懐かしのキーボード達
《シンセサイザー以前/リリコーン(Lyricon)》

アメリカのコンピュ・トーン社が開発した元祖ウィンド・シ ンセサイザーで、管楽器的コントローラとケース一体型のシンセサイザー部分から 構成されていました。70年代に国内に輸入されたと記憶しておりますが、当時で100 万を超える価格と、その操作性の難しさ(?)からか、もしくは音楽的な問題からか、 国内での発売数は数える程だったと思います。コントローラには、ダミーのリード、 圧力センサー(実際は光センサーを利用していた)、音程スイッチとなっているキー があり、殆ど今日のウィンド・シンセと大きく変わりません。このコントローラーか らの演奏データは、CV、GATEと圧力センサーからの電圧信号で、音自体はシンセサイ ザー部分が受け持つわけですが、鍵盤による演奏に比べると、はるかに管楽器的ニュ アンスの演奏が可能でした。この楽器を使ったミュージシャンにミスター・リリコン と呼ばれたトム・スコットが居ました。彼の名盤「ストリート・ビート」の中でその サウンドを聴くことが出来ます。その後、国内でもAKAIやYAHAMA、既に製造を中止し てしまいましたがSTINGやBIASなどから、○○リリコンと呼ばれる製品が発売されま した。

Lyricon リリコンのコントローラとケース一体型の音源部分
今にち発売されても遜色が無いほど洗練されたデザインだ。

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