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弦の基本的な選び方


弦の種類は,「材質」と「ゲージ(太さ)」で決まるものなんだ。 材質が違えばそれぞれの材質独特の音質が得られるということになる。 でもギターの種類が決まるとある程度弦の材質も決まってしまって, そんなにたくさんの種類から選べるというものではないんだ。 同じ材質の弦であれば,ゲージが太いほど弦の張りが強くて,つまり硬い。 音量は大きくなるし,音質的にも太い音になるんだ。 ただ,当然弦が硬いのでチョーキングやビブラートはしにくいし, 場合によっては弦を押さえるだけでも左手の指が痛くなるかも知れないよね。 この辺の兼ね合いで,自分にもっとも適したゲージを選ぶとよいだろう。


☆エレキギターの場合
現在エレキ・ギターの弦で一般的なものはニッケル・メッキのラウンド・ワウンド弦だ。 ゲージ的には1弦が0.009インチ,6弦が0.042インチの「スーパー・ライト・ゲージ」か, 1弦が0.01インチ,6弦が0.046インチの「レギュラー・ライト・ゲージ」あたりが よく使われているみたいだ。ギターを買った時に張ってある弦もだいたいこの辺だろう。 これ以外の弦としては,巻線がステンレスのものや, ジャズ用のフラット・ワウンド(テープ状の巻線が巻かれている)弦などもあるよ。 ゲージに関しても最近は1弦のゲージが0.0005インチ刻みで用意されているので, より自分の好み合わせてゲージを選べるようになってるんだ。


☆フォークギターの場合
フォーク・ギターの弦は3〜6弦が巻弦になっているのが普通だね。 巻弦の巻線には金色の金属が使われていて,ブロンズ・ワウンドと呼ばれてる。 これは特に生ギターとしての響きのいい材質が選ばれてるということなんだ。 弦メーカーでは合金の比率を変えたり,フォスファー・ブロンズなど 成分を変えた弦なども開発している。またコンパウンド・ゲージなどと呼ばれる, 巻弦の芯線に化学繊維を使った弦もあるよ。この弦は普通銀色だ。 ゲージはエレキよりも太いのが普通で,1弦が0.012インチくらいのものを レギュラー・ライト・ゲージと呼んでいる。ブロンズの巻線は成分の違うものがいろいろあって, それぞれに特徴的な音質を持っているけど,これは使ってみないと分からないね。


☆ベースの場合
ベース弦の場合も今もっともよく使われるのはニッケル・ラウンド・ワウンドの 「ロング・スケール(LONG SCALE)」だね。ゲージでは1弦が0.045インチか0.05インチ, 4弦が0.1インチか0.105インチというあたりが多用されてる。 ベース弦にもフラット・ワウンド弦はあって,結構ファンも多いみたいだ。 ロング・スケールのベース弦は使うベースによっては,弦の長さが足りなくなる場合や, 長すぎて困る場合があるんだ。そんな時のために「スーパー・ロング」や 「ミディアム・スケール」という弦も用意されてるゾ。
☆クラシックギターの場合
ガット弦にもゲージはいろいろあるんだけれど,パッケージに数字で表示されてることは 少ないみたいだ。テンション(張力)の強さの違いで表示されてることが多い。 やはりメーカーや種類の違いで音質は違うようなので,いろいろ試す必要があるかも。