「これは いったい なんですか?」第一本目~ロータリートランペット編

モンケのロータリートランペットが中古で入荷しております。ちょっとだけ解析してみます。

2016-04-08
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お花見の季節がやってまいりましたね!
花粉はつらいですが、皆様お花見されました? 私はもちろん行きましたよ?、雨上がりで天候がよろしくなかったですけど・・・

さて、新シリーズ「これは いったい なんですか?」
早速始めていこうと思います。
なんと言うか、楽器屋のクセに何を言っているんだ?という感じもしますが
言葉のアヤというか・・・面白さ重視といいますか・・・

今回のテーマはロータリートランペット。
たまたま中古のモンケが入ってきましたので、見て行きましょう!


そもそもロータリートランペットにどういう印象もってらっしゃいますか?

ピストンバルブじゃないトランペット
とか
柔らかい音!
とか・・・

ですかね?

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もちろん正解です。
このロータリーバルブこそが大きな特徴の一つ。
しかし、考えてみれば、ピストンが付いてるトランペットだって、
トランペットにただピストンが付いてる楽器

ただそれだけですから、いくらロータリーのレアリティが高いとはいえ、正直なところもてはやす気にはなれませんね。
・・・バルブについては、コルネットも含めてお話したいなと考えておりますが・・・長くなりそうなのでまた後日。

しかし、このバルブの差以外に、もう一つ決定的な違いがあります。
それは、
リードパイプの長さ!
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ピストントランペットは、リードパイプ、主管抜き差し管を伝って、バルブにたどり着きます。
この間に、管が広がったりしています。
微妙にわかりやすい図↓
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長いっすね。
長いんです。

しかし、ロータリートランペットはマウスピースからリードパイプを伝って、
いきなりバルブに突入するんですね。この間にはそんなにテーパーがありません。
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で、トランペットはロータリーだろうがピストンだろうが、基本は円筒(テーパー、つまり広がりが無い)形状ですが、ベルとリードパイプが円錐(テーパーがある、広がっていく)形状なワケです。

そこで両者の違いをおさらいしますと、
ピストントランペットは先ほども解説したとおり、バルブよりもうしろの管、ベルが短いんですね。
ロータリートランペットはバルブよりうしろの管が長い。
リードパイプとベルの長さの比率により、ここまで音色に差が出ているものだと考えてOKだと思います。

バルブの後でガーーーっとテーパーがついてベルが広がっているからこそこのビューティーホゥな音色が出てきてるんだと思っております。


なので、ロータリートランペットは、ピストントランペットと比べると、極端にボアサイズが小さいものが多いです。
それもそのはず。別に管がとっても細いわけじゃあないんです。テーパーがほとんど付かないうちにバルブに突入しますから、細いうちに迂回間が来るわけです。
両者を迂回間のボアサイズで比較すること自体がナンセンスではありますが。

若干話が逸れますが、
楽器の進化って、芸術的な側面と、ビジネス的な側面があって
ピストントランペットやサックスはビジネス的な影響を強く受けて、
近年のような似たり寄ったりなルックスにだんだんと収束してきたんじゃないかな?
と個人的には考えております。
あのメーカーがやってるから負けずにモデルチェンジ!新発売!お前ら新しいモデル作れ!
的な感じで。

リンゴのスマートフォンが流行ってからというものの、
ケータイショップは似たようなルックスのデバイスで埋め尽くされてますからね。

ロータリートランペットはそういった戦いに参加してこなかったんでしょうか?
ここ数十年、メーカーごとに己の道を歩んでいるような・・・(笑)

第一本目~ロータリートランペット編 おわり
次回こ更新をお楽しみに。
宜しくお願いします!

最後に今回のネタになった楽器の商品ページをご紹介します
担当 こばやし


ところで、この楽器・・・
スチームパンク感すごい・・・すごくないですか?
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蒸気機関積んでそう・・・
KOBAYASHI

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イシバシ楽器WINDPAL管楽器専門店

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