Ishibashi Mail Magazine Vol.15 |
GRETSCH SILVER JET (6129)1961年製
アメリカを代表するトラディショナルブランドで忘れてはいけないのが、 ”グレッチカンパニー”!創業は古くドイツからの移民として、創業者 フレッドグレッチがブルックリンに渡ったのが1883年。以来、アーチ トップギターを1933年に製作してから、古き良きアメリカンデザインを 継承し現在まで続く名門ブランド。数々のトップアーティストに愛用 され、特にチェットアトキンスの名を冠したシグネイチャーシリーズは、 大好評で50-60年代のグレッチを不動の物としてきました。ところが、 1967年にボールドウィン社による買収、1978年にはカスタム社と 次々に買収&商品解体が行われていく運命を辿り現在に至る。
今回は、ブライアン&布袋氏&チャー氏のスーパーバンドに合わせ、 グレッチの中でも最上位機種であるシルバージェットをご紹介します。
グレッチ社を代表するセミホロー構造をもつ"DUO-JET"シリーズの代表機種。 1953年の中旬にDUO-JETが発売されて以来、徐々にマイナーチェンジが 施され、トップにシルバースパークルをあしらったモデルとして、シルバー ジェットは1955年のいモデルネーム"6129"として発売される。 現在ではシルバースパークルをよく見かけるが、実は様々なスパークル カラーが用意されていた。ゴールド、シャンパン、バーガンディー、 タンジェリン等の20種類近いバリエーションは、同社が製作しているドラムに 使用する装飾用が使用されてたものを流用して1962年まで製作されている。
1958年には、今回登場のフィルタートロンピックアップ搭載モデルが 登場し、この頃のフィルタートロンには"PATENT APPLIED FOR"の刻印が入り、 ギブソンと同じく略して”パフ”と呼ばれている。ちなみに、1958年の メーカー販売価格はDUO-JETで$300、ジェットファイヤーバードで$310、 シルバージェットで$320と当時の上位機種である価格設定となっている。
50年代のグレッチでは、シングルカッタウェイタイプのJETシリーズを製作 しているが、1962年にはダブルカッタウェイへとモデルチェンジを行っている。 ギブソン社も同じく1962年にSG-LESPAULモデルへと変化した時期であり、 サウンドとプレイ方法(奏法)の変化からハイポジションが弾きやすいダブル カッタウェイにする事でプレイを可能としているが、デザインの面で考えると、 お互いが意識した競合メーカーで有ったことが伺われる。このダブルカッタ ウェイのモデルは1970年まで製作された。
現在では、シルバージェットは、その美しさからしばしば50年代を代表する コレクターズアイテムとして登場する事が多い。また、保管状態の良い物が多く 存在するが、殆どのシルバージェットはコレクションされ、流通する球数は限り なくゼロに近い状況である。 そんな中、ブライアンセッツァーはヴィンテージのシルバージェットを使用し、 当時のロカビリーサウンドを聞かせてくる代表選手として数々のアルバムを 残している。
まさにレジェンダリ〜!
<お問い合わせ> 石橋楽器 渋谷店 TEL 03-3770-1484 shibuya@ishibashi.co.jp
<プロフェッサー岸本:プロフィール> 平成8年入社。現渋谷店のサブマネージャー。 ヴェンテージギターに関しての知識はイシバシでNo.1! プロミュージシャンもお得意様にとても多く、彼のマインドに惚れ込み 多数お店に通っていただいている。 また、英語力もまずまずの為、直接ギター工場のマスター・ビルダーと 話し合いする事も。彼自身のフェイバリット・ミュージックは カントリーロック、ブルーグラス等。 「親切丁寧な接客」をモットーに、ヴィンテージギター、高額ギターの ご相談等、いつでも渋谷店にてお待ちしております。
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