Ishibashi Mail Magazine Vol.9

Chapter:3 LIVE'85 / ERIC CLAPTON
今年もクラプトンがやってくる。しかも武道館10Daysとぶっちぎりである。
数年前、確かライブ活動は行わないので今回が最後のTOURといっていた様な
気がするが、気にせずライブやるのがミュージシャンである。

 さて今回紹介するのは85年「BEHIND THE SUN」TOURでのライブ映像。85年
5月、アメリカ・コネチカット州ハートフォード・シビックセンターで行われ
、今ではあまり見られない35mmフィルムを使用して撮影されたもの。映画チック
で非常に貴重な雰囲気が画面を通じて伝わってくる。

 クラプトン自体、このアルバムを境に少し音楽性が変わったともいえる
ターニング・ポイントのような時期と勝手に解釈している。バックメンバーには
私の大好きなベーシスト「ドナルド"ダック”ダン」を起用しており、古いサ
ウンドも少し覗かせているところが憎い。「BEHIND THE SUN」ではネーザン・
イーストや今は亡きジェフ・ポーカロなども参加しているがライブでは70年代
サウンドが随所に見られる。

 1曲目は”タルサ・タイム”で始まるが、ここでは発売されて間もなかった、
”クラプトン・モデル”STのピューターで御大登場。しかし、3曲目のボブ・マー
リーの曲、”アイ・ショット・ザ・シェリフ”であの”ブラッキー”に持ち替え
るのだ。やはり、私は余り歪んでいない”ブラッキー”の枯れた生音が非常に
好きである。ミッド・ブーストが付いている現在のクラプトンSTも悪くないが
やはりこの枯れたサウンドがエリック・クラプトンだと思う。確かに”フォーエ
ヴァー・マン”等の新しい曲は”ブラッキーでない方が良いと思うが、”ワン
ダフル・ナイト”などは”ブラッキー”の方が更に泣いてますよ!

 ”ブラッキー”が老朽化のため(失礼!)、TOURで使われなくなったのも
この年のツアーの終了時であるため、クラプトンが弾いている”ブラッキー”の
映像は「ライブ・エイド」の映像を抜かしては、最後ではないかと思う。その”ブ
ラッキー”は2004年にオークションにかけられ、1億円以上の金額で落札され
話題を読んでいた。

 そして2006年11月24日、遂にこの”ブラッキー”が完全再現され、フェンダー
カスタム・ショップのトリビュート・シリーズとして発売される。なんと全世界
275本限定という物凄い少ない数である。当然、価格は高額になるがクラプトン
自身も手にして、だいぶ気に入っているらしい。もしかしたら日本公演でその
弾いている姿が見れるかもしれない。




「LIVE '85 / ERIC CLAPTON」
1.TULSA TIME
2.MOTHERLESS CHILDREN
3.I SHOT THE SHERIFF
4.SAME OLD BULES
5.BLUES POWER
6.TANGLED IN LOVE
7.SHE'S WAITING
8.WONDERFUL NIGHT
9.LAY DOWN SALLY
10.BADGE
11.LET IN RAIN
12.COCAINE
13.FOREVER MAN
14.LAYLA

Eric Clapton (G)
Donald "Duck" Dunn (B)
Jamie Oldaker (Dr)
Tim Renwick (G)
Chris Stainton (Key)
Marcy Levy (Cho)
Shaun Murphy (Cho)


フェンダー・カスタムショップ
トリビュート・シリーズ 
「エリック・クラプトンズ・ブラッキー」↓
https://www.fender.jp/blackie/



LIVE 85 LD盤ジャケット


LD盤・裏ジャケのブラッキーとミュージックマン


ブラッキー掲載の古い写真集


アナログ盤「スローハンド」、ジャケット見開き


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