ドラマーとしてまず揃えていただきたいアイテムの一つ「ドラムペダル」。 各メーカーとも数多くの種類が発売されていますが最高峰モデルといわれるモデル には共通点がある。1つはアンダープレートが付いている、もう一つはチェーン・ ドライブだということである。
そこでまずアンダープレートとは何ぞや?ペダルの下部に付いている板で靴で言う 底のようなものであり、これが付いていることによりペダルの稼動時のブレがなく なり、暴れなくなります。このことから安定性が更に増すということです。 反対にアンダープレートのない物を好む方の特徴として、ペダルに遊びが欲しいとか 小口径のバスドラやヴィンテージのドラムを叩いている方などが、跳ね返りが大きく なるのを防ぐ為に使われるパターンもあり、特にジャズドラマーに人気がある。 その昔、YAMAHA FP-720という銘器があった。多くのプロドラマーに愛されたペダル であるが、これもアンダープレート無しであった。 ただ、ロックドラマーの多くはアンダープレート付きのものを使っている。
次にドライブシステムですが大きく分けてチェーン・ドライブ、ベルト・ドライブ、 ダイレクト・ドライブの3種類になる。最も古いドライブがダイレクト・ドライブで ジョン・ボーナムが使用していたことでも有名なラディック「スピードキング」が正に ダイレクト・ドライブの基本である。利点としてはプレートと駆動が直結しているので 細かいニュアンスも伝える事ができるが、パワーヒッターには足にかかる負担が大きい ために、膝を壊すドラマーもいたといわれている。
これを応用して作られたのがベルト・ドライブでダイレクト・ドライブに比べると駆動 ノイズが少なく、レコーディング等に重宝したといわれている。そしてチェーン・ドライ ブの出現。始まりはDWであるが殆どのメーカーがいまこの駆動システムとなる。一般的 に使われるチェーンの利点としては耐久性で、ベルト・ドライブに比べ伸びる事がなく スクエアーなプレイに向いている。反対に少しルーズなグルーヴ感を出すのにベルト・ ドライブを使うプレイヤーも少なくない。 また、良くある質問でチェーン1本は2本より切れやすいかというのがあるが、まずチェ ーンは切れる事は無い。しかし、1本の方が軽く感じプレートの横揺れが少し感じる場合 がある。このことから2本チェーンの方がブレが無いという事が確認出来る。
次に価格面。価格差で大きく変わる事はアンダープレートの有無もあるが、ヒンジの グレードも価格で大きく変わる。当然、高額品についているヒンジはスムーズな動きを するだけでなく、耐久性にも優れている。価格が高いから良いという訳ではないが、安心 して使えるという点では高額クラスをお薦めする。しかし、プロの中には一番安いクラスの ペダルを使っている方もいる。要するに
上手いヤツは何使っても上手いんです!
ペダルはドラマーにとってスティックの次に自分のものを使用してもらいたいアイテム の一つです。上記のことを頭に入れ、自分のペダルを選びましょう。 これが解ればドラムペダルに関してはマイペンライ!
次回はペダルのカムやビーターのお話をしましょう。
商品に関するお問合せは、ロックサイドまで。 TEL.03-3292-1484 rock@ishibashi.co.jp
<マイペンライ永井 プロフィール>
昭和61年入社 池袋店、横浜店、サウンドメディア 津田沼店と渡り歩き、約2年前にお茶の水エリアに勤務。 昨年8月からロックサイドのドラムフロアーに就任し 現在に至る。 自らもバンド活動をし、熟年ハードロックバンド 「クラッシュ・グルーヴ」でドラムを叩いている。 タイ国をこよなく愛す、当社一のドラム博士でもある。
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ダイレクトドライブのペダル YAMAHA FP-9410
ダブルチェーンのペダル DW 5000シリーズ
アンダープレートの無いペダル TAMA HP-60
ベルトドライブのペダル YAMAHA FP8110
DWのヒンジ部
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