Ishibashi Mail Magazine Vol.31

Chapter:25 WORKS ORCHESTRAL TOUR / EMERSON,LAKE AND PALMER

先日のBSでやった「黄金のロック/ELPライブ」ご覧になりましたか?かっこよかったですね〜!
デビュー間もなく行ったライブはファーストアルバムからの選曲ばかりで、非常に新鮮であり
ました。グレッグ・レイクも痩せてたしね。あれを見たらこの映像のことを書かなければと思い
今回はこの「WORKS ORCHESTRAL TOUR」となった訳です。

 この映像が収録されたのは1977年、アルバム「WORKS」が発売された年に行った映像と同タイ
トルのツアーで、カナダ・モントリオールのオリンピックスタジアムにて収録されたものである。
いつものELPのツアーと大きく違うところは総勢65名ものオーケストラを従えてのツアーで、
5月から始まったこのツアーは8月27日のこの映像の最終公演まで約3ヶ月間おこなわれた。
 当然であるがチケットは全公演ソールドアウトであったが、70名近いオーケストラとその倍
以上のスタッフを従えてのツアーはバンドの財政を圧迫し、大赤字のツアーだったと後に報じら
れているのは有名な話である。

 もともとこの映像は劇場公開用に撮影されているため、カメラアングルは申し分ない。海外では
80年代に一度「LIVE77」というタイトルでビデオのみ発売されいたようだが、私はこの映像を
海賊版で所有していた。言うまでもなく画像は最悪であった。完全にキレイな画像で発売される
のを首を長くして待っていたところ、いまから数年前にELPのWEBサイトで発売しているのを
見つけたのです。その数ヵ月後日本にも限定入荷し、ようやく待望の入手となった訳です。

 映像の中でキース・エマーソンが使用している楽器がまず目にとまります。いつもだとMoogの
山とハモンドに囲まれているのですが、このツアーからエマーソンの機材に大きな変化が起きた
のです。それがYAMAHA GX-1で、当時の技術を結集してつくられたマルチシンセなのです。
価格は当時500万くらいしていたと思いますが、このGX-1のブラック・バージョンを映像の中では
使用しています。ちなみに”Fanfare For The Common Man"のPVのなかでは、このホワイト・バー
ジョンを使用していました。また、グレック・レイクは終始、アレンビックの8弦ベースを使用し
エレキを弾くときはトラビスビーンを、アコギはゼマティスを使用しています。カール・パーマー
はいつものプレミアのセットに大きなゴングが2台。これは先日エイジアで来日した際も、同じ
様にセットアップされていました。(少し小さかったですが・・・)
 とにかくプログレバンドの機材は目を見張るものばかりで、レイクの後ろにセットアップして
あるマエストロのエコープレックスがチョロっと見えたり、エマーソンのパフォーマンス用の
ハモンドはガッチリと強化ボディーになっているとか探したらキリがないのです。

 70年代初期の映像に比べるとメンバーも皆やや太ってきているし、動かなくなってきてはいる
けど、演奏のクオリティーは格段と上がっているのは確かです。なによりもオーケストラがバック
ということもあって、”Pictures At An Exhibition”などはまさに圧巻でしょう!
最近、この映像はDVD化もされていますので見る方へ是非そちらで確認してみてください。

 最近、各メンバーはソロで活躍されているそうですが、やはり3人揃ってこそ本領発揮だと
信じています。92年の再結成来日の時以来、見てはいませんがまたエマーソンのド派手な
パフォーマンスが見てみたいです。

[WORKS ORCHESTRAL TOUR / EMERSON,LAKE AND PALMER]

1.Abaddon's Borelo
2.The Enemy God Dances With The Black Splits
3.Karn Evil 9 1st Impression
4.Pictures At An Exhibition
5.C'est La Vie
6.Luky Man
7.Piano Conceto No.1 3rd Movement:Toccato Con Fuoco
8.Tank
9.Nutorocker
10.Pirates
11.Fanfare For The Common Man

Keith Emerson (Key)
Greg Lake (Ba,Gt,Vo)
Carl Palmer (Dr)

With Works Symphony Orchestra



VIDEO版ジャケット。カッコイ〜!


裏ジャケには70,000人も動員したと書いてある。凄すぎ!


再結成ライブのLD。キースのカメラ目線が気になる。


Copyright (C) 2007 Ishibashi Music Corporation. All Rights Reserved.