ON YOU CRAZY DIAMOND 16.FAT OLD SUN 17.COMING BACK TO LIFE 18.HIGH HOPE 19.ECHOES 20.WISH YOU WERE HERE 21.FIND THE COST OF FREEDOM 22.ARNOLD LAYNE (feat:David Bowie) 23.COMFORTABLY NUMB (feat:David Bowie)
AND MORE (Bonus Disc)
David Gilmour (Gt,Vo) Richard Wright (Key,Vo) Phil Manzanera (Gt,Vo) Jon Carin (Key,Lap St-G,Vo) Guy Pratt (Ba,Gt,Vo) Steve Distanislso (Dr,Vo) Dick Parry (Sax,Key)
Guests: David Bowie,David Crosby,Graham Nash,Robert Wyatt | 中ジャケもこんなに豪華な内容
ソロアルバムは全6作。前作はもちろんリマスター化 |