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ナット


弦の一方の支持端で、弦長、弦間隔、弦高もここで決定される。
材質は象牙などの骨角系のものとプラスチック系のものが主であるが、 ブラス製のものも使用されている。
ナットでは特に開放長の場合、サスティン、音色に影響が出るわけだが、 0フレットのない場合のフレットとナットの音色差をなくし、 重量によるサスティン増大効果をもたらすためにブラス製が用いられるようになってきた。
またナットの溝はチューニング、あるいはタッチに影響を及ぼす。
溝の仕上げが悪いと弦の摩擦により微妙なチューニングが取りにくくなったり、 ローポジション(特に1〜2フレット)でのタッチが固くなってしまったりする。


●ナットの種類。

ごく一般的なギターのナット。素材は象牙やプラスチックが殆どであるが、 諸般の事情で象牙は減ってくると思われる。ナット部分が0フレットとなる。
ナット自体に大きな違いはないが、0フレットが別に打ち込んである。 メリットとしては、先に記載されているように0フレットとの音色差を無くせる他、フレットの溝切りの 違いによるビリつきを無くせ、弦高を低く設定できるなどがある。
画期的なアーミング・システムとして登場した フロイト・ローズなどが採用した完全ロック式のナット。弦をナット上で押さえつける事により、 弦が指板側からペグ側に引っ張られるために発生するチューニングの狂いを無くしている。 ビスで挟み込むため受け側のナットを変える必要がある。