Ishibashi Mail Magazine Vol.2

第2話 マイケルシェンカーとCRY BABY

1981年8月12日(水) 日本武道館


【当日のチケット】





【ガムテが貼ってあるのがわかる】



【81年のツアーパンフレット】
この年の夏は非常にタイトなスケジュールで、7月は31日に
ジャーニー、8月は12日MSG、26日レインボー、9月は4日に
JL&C、7日にクラフトワーク、17日にBOW WOW、30日にREOスピード
ワゴンと休日は殆どライブを見に行っている状態であった。
この頃日本ではMSGは相当なブームになっており、楽器店での
試奏の定番は「アームド・アンド・レディ」、ハードロックに
全く無縁な私の上司であるI部長も来日公演を見に行っている状況で
あった!
武道館に入るとまず目立ったのがコージーのドラムセット。前の
年にレインボーで来日していたが、来日のたびに所属バンドが
違うのも彼ならではの行動だと思う。

オープニングSE、例の「地獄の黙示禄」テーマが流れ始めると
一気に会場はピークになる。オープニングは当然「アームド・
アンド・レディ」、舞台の上手にマイケル発見。相変わらず
ダサいステージアクションであるが、それがまたカッコイイ!
来ている皮ジャンの右胸にヤマハのコージー・バッチを付けて
いるのも見えたゼ!「アイ・ウォント・モア」、「イン・トゥ・
ジ・アリーナ」と名曲オンパレードで、途中「1812年」を含む
コージーのドラムソロがとにかくカッコよかった。
アンコールは「ドクター・ドクター」を含む2曲、最後まで集中
して見ることの出来るコンサートであった。
この模様は後に「One Night At Budokan」というタイトルで
アルバム化されよく聞いたものだ。2001年には「飛翔伝説〜MSG
武道館ライヴ・完全版」と称しコンプリート版と変化し、CDにて
発売された。しかも紙ジャケ仕様となればファンは買わずには
いられないアイテムに違いない。

そのマイケルが欠かさず使用しているエフェクターはダダ1つ、
JEN 社製「CRY BABY」しか見た事が無い。その昔はトーマス等も
使っていたと言われているが、表出はJENのみだと思う。
時期によって「CRY BABY」や「CRY BABY SUPER」であったりと
様々であるがお気に入りはJENの様だ。84年にSUPER ROCKで来日
の際には、良い「CRY BABY」を探すためにロックサイドに自ら
来店し、5個以上を試奏し購入していった。この際、本人が気に
していた点はペダルの硬さとリーチであった。トーンは後でカム
の位置をずらして好みのトーンに変えるからよいとも言っていたが
位置を教えてくれといったら、簡単に断られたのを覚えている。

また、ライブではケーブルがワウのジャックから抜けないように
ガムテでワウ上部にケーブルが括り付けてあったのも、マイケル
ならではのアバウトさが見られる。ケーブルも当時はあまり良質の
ケーブルが流通していなかった時代に、白いジャックに「Whirl
Wind」のロゴ文字、とても欲しかったアイテムでした。

2006年、今年MSGがやってくる。あのコモッた音は健在なのだろうか。
ファンとして欲を言えばDEANのVではなく、あの白黒FVで登場して
欲しいと思う今日この頃である。



【84年来日時にロックサイドスタッフと】


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