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ボビーデュコフ アルト メタル Dチェンバー。

写真でもお解り頂けるように、極端に浅いバッフルと、直線的な角度で作られたチェンバーは従来のマウスピースとは明らかに異なるサウンドを持ち、スピード感、エッジ、金属的な響き、フラジオ(High F#より高い音域を特殊なフィンガリングとアムブシュア、息の入れ方の工夫で出す奏法) の出しやすさなどで、圧倒的な支持を持つマウスピースとなりました。

アルトサックスでデュコフを使用する代表的なプレイヤーがデビッドサンボーンです。

かなり前ですが、サンボーンのアルバムを聴いたとき(その時はCDはまだ無くてレコードでしたが)今まで聴いたことのないような金属的でかっこよく、フラジオ音域でメロディックに歌う奏法に、ものすごい新鮮さを感じ、その時持っていた、ハードラバー製のマウスピースでまねをしようとしても全く似た音が出なかったのを覚えています。
その後にスクエアの伊東タケシさんが、このデュコフを使って日本のフュージョンブームを作ったり、最近では女性サックスプレイヤーのキャンディーダルファーなどがデュコフを使って活躍しています。
付属のリガチャーはお世辞にも良いとは言えるものではなく、プロ奏者や音にこだわるプレイヤーは殆ど他のメーカーのリガチャーを使用しています。
サンボーン系のサウンドを出すプレイヤーの殆どは、ハリソンハーツリガチャーを使用しているようです。
少し、やわらかさを出したいプレイヤーはロブナーリガチャーの組み合わせが多いようです。
今回、紹介したDチェンバーモデルが代表的なもので、初心者の方にはD5〜D6番、中級以上の方はD7〜D8番を使用する事が多いようです。
他のモデルとしては、ややサウンドを落ち着かしたFモデル、若干暗めのLDモデル、作りの制度を良くしたPモデルなどがありますが、現在あまり輸入されていません。
かなり、くせの強いマウスピースなので、通常のハードラバー製のマウスピースのアムブシュアで吹いても、デュコフ本来のサウンドは出ないので、慣れるまで練習が必要です。