Ishibashi Mail Magazine Vol.12

Chapter:6 LIVE AT THE REGAL THEATRE HITCHIN 1983 / THIN LIZZY


解散ツアー前の映像があることはブートレッグ屋で知ってはいたけど、こんなに
きれいな映像でDVD化されることを待ち望んでいました。ジョン・サイクスが
加入して間もなくの、フェアウェル・ツアー始まりの頃のライブである。

 前作「Renegade」の不振、スコット・ゴーハムのドラッグ問題等で、バンドは
存続出来なくなり、83年に解散を決定的にする。このライブは名盤「Thunder And
Lightning」の発売少し前に行われたものであり、リジーに加入したてのジョン・
サイクスが見られる。また、このライブはTV用に行われたライブでもある為、
少し選曲には不満が残るがそこは貴重と言うことで我慢できる。
 リジーにはこの他にも76年、ブライアン・ロバートソン在籍時代の名作映像「Live
And Dangerous」や78年のゲイリー・ムーア在籍時の映像「The Boys Are Back In
The Town」などがある。こちらも見る価値大ありです!

 そしてこのライブの中でジョンが持っているギターがギブソン・レスポール・カスタム。
このLPは当時、国内のメーカーが挙ってコピー物を作ったギターで、ミラー・ピック
ガードにオープン・ハムバッカーPUという、当時にしては斬新なルックスで
ギター・キッズ(古い呼び方!)の注目の的であった。
ピック・アップはGibson社の”ダーティー・フィンガーズ”を搭載してることで、この
PUが一時期市場に無くなったのもよく覚えている。

 この頃のジョン・サイクスは確か20代前半で、究極のベーシスト”フィル・リノット”
とは相当、歳が離れていたに違いない。(ほんとは若かったのかな?)
しかし、雑誌等でこの二人が並んで拳を立てているポーズは、非常にカッコよく
当時のアーティストもメタル・キッズも皆、このようなポーズをよくとっていた。
 そしてこのフェアウェル・ツアーで最後の日本公演も行われたが、私の見に行った
公演はフィルの状態がすこぶる悪く、ライブの出来栄えとしてはあまり良い印象が
なかった。しかし、その3年後にフィルが他界してしまい、今となってはもっと良く
見ておくんだったと後悔もしている。

 ジョン・サイクスはこのあと”ブルー・マーダー”で来日、そして98年には自身の
アルバムのプロモーションの為、当社のロックサイドにてトークショーとサイン会を
行ってくれた。その時の進行を私が勤めたが、非常に気を使ってくれるナイス・ガイ
だったのをよく記憶している。最近では活動が伝わってこないが、また派手なアク
ションでギターを弾きまくる姿が見たいものだ!




[LIVE AT THE REGAL THEATRE HITCHIN 1983 / THIN LIZZY]

1.JAILBREAK
2.THIS IS THE ONE
3.COLD SWEAT
4.THE SUN GOES DOWN
5.HOLY WAR
6.THE BOYS ARE BACK IN TOWN
7.ROSALIE
8.BABY PLEASE DON'T GO

Phil Lynott(Ba,Vo)
Scott Gorham(G)
John Sykes(G)
Darren Wharton(Key)
Brian Downey(Dr)


83年フェアウェル・ツアーのチケット

「The Boys Are Back In The Town」のLDジャケット

ロックサイドでのインストア・イベントで、お礼にサインしてくれました。


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