Ishibashi Mail Magazine Vol.33

Fender CustomTelecaseter 1969-1971
1959年に発表されたカスタムテレキャスター。アルダーボディーのテレキャスターは
それまでのアッシュ材を使用してきたテレキャスターとは違い、甘くブルージーな
音色を兼ね備えている。

 1959年というとストラトキャスターのローズスラブ指版が登場した年と同じで、
3トーンサンバーストも同じく採用された年でもある。最初の2年ほどは今ではハニー
バーストと呼ばれており、理由は3トーンのサンバーストが褪色しやすく中間の赤みが
ない2トーンカラー風になるものが多く、見た目でハニーサンバーストと呼ばれる事が
多い。

 ロゴは最初”スパゲティーロゴ”で、”トランジションロゴ”に変わるのがストラト
が1964年に対し、カスタムテレキャスターは1966年で、このカスタムテレキャスターは
最初の”スパゲッティーロゴ”から金文字ロゴが使用されていた。今回の年式のものは
”モダンロゴ”と呼ばれており、この時期にはカスタムテレキャスターのモデル名が
ないものも存在する。
 ロゴの変わる年はモデルごとにより若干ずれがあり、なかなか覚えるのが厄介な
部分でもある。カスタムテレキャスターの一番クールで目に付くのが、やはり白バイン
ディングでボディ外周を巻かれたスタイルである。
 これはアコースティックでは当たり前のスタイルだがエレキに採用する事により
テレキャスターのサンバーストのルックスはしまりのある渋い物になった。

 また以外に知られていないのがボディの厚みにもう一つ薄いものが存在する事で、
レギュラーよりもボディー厚が1/8インチ(約3ミリ強)薄いものも存在する。
これはフェンダーエレキのなかでも弾いてみなければ特に分からない音のする名器であり
見つけたら衝動買いする方も多い。フェンダー社にオーダーをしてみた事もあるが、
殆どがレギュラーの厚さで一度削り上げる為、この少ないオーダーの為に設定を変える
必要があり困難であることから実現はしなかった。

 1969年頃のものには貼りメイプルの物もあり、一度この貼りメイプルで薄ボディーの
ものが渋谷店にも入荷した事があるがもちろん即売であった。
 1972年には生産が中止されるが近年ではそのルックスの渋さからフェンダージャパン、
USA製からも復刻モデルが発売されるほど人気があるモデルである。
見慣れたルックスだが当時の本物はほとんどみないフェンダー社のなかでも貴重な
モデルである。オ〜アメリカン!



<お問い合わせ>
石橋楽器 渋谷店
TEL 03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp





<デューク工藤:プロフィール>
プロフェッサー岸本に師事し今年渋谷店勤務5年目
数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。
彼自身のフェイバリットミュージックは60年代から70年代の
ロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。
宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店
お待ちしております。














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