Ishibashi Mail Magazine Vol.25

FENDER STRATOCASTER 1966年製
フェンダーの歴史が始まったのは1945年。テレキャスター誕生が1950年(初めのモデル
名はブロードキャスター)。そしてストラトキャスターの誕生が1954年。ストラトキャ
スターのネックがローズ指板に仕様変更されるのが1959年。
 ギブソン社と同様、エレクトリックギターの歴史上、最重要メーカーの一つである
フェンダー社は、1965年にCBS(コロンビアレコード)に買収されます。

 そんな背景の中、生産体制も変わり、デザインにも少し変化が出てきます。今回の
1966年製ストラトキャスターのヘッド形状を見ると、それ以前のモデルに比べ、ヘッド
が大きくなり厚みと外周ラインが変わります。意外と気づかない部分ですとナットから
6弦ストリングポストまでの幅が65年までのモデルと比べて違い弦のテンション感が
変わります。
 65年よりジャンボフレットがオプションになり、ラージヘッドの時代に変わってから
は、ジャンボフレットのストラトが多くみられます。このラージヘッドストラトは、
1965年後期から70年代全般に採用されていました。
 ジミヘン、リッチー・ブラックモア、イングウェイ等の使用により、スモールヘッド
とは一味違うルックス、サウンドが人気ある仕様でもあります。

 また、見た目だけでなく、ピックアップの改良(コイルがエナメルに変更)により、
アタック感のあるパワフルなサウンドになったことや、ヘッドの形状が大きくなり
サスティーンの増加(ヘッドが重くなるとサスティーンが伸び音も太くストレートな
サウンドになります)、塗装の質感も少し硬くなり、サンバーストの下地の黄色と
サンバーストの赤みが明るめに残るのが印象的です。
 ピックガードは色が透けない硬質塩ビの3プライに変わり、木材面ではハカランダ指板
が66年より使用されなくなり、この部分でも音のタッチ、ニュアンスが変わります。
 ヘッドのパテントナンバーもパテント数4つから3つに変更されています。ネック
プレートは1を始めとする6桁でFマークが入り、ネックのヒールデイトは機種を示す
数字が2から13に変わります。このようにCBS時代になってからは管理するシステムも
変わります。

 65年以前(プリCBS)とはまた異なるサウンドから、『プリCBS(買収される前)と
CBSのストラトを使い分ける』とレコーディングエンジニアの方から聞くこともあります。
音を出した瞬間この音だと!これでなければでない音だと! オ〜アメリカン!

<お問い合わせ>
石橋楽器 渋谷店
TEL 03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp





<デューク工藤:プロフィール>
プロフェッサー岸本に師事し今年渋谷店勤務5年目
数々のリジェンダリーを師匠と共に経験。
彼自身のフェイバリットミュージックは60年代から70年代の
ロック、ブルースとサウンド面でもヴィンテージサウンドに精通。
宝物探しのお手伝いを親切丁寧にいたしますので心より御来店
お待ちしております。











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